2011年2月特別号 (1)
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2011清水予算

「地域に偏りない市政」のはずが相川前市政と同様に浦和へ集中

許せない

大宮に予算必要ないと開き直り

 合併以来10年間、さいたま市が抱える最大の問題は、大宮と浦和のあまりに激しい予算格差です。
 「地域に偏りのない公平公正な市政の実現」を掲げて当選したはずの清水市長ですが、相川前市長の「浦和優先」政策をそっくりそのまま受け継いでいます。
 2月議会で発表した11年度予算でも、予算は浦和にばかり集中し、私の追及に対して清水市政は、大宮には予算は必要ないとばかりに開き直りました。
 昨年9月議会では、09年度末までの市街地再開発予算の旧4市別の累計額は、浦和1376億円に対して、大宮はわずか275億円と、5倍もの格差がついていたことが明るみになりました。
 この他にも、浦和駅周辺では、湘南新宿ラインを浦和駅に停めるための高架化事業に420億円、新浦和橋の無料化に33億円などが注ぎ込まれています。
 また「浦和への一極集中」を公然と唱える相川前市政の御用学者らが策定した『公共施設の適正配置方針』に基づいて、公民館や老人福祉センター、児童センター等の地域拠点も、浦和に相次いで増設されています。
 そこで私は2月2日の本会議で、11年度予算の地域格差について追及しました。


吉田一郎 清水市長の公約である「地域に偏りのない、公平公正な市政の実現」に基づいて、合併以来の著しい予算格差の現状を、11年度予算ではいかに是正する措置を行ったのか。予算書を見ると、ますます差が広がっている。
丸財政局長 本市では都市基盤整備については、必要な時に必要な予算を適切に措置している。
吉田一郎 では、これまでの浦和が1000億円以上多い予算は、偏りがなかったと思っているのか。大宮には予算は必要ないと認識しているから、今回もこんな予算配分を続けるのか。
丸財政局長 偏りがないのかということだが、計画や進捗に基づき、必要な時に必要な措置を適正に行った結果だ。【動画で見る】

 また、私が11年度予算の旧4市別予算額を問いただしたところ、丸財政局長は「把握していない」と逃げ、相川前市政は07年度までの予算配分を公表していたことを指摘すると、「(現在は)旧4市別に集計する必要は考えていない」と開き直りました。
 清水市政は「情報公開日本一」を掲げていたはずです。都合の悪い数字はひた隠しにし、相川前市政そのままに浦和優先の予算配分を続けていることは許せません!

旧4市ごとの2011年度の都市開発予算
   (平成23年度予算書概要より)
【旧浦和市】
浦和駅周辺鉄道高架化 57億4599万
武蔵浦和第1街区市街地再開発 43億7325万
浦和東部第1特定土地区画整理 25億0200万
浦和東部・岩槻南部地域整備推進(浦和東部地域整備事業を名称変更したもの) 24億6686万
東浦和第2土地区画整理 16億4800万
浦和駅周辺再開発推進  2億5012万
合計 169億8622万
【旧大宮市】
大宮駅西口都市改造 20億1700万
氷川緑道西通線整備他 19億9541万
指扇土地区画整理 4億2400万
日進駅周辺整備   2億8468万
深作西部土地区画整理   2700万
★合計 47億4809万
★道路整備を除くと実質的には 28億0011万
【旧与野市】
南与野駅西口土地区画整理  4億4600万
与野駅西口土地区画整理  1億7272万
合計  6億1872万
【旧岩槻市】
江川土地区画整理  5億3000万
岩槻駅西口土地区画整理  3億5403万
南平野土地区画整理  2億1500万
合計 10億9903万

大阪都構想で

実現性が増した政令市の再分割

清水市長・改援隊は分割否定し、一極集中の強化を主張

 大阪の橋下知事の「大阪都構想」が、全国的に大きな波紋を呼んでいます。
 これは、権限が中途半端に増大した政令市を府や県と合併して、二重行政の無駄を省いたうえで、政令市を分割し、市町村と並ぶ権限を持つ基礎自治体として、人口30万~80万人の「特別区」を設置するものです。
 つまり埼玉の場合に当てはめれば、さいたま市は埼玉県と合併して消え、「埼玉都」となり、旧大宮市は人口50万人の「大宮特別区」として、事実上もとの大宮市に戻ることになります。
 一方で、清水市長が結成した埼玉改援隊では、さいたま市を「特別自治市」にすることを掲げています。
 2月7日の本会議で、清水市長は特別自治市について、政令指定都市へさらに多くの権限と財源を与え、国や県の関与や規制を排して、予算の集中投入が行えるようにする制度だと説明。大阪都構想のような「政令指定都市の分割と、特別区への再編」を否定しました。
 つまり清水市長や埼玉改援隊のプランでは、大宮の自主性は否定され、浦和の市役所の権限や予算の一極集中が、さらに強化されるだけです。

大宮の自治と独立で大宮の税収は大宮に

 大阪都構想に続き、新潟でも新潟市が県と合併し、特別区に分割する「新潟州構想」が発表されました。
 平成の大合併による失敗が、全国的に問題化する中で、人口過大な政令指定都市も否定されつつあります。
 旧大宮市に基礎自治体としての権限を復活させ、大宮の税収は大宮の街づくりに使い、大宮の街づくりは大宮で決められる仕組みに戻すべきです!

