2011年3月特別号 (1)
2面   3面
次の4年に向けて

政党・会派の利害に縛られない無所属の議員として

私はトコトン大宮を守り貫く

 今年は大宮市、与野市、浦和市の合併で、さいたま市が誕生してから10周年。果たしてこの合併は、大宮にとってメリットはあったでしょうか?
 浦和駅周辺は10年間で格段に整備が進み、大きく変貌しています。
 合併以来の市街地再開発予算は、大宮275億円に対し、浦和は5倍の1376億円で、このほか湘南新宿ラインを停車させるための高架化工事に420億円、新浦和橋の通行無料化に33億円が投じられています。
 さらに市は、浦和駅周辺の4車線環状道路(新浦和橋~産業道路~田島大牧線~新大宮バイパス~道場三室線)の建設に続き、武蔵浦和や浦和美園の開発に巨額の投資を始めています。一方で大宮駅周辺の開発は、東口は「地権者の合意が形成されない」ことを理由に放置され、西口は遅々として進まず駐輪場と保育園を建てて終了。大宮の新たな玄関口として旧大宮市が計画した北口開設は、計画自体が放棄されています。
 県下最大の商業都市である大宮の豊かな税収が、浦和の開発に注ぎ込まれたこの10年間は、大宮にとって「搾取と略奪の10年」です。

浦和市の計画のため大宮の病院が犠牲に

 首都が国の中心なら、市役所は都市の中心です。「新都心に市役所を建設する」と明記した合併協定書は守られず、「さいたま市の中心は浦和」とされてしまったことで、あらゆる中核的な公共施設が浦和へ集中されつつあります。
 長年大宮住民の命を守ってきた病院や保健所までも、浦和の方へ移されました。 大宮医師会市民病院(宮原メディカルセンター)を移転させ、09年春にオープンした市民医療センターは、旧浦和市が浦和西部に医療拠点を整備しようと計画したものです。
 場所を少し北にずらして大宮との境(西区島根)にし、旧大宮市が医師会市民病院の建て替えのために用意していた20億円の基金をも流用して建設されました。
 つまり旧浦和市の計画を実現するために、大宮の病院と基金が奪われたようなものです。
 老朽化した大宮医師会市民病院の移転先なら、同じ宮原地区に旧大宮市が市役所建設の予定地として購入した広大な市有地(富士重工跡地)がありましたが、こちらは島忠へ売却されてしまいました。

議会の外と中で主張が異なる大宮の議員

 浦和にばかり偏った市政運営の責任は、相川前市長とそれを改めようとしない清水市長にありますが、大宮住民の代表として選ばれながら、政党・会派の意向に従って大宮を見捨て、浦和優先の予算や施策に賛成し続けてきた議員の責任も重大です。
 市民医療センターの建設は、自民・公明・民主・共産などに属する大宮の議員もこぞって賛成し、反対したのは私一人だけでした。
 選挙が近づいて「移転先の市民医療センターが通いやすくなるよう、バスなどを充実させる必要があります」とチラシをまき始めた民主党議員がいますが、バス運行を求めた宮原住民からの請願が議会で審議された時、その議員は請願に反対していたのです。
 このように「議会の外と中とで、言うことが違う議員」がまかり通っているのは、議会でどの議員・会派がどの議案・請願に賛成したか反対したかが一切公表されていないからです。
 さいたま市議会では、採決にあたって賛成や反対の人数は数えておらず、「議長の目分量」で可決か否決かを決めています。
 採決態度の公表を求めた市民からの請願は、無所属と共産以外が反対して否決されましたが、私は4年間『市政レポート』で自主的に公開し続けています。

市長主導の改援隊は議員の役割を放棄へ

 知事や市長が結成した「地域政党」が各地で誕生しています。さいたま市でも、清水市長が結成した「埼玉改援隊」が出現しました。
 しかし、市議会議員の役割は、大統領のような強い権限を持った市長を、さまざまな立場・観点から厳しくチェックすることです。
 市長の推薦で当選した議員は、結局イエスマンにしかなれません。
 埼玉改援隊には、清水与党や逆風にあえぐ民主党候補者らがこぞって流れ込み、清水市長も改援隊マニフェストで「政務調査費の適正化」を掲げながら、民主党議員らの海外グルメ視察を「適正」だと肯定するなど、改革とは無縁の存在です。
 私は政党や組織には一切属さず、あくまで大宮の立場から市政を厳しく監視し、追及や提案を続けます。
 また議会で主張したことや、何に賛成・反対したかを、今後も皆さんに報告していきます。