旧4市ごとの2011年度の教育施設建設予算
   (平成23年度予算書概要より)

【旧浦和市】
美園小学校建設 22億2283万
特別支援学校新設(緑区) 8億3679万
武蔵浦和図書館整備 7億9440万
浦和別所小学校改築 4億5000万
嶺家公民館改築等 2億2081万
          合計45億2483万

【旧大宮市】
内野地区公民館整備  2680万
合計 2680万

【旧与野市】
与野西中学校増改築 4億2048万
与野西北小学校増築 1億5957万
合計5億8005万


【旧岩槻市】
          合計0


旧4市ごとの2011年度の施設・整備予算
   (平成23年度予算書概要より)

【旧浦和市】
新クリーンセンター建設 20億3760万
武蔵浦和駅駐輪場建設 6億8568万
緑消防署等複合施設建設 4億2002万
南区子育て支援センター建設 2億1300万
南区老人福祉センター建設 2億0800万
都市公園整備(3ヵ所) 1億6550万
北浦和駅エレベーター設置 1億2798万
子ども総合センター建設   7837万
仲本児童センター建設   1411万
合計 39億5026万

【旧大宮市】
大宮駅西口複合施設建設 7億0847万
東宮下調整池の広場整備 4億7050万
大宮駅西口駐輪場整備 3億2050万
下町消防出張所の移転 2億7990万
大宮駅西口広場の改修 1億8000万
東大宮駅エレベーター設置 1億4500万
指 扇 駅 橋 上 化 1億1225万
都市公園整備(1ヵ所)  3500万円
合計22億5162万

【旧与野市】
高沼用水路の整備 1億0460万
         合計1億0460万
【旧岩槻市】
岩槻人形会 館建設 4億7781万
岩 槻 駅 
改 修   5405万
都市公園整備(1ヵ所)   4200万
          合計 5億7386万

2011年2月特別号(2)
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 2月議会 

清水市長の政治スローガンを冠した広場が数十ヵ所出現!!

市政の私物化「きずな広場」に議会がNO!

【関連動画】 清水市長の政治スローガンは「絆」です。2年前の市長選では支援者たちが「絆Tシャツ」を着て、選挙運動をしていました。
 市長就任後も「絆」をアピールしていますが、私は清水市長が市内数十ヵ所に、政治スローガンを冠した「きずな広場」を作ろうと、秘かに11年度予算に計上したうえ、すでに事業をスタートさせていた事実を発見。
 2月議会では「市政の私物化」「公園の政治利用」「議会無視の独断専行」だと大問題になり、名称の撤回を求める決議が挙がりました。

 市は遊休市有地を多目的広場として整備し、市民に開放。管理運営は市民団体などに任せることを計画。42ヵ所の遊休地を選定し、11年度予算で多目的広場(仮称:スポーツふれあい広場)に、1億6050万円計上しました。
 計画自体は良いのですが、私は2月9日、市が1日からすでに管理運営団体の募集を始めており、各区役所では「きずな広場」と記載したパンフを配布していたことを発見しました。
 まだ予算が審議・可決される前に、計画をスタートさせていることは、議会を無視した独断専行です。
 しかも、議会には「スポーツふれあい広場を作りたい」と承認を求めながら、市民へは「きずな広場」だとアピールしていたことは、市政のチェック機関である議会を欺こうとする行為です。

清水与党の議員すら「かなり気持ち悪い」

きずな広場  翌10日の議会では、私が所属する市民生活委員会のほか、まちづくり委員会や議会運営委員会でも、「きずな広場」への批判が集中。私や自民・公明・共産が相次いで追及したほか、民主党議員からも「気持ち悪い」と批判が挙がりました。
 追及で、清水市長は遊休地の有効活用だけでなく、大学敷地や農業施設、民有地、さらに既存の公園の一角にも、「きずな広場」の看板を立てようとしていたことが判明しました。
 たちまち何十ヵ所もの「きずな広場」が、市内いたる所に出現する仕掛けになっていたのです。
 2月15日の本会議では、『多目的広場の愛称(きずな広場)の撤回と事業の再考を求める決議』が提出されました。
 埼玉改援隊の推薦を受けた3人の議員が、「『きずな』は平安時代からある良い言葉」などと代わる代わる賛美する中、私は1人で決議賛成派を代表し、市政私物化と独断専行に警鐘を鳴らし、自民・公明・共産の賛同を得て決議は可決されました。