 吉田一郎は提案します!
財政破綻を招く無謀な計画の中止
・沿線開発を含め3000億円以上の地下鉄7号線岩槻延伸の中止(地下鉄半蔵門線や日比谷線の東武野田線乗り入れの実現を)
・数億円の人形購入と岩槻人形会館建設の白紙撤回
浦和優先の行政・予算配分の是正
・浦和への一極集中を正当化する『公共施設適正配置方針』の破棄
・「タッチソーン方式」の導入で、旧4市ごとに「財布」を分ける
・大宮の税収は大宮の街づくりに、大宮の街づくりは大宮で決める
・私たちの街・大宮の自治と独立を(地方自治法で市町村の分離は可能です。例:横須賀から分離した逗子など)
大宮北部を住み良い街に
・大宮医師会市民病院跡地への医療施設の誘致
・プラザノース北側への大宮総合病院の早期移転・建て替え
・大宮北部を東西に貫く道路の優先整備
・旧大宮市が計画した「大宮駅北口」構想の復活
・議員特権の廃止と「市民に見える議会」への改革
・議員報酬を旧大宮市並みに引き下げ
・政務調査費の見直しと海外視察の禁止
・各議員・会派の採決態度の公開
・「会派主義」の廃止と「談合政治」の一掃

4年間で審議された主な議案や請願の採択態度
2011年3月特別号(2)
1面   2面   3面

大宮の市議として、大宮発展のために
議場は戦場!いつでも全力で勝負だ

 無所属議員

吉田一郎 4年間の情熱と実績

 市議選で掲げた「浦和優先の行政・予算配分の是正」を実現するために、私は政党や会派の利害に縛られない完全な無所属の議員として活動。皆さんのお力で得た「発言権」を武器に、相川前市政やそれを改めない清水市政と徹底的に闘いました!
(●=実現 ◆=前進 □=提案・追及)

私たちの大宮北部をもっと住みよい街に

●小児科の深夜診療を大宮総合病院で継続

 大宮医師会市民病院の閉鎖・移転に、「人の命も浦和優先か!」と最後まで反対し、小児科オールナイト診療の維持を08年12月議会で要求。新聞各社に資料を配布して報道させ、09年3月から大宮総合病院で実施させました。

●プラザノース北側に病院用地を確保

プラザノース北側に病院用地確保 09年2月議会で追及し、市は「病院誘致の予定地にする」と明言。老朽化した大宮総合病院の移転先を予定していますが、国の方針がはっきりせず移転時期や運営主体は未定です。10年9月議会で市が大宮総合病院の運営を引き継ぎ、市立病院とすることを提案しました。

●大宮医師会市民病院の跡地売却を阻止

 09年12月議会で追及し、市に明言させました。

●日進の切敷川に浸水対策用排水ポンプを設置

 07年9月議会で提案、09年度に実現。

●コミュニティバスの停留所に運賃を表示

 07年に都市局に提案、08年5月に実現。

●コミュニティバスの土曜運行を試験実施

 08年6月議会で提案、10年秋に北区と桜区で。

●北区役所の西側にも駐輪場を設置

北区役所西側駐輪場08年春の区政懇談会で提案し、すぐに実現。

●銀座通りの一方通行化を阻止

 旧中の渋滞悪化を直訴し、実験だけで中止に。

●宮原公民館などの大規模改修を実現

 08年6月議会で提案、09年度の予算で実現。

●宮原小学校の通学路に側溝を整備

補修工事  スクールゾーンでの児童死亡事故を08年12月で取り上げ、通学路の優先的なU字溝整備を要請、09年2月の補正予算で実現しました。

●自警消防団への補助金継続

 10年12月議会で追及し、継続を明言させました。

●すべてのコミュニティセンターに印刷機設置

 10年6月議会で追及し、11年度から実現。

◆自衛隊通りと大和田公園通りの直結構想復活

 08年6月議会で提案、市は再度見直しを言明。

□大宮北部を東西に結ぶ指扇宮ヶ谷塔線の整備

 議会ごとにほぼ毎回にわたり追及しています。

ふるさと大宮のために実現しました

●大宮図書館の郷土資料を守る

 07年秋に浦和駅東口に中央図書館がオープンするのに伴い、大宮図書館の郷土資料や明治期からの新聞等を移す計画に対して、07年9月議会で追及。「大宮に残す」と確約させました。

●浦和が17倍も多かった夏祭り補助金を平等に

 07年に直訴し、08年から大宮と浦和が同額に。

●旧大宮市役所で8年ぶりに議会を開催

大宮区役所 予算委理事会で提案し、09年1月に実現。

●税金投じた「浦和の賑わい創出」事業を廃止

 市は1000億円以上を投じて浦和駅の開発を進め、中核的な公共施設を集中させたコムナーレを建てたうえ、「浦和駅東口の賑わいを創出する」と称して、毎年2億円以上の税金を投じ、さまざまなイベントを開催。私はこれを09年12月議会で厳しく批判し、10年度からコムナーレ賑わい創出事業を廃止させました。

●若田宇宙飛行士の帰還報告会は大宮で

 09年9月議会で提案し、ソニックで開催。

●大宮から武蔵野線へ直通電車の運行を本格化

 09年2月議会で提案、10年12月ダイヤ改正で、「むさしの号」定期化と「しもうさ号」が新設。

●東北新幹線の大宮駅全列車停車を維持

 09年2月議会で要望、「はやぶさ」停車へ。

●武蔵浦和へ新幹線停車の相川プランを阻止

 09年6月議会で追及、実行しないと明言させる。

●大宮駅西口の高速バス乗り場を整備

大宮駅西口バス乗り場08年6月議会で提案、09年夏に実現。

●撤去された大宮駅東口広場の時計再設置

 08年12月議会で追及、09年に実現。

●道路と民有地との境界画定測量の促進

 08年2月議会で提案。10年度予算から本格化。

◆首都高大宮線の北への延伸を要望

 07年12月議会で提案し、09年に市と国や県、首都高、東日本高速の検討会が発足しました。

◆合併協定書を守れ!

大宮市章旗  新都心への市役所建設を明記した合併協定書が守られていない現状で、08年6月議会で新藤元大宮市長の怒りの声明を朗読し、相川前市長を追及。09年度から区役所建て替えを含める内容ながらも、庁舎整備基金が創設されました。

◆「鉄道の町・大宮」を守る

 市立博物館の展示に「鉄道の町・さいたま」とあるのはおかしいと08年6月議会で指摘。地域住民の意見を聞くように約束させ、09年2月議会で「確かにおかしい」と確認させました。

◆旧大宮市の分離独立の法的手続きを明らかに

 市が07年12月議会で実際に独立した例を説明。

◆大宮の子どもたちに大宮を知る教科書を

 10年9月議会で追及、1517筆の署名を集め、清水市長と桐淵教育長に手渡しました。

◆公共施設の適正配置方針の破棄・見直し

 「県の施設も市の施設も浦和に集中していた方が便利だ」と公然と唱える御用学者らを集めて制定した『公共施設の適正配置方針』を再三にわたり批判。10年9月議会で破棄・見直しを追及し、新たに公共施設マネジメント計画の策定の中で見直しを行うことを確認させました。

□大宮の税収は大宮のまちづくりに

 旧4市の財布を分け、その地域の税収はその地域で使う「タッチゾーン方式」の導入を、09年9月議会で提案しました。

□大宮で集めた募金は大宮の福祉に

 08年9月議会で、旧4市の募金はその地域で使える仕組みを提案しました。

しがらみのない無所属だからできる徹底追及

●5億円の盆栽が枯れていた事実を明るみに

枯れた盆栽  私が09年6月議会で「枯れている盆栽はないのか」と追求したことを契機に、5700万円分の盆栽が枯れ、市が隠していたことを明るみに。「何者かが侵入して薬品をまいた」という市の当初の発表の矛盾点を追及し、撤回させました。

●大宮盆栽美術館の大幅赤字を明らかに

 3年間の追及で、誇大な入場者予測と過小な経費予測により、議会を欺いて着工を認めさせたことを明らかにし、11年2月議会では年間赤字が1億5620万円に達することを確認させました。

●岩槻人形会館を着工延期に追い込む

 各政党・会派が建設に賛成する中で、10年夏から「展示用の人形がボロボロ」「展示品に岩槻人形が1つもない」「入場者数や収支、経済効果等の見通しが立っていない」などお粗末な実態を次々と暴露。新聞各紙で報道させ、清水市政に10年度の着工を断念させました。

●相川前市長の後援会長を外郭団体から追放

09年12月議会で追及、09年度末で退任に

●指定管理者に応募した団体をすべて公開に

 09年12月議会で追及、10年2月議会から公開。

●相川前市長の商工会議所会頭就任に警鐘

 商工会議所の会頭に相川前市長が就任予定に。私は10年6月議会で「市の各種審議会に、相川前市長を財界代表として迎え入れ、『院政』を敷かせるつもりか」と問いただし、結局、相川前市長は会頭就任を断念しました。

●浦和青年の家跡地のアスベスト破片除去

 09年9月議会で追及し、除去指導を実現。

◆宮原メディカル跡地のアスベスト破片除去

 10年12月議会で追及し、除去も含めて検討。

◆ヒ素残土事件の真相究明と再発防止を追及

指扇のヒ素残土 南浦和の下水道整備で出たヒ素混入残土を、市が大宮へ運び込み、指扇小学校の横に山積みにしていた事件で、報道機関や議会に事実を隠蔽した資料を配布していたことを暴露。08年2月に建設水道委員会で現地調査を行わせ、現場周辺の地下水脈の調査なども実施させました。

◆清水与党に転じた議員の土地購入に警鐘

雑木林 自民党から清水与党に転じた議員の雑木林を、09年9月議会で市が「見沼田んぼの景観保全」と称して2億4300万円で緊急購入。私は本会議で「与党議員の土地を相場以上の価格で購入することは疑惑を生む」と批判し、10年9月の決算審査で、売買契約書などを公開させました。

□地域に偏りのない公平な入札制度を提案

 地デジ移行に伴う小中学校のテレビ買い替えで、8割を浦和の業者から購入するという清水市長の提案を、09年12月議会で批判。入札を旧4市別で実施して、大宮の物品購入や工事は大宮で発注することを提案しました。

□岩槻への地下鉄延伸「吉田プラン」を提案

吉田プラン  収支見通しが立たないまま、地下鉄7号線の岩槻延伸に12年度末までに着手しようとする清水市政に対し、10年6月議会で地下鉄半蔵門線や日比谷線と東武野田線との直通運転により、100分の1以下の重用で岩槻への地下鉄粟り入れを実現するプランを提案。

●税金の無駄の数々を追及

 ▼年間80人しか利用者がいない外国語教室を開催する国際交流協会に5000万円の補助金。▼交通の利便性を考えず北浦和に開設し、予測の半分(1日55人)しか利用者がいない、ふるさとハローワーク。▼800万円かけて北浦和駅東口に屋外モニターを設置したが、駅前広場が狭すぎて太陽光が反射し使用停止に。▼63億円も高い値段を提示した企業が落札した桜環境センター建設工事…ほか。
密室談合の市議会を命がけで変えました

●すべての議員が発言できる議会を!

抗議のハンガーストライキ  さいたま市議会では、04年に日本国憲法や地方自治法を無視して、自民・公明・民主・共産などの政党・会派が本会議で無所属議員の発言を禁止する「申し合わせ事項」を作り、無所属議員は泣き寝入りを続けていました。 私は07年に初当選して以来、地方自治法に基づいたあらゆる手段を用いて、市長が提出した議案や市民が提出した請願への意見を表明してきましたが、08年9月には演壇からの暴力排除や出席停止の不当処分に抗議して、浦和の市役所前で7日間のハンガーストライキ(絶食座り込み)を行いました。
 それでも続く不当処分に抗議して、09年3月に議員をいったん辞職。5月の補欠選挙で「すべての議員が発言できる議会」を掲げて復帰当選。大宮住民の皆さんの力で09年6月議会から「申し合わせ事項」を廃止させ、すべての議員の発言権が獲得できました。

●正副委員長は規則通り投票で選出を

 各政党・会派の「談合」で決められていた委員会人事に抗議し、07年6月の建設水道委員会で投票による正副委員長の選出を行わせました。

●議会の開催日数を倍増させる

 07年12月議会で、本会議の開催日数が合併当初に比べ半減し、委員会の開催回数は全国平均の半分以下という現状を追及。08年から本会議開催は2倍に、委員会開催はそれ以上に。

●形骸化していた委員会審査を改革

 議案や請願はまず委員会で審査されます。私は質疑と討論・採決を別日程で行い、質疑の後に各会派が賛否を決めることを提案。08年度から各委員会で実施されました。

●すべての議員が参加する議会改革を

 政党・会派の「談合」によって進められていた議会改革のあり方を批判。08年に議会運営委員会理事懇談会と、市民も傍聴できる議会改革推進検討特別委員会の設置を実現し、無所属議員としてそれらのメンバーになりました。

●議員の質問時間・回数を増加

 一般質問の時間が、旧大宮市と比べて6分の1に激減した現状を批判。08年度から委員会での議案外質疑の時間が2倍に拡大しました。

●無所属の一般質問の回数を年2回→3回に

 07年8月に提案。07年9月議会から実現。

●一般質問に「一問一答形式」を導入

 07年8月に提案。10年9月議会から実現。

●一般質問の質問回数を時間内なら無制限に

 07年8月に提案。10年9月議会から実現。

●すべての議員が予算・決算の審査に参加

 07年8月に提案。08年度から実現。

●最大半年放置される市民の請願はすぐ審議を

 07年8月に提案。10年度から実現。

●地方議員年金の廃止

 廃止を求める市民からの請願を09年6月議会と10年9月議会に提出。請願は葬り去られたものの、地方議員年金は今年6月から廃止に。

●議員報酬の削減

 「政令指定都市になった」というだけの理由で、04年に3割もアップした議員報酬。当時まだ議員ではなかった私は、浦和の市役所前で3日間ハンガーストライキを行って5%の暫定減額を実現させ、08年からは正式に減額。11年4月からさらに10%削減されることに。

●政務調査費の減額

 政務調査費を使わずに4年間議員活動を実行しつつ、政務調査費を使った海外グルメ視察の実態などを暴露。また減額を求める市民からの請願を提出し、11年度から約1割の削減を実現。

◆海外視察の中止

 姉妹都市等への海外視察の人選が各政党・会派間の「談合」で決められている不透明な現状を本会議で再三批判。09年度のアメリカ視察では、日程内容や参加議員をチラシで公開し、10年度の海外視察は中止に。

□政務調査費の使途基準めぐる談合を追及

 市民や記者が傍聴できない議長応接室に、各政党・会派の代表が集まり、「談合」で決めた使途基準を07年9月議会で追及し、見直しを要求。

吉田一郎プロフィール
1963(昭和38)年11月3日生まれ。47歳。若竹幼稚園、東大成小、植竹中、県立上尾高卒。法政大学社会学部卒。早稲田大学大学院修士(国際関係学専攻)。
 香港中文大学に留学の後、香港の日本語新聞社であるPasona Pressに勤務。『香港ポスト』記者、月刊『香港通信』編集長、日刊『香港ビジネスポスト』編集長などを歴任しながら、ジャーナリストとして東ティモールやカンボジア、タイ・ミャンマー国境など、アジア各地の紛争地帯を取材し、『AERA』『SAPIO』などに執筆。またNHK国際放送のレポーターとして、香港返還前後の話題を中国へ伝える。12年間の海外生活を終えて日本に帰国したところ、故郷・大宮が住民不在の合併と「浦和優先」の相川前市政によって蹂躙されている現状に憤慨し、政治活動に身を投じる。 2007年4月の統一地方選で、さいたま市議(北区・無所属)に初当選した後も、世界各地の領土問題や民族紛争の専門家として、TBS、文化放送、NACK5などのラジオ番組に出演。

吉田一郎の著書
■国マニア  ちくま文庫 ¥714
国マニア  勝手に独立したり、国内に政府がなかったり、領土がなかったりと、世界には驚くべき国があるのです。そんな日本のジョーシキでは考えられない52ヵ国・地域を紹介。「国」とは一体なんなのでしょう?真面目なのに笑えます。真面目だから考えさせられます。電車の中で読むのに最適の一冊です。昨年夏に文庫化でお求め易くなりました!
■国境線の謎がわかる本【監修】
■世界飛び地大全~不思議な国境線の舞台裏
■九龍城探訪~City of Darkness【監修】
■中国アナーキー■香港的秘密■香港街伝
『吉田一郎 市政レポート』のバックナンバーや、市議会での動画集が、インターネットでご覧になれます!
GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/

2011年3月特別号(3)
1面   2面   3面
 2月議会
浦和優先の開発予算・人形会館の11年度着工に

吉田一郎は反対しました

 任期最後となった2月定例会は、3月4日に終了しました。選挙を目前に控えて、各政党からパフォーマンスじみた議員提出議案がいくつも提出され、私は片っ端から追及。今定例会での本会議の登壇回数は25回に達し、さいたま市議会始まって以来の記録となりました。

吉田一郎が反対した議案
【関連動画】

■一般会計予算

 清水市長は「地域に偏りのない公平公正な市政」を掲げていましたが、開発予算は浦和170億円に対して、大宮は実質28億円など、相川前市政と全く変わらない浦和優先の予算配分でした。《2月特別号を参照》

■一般会計予算修正案

 議員報酬や政務調査費の削減で浮いた7100万円を、学校警備員の増員等に充てるという内容。小中学校の正門には防犯カメラが設置されることになり、このうえ警備員は不要です。それより盆栽美術館の赤字穴埋めに充てるべきです。

■国民健康保険事業特別会計予算■介護保険事業特別会計予算

 国保税と介護保険税を合わせて、昨年の最高5万円の値上げは認められません。

■後期高齢者医療事業特別会計予算

 後期高齢者医療制度は、民主党政権の公約通り、廃止すべきです。

■東浦和第二土地区画整理事業特別会計予算■浦和東部第一特定土地区画整理事業特別会計予算

 浦和優先の開発予算は認められません。

■水道事業会計予算

 毎年巨額の黒字を計上する水道料金は、市民への還元を検討すべきです。

■下水道事業会計予算

 昨年の下水道料金の最高4割値上げは撤回すべき。

■一般会計補正予算(7)

 10年度の着工は中止となった岩槻人形会館ですが、11年度の着工も認められません。計画をいったん白紙撤回すべきです。

■一般会計補正予算(8)

 国からの「住民生活に光をそそぐ交付金」3583万円を、浦和にしか配分しないのは不公平です。

■ノーマライゼーション条例の制定■附帯決議

 障害者問題について、市民に「障害者を(保護の対象ではなく)権利の主体であると認識」しなければならないと義務付けるのは、一方的な考えの押し付けで、自由に意見が言えなくなります。また障害者への暴行を見かけたら、警察ではなく市長への通報を義務付けるなど、条文に明らかな誤りがあるのに、「障害者や家族、関係者らが話し合って作った条例案だから」と、きちんと修正できずに制定するのは問題です。限られた予算の中で、高齢者や子ども、生活困窮者よりも、障害者への福祉を事実上法的に最優先に位置付けることは、今後市や事業者に莫大な負担も予想され、あまりにバランスを欠きます。

■指定管理者の指定(日進コミュニティセンター)

 4団体から応募があったのに、相川前市長の後援会長が副理事長をしていた文化振興事業団が市内すべてのコミュニティ施設の管理運営を独占する提案に反対。

■市道路線の認定・廃止

 住民不在の区割りについて、南区神明では9年間も紛争が続いています。それでも見直そうとしない市に抗議して、関連する議案に反対しました。

■議員定数の削減

 市議選の立候補予定者への説明会は1月26日に終了しています。その後に議員削減を提案するのは、民主党の単なる選挙向けパフォーマンスに過ぎません。

■国保税の引き下げ

 国保税を最大1万円下げると言う共産党の提案。しかし昨年、5万円値上げされた人は減額にならないと言う内容は疑問です。昨年の値上げ前に戻すべきです。

■選挙区議員数の変更

 議員の数は合併前の129人から64人へ半減しています。しかも区ごとに4~9人の選出で、これ以上議員を減らすと少数意見は反映されなくなります。「議員が身を削る」のなら、議員報酬や政務調査費をさらに減額すべきです。

■議会改革の推進決議

 今後の議会改革の内容は、改選後の新しい議員で決めるべきです。引退・落選する議員が口出しすべきではありません。

■TPP交渉参加に慎重な対応を求める意見書

 環太平洋戦略的経済連携協定への参加に、賛成か反対かはっきりしない内容で、意味がありません。

■浦和駅に地下道の整備を

 相川前市長の祖父が市長をしていた時代から「浦和の悲願」だと言いますが、それなら相川家3代が市長をしていた時に建設すべきです。浦和駅の高架化に着工した後での設計変更には10数億円の費用がかかり、まず大宮駅周辺の整備を優先すべきです。

■給食費を値上げしないで

 授業日数が増加した分の食材費の実費徴収増は「値上げ」とは言えません。
2011年2月議会の会派別議案賛否一覧表
吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。
  

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