i川マークや桃湖は権力者失脚の契機に

 清水市長は市のマニフェストの表紙に「絆」と大書きしたり、「E.KIZUNAプロジェクト」や「〝絆〟現場訪問」を始めたりと、市政運営で自分の政治スローガンを多用しています。
 しかし、清水市長の在任中に限られるマニフェストやプロジェクトとは違い、「きずな広場」は看板が立てられ、清水市長の退任後も後世に残ります。
 政治スローガンを広場に冠することは、まるで独裁国家が「革命広場」や「レーニン広場」と命名するような発想です。
 相川前市政が制定した市章を巡っては、市民から「i川(相川)マークではないか」という批判の声が挙がりました。
 土屋前知事が失脚したきっかけは、秩父の人工湖に自分の娘の名前を冠して、西秩父桃湖(=桃子)と命名し、「県政の私物化だ」と批判を浴びた事件です。
 市長就任時には初々しかった清水市長ですが、早くも市政の私物化に溺れるようでは許されません!

市役所はずっと浦和のまま!?

合併協定書を無視した答弁に、撤回を要求【関連動画】

 さいたま市が誕生してから、今年で10年目です。 市役所は新都心周辺を候補地に建設する内容の「合併協定書」を結んだにも関わらず、相川前市政に続いて清水市政もずっと市役所を浦和に置き続け、さいたま市の中心は浦和だと、予算を集中投入しています。
 2月7日の本会議では、沢田力議員(自民党・大宮区)がこの問題を取り上げ、「市役所移転の検討は進んでいるのか」と質問したところ、小林副市長は「庁舎の移転も含め、検討を進めている」と答弁しました。
「移転も含め検討」ということは、「移転しない=市役所は永久に浦和」という結論もあるということで、完全に合併協定書を無視しています。
 そこで私は真取議長に発言を求め、「副市長の答弁は合併協定書違反であり、撤回か修正を求めるべきだ」と要求しました。
 沢田議員は「このペースでは半世紀以上かかる」と、市役所移転のスケジュールを改めて問いただしましたが、清水市長は一言も発さず、小林副市長も明確に答えませんでした。

住民不在の合併10年祝賀行事に8千万も

 全国で平成の大合併が行われましたが、10年経っても合併協定書が守られず、公然と開き直っている例は、他にありません。
 一方で、清水市長は「さいたま市誕生10周年イベント」に8000万円もの予算を投じようとしています。
 合併協定書を無視したままで、合併10周年を祝おうと言うのでは、大宮住民をあまりに馬鹿にしています。

当初計画より経費が2倍へ膨らんだ盆栽美術館

年間赤字1億5620万へ拡大

 昨年3月末にオープンした盆栽美術館について、市は「入場者が6万人を超え大好評」と宣伝していますが、私の追及で年間赤字は当初予測を大幅に上回り、1億5620万円に達することが明るみになりました。
 清水市長が発表した11年度予算では、盆栽美術館は収入1735万円、経費は9935万円で、赤字額は8200万円でした。
 しかし経費の内訳には、人件費が計上されていません。そこで私は2月2日の本会議で問いただしました。

吉田一郎 予算書には人件費が入っていない。
吉野総務局長 任期付職員(職人・学芸員など)は3392万5000円、一般職員は3351万3000円、再任用職員407万円、非常勤特別職員は268万8000円で、時間外勤務手当等は含んでいない。動画で見る】

 「5億円の盆栽」購入を審議した際、市は盆栽美術館の経費を「人件費を含めて年間9000万円程度」と説明していましたが、現実には人件費込みで1億7355万円と、当初予測の倍に膨らんでいたのです。
 誇大な入場者数と過小な経費予測を示して着工を認めさせた市のやり方に、盆栽美術館の建設にこぞって賛成してしまった自民・公明・民主・共産の議員は、ただ沈黙するだけです。
 清水市政が計画する岩槻人形会館では、同じ手を使わせないよう、私は今後も追及の手を休めません。

 盆栽美術館の収支(2011年度予算)
収入計 1735万 入場料収入 1315万
財産収入 265万
その他   155万

経費計 1億7355万 運営費  3154万
維持管理費 3354万
イベント費 3427万
人件費  7420万
(+時間外勤務手当等)
年間赤字 1億5620万

 コロコロ変わる盆栽美術館の経費と
      入場者数の予測

07年12月議会(5億円の盆栽購入時)
「経費は人件費込みで年間9000万円程度」「盆栽村への観光客が、新たに年間15万~20万人増える」
09年9月議会(盆栽枯死が発覚)
「経費は人件費込みで年間約1億3000万円」「入場者は年間5万人、うち観光客は6300人」「初年度の入場者は7万5000人」
10年2月議会(盆栽美術館の開館直前)
「初年度の入場者は5万人、5年後には12万人に増える」
11年2月議会
「経費は人件費込みで年間1億7355万円」「初年度の入場者は7万人だが、その後は 6万人程度」
GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/

2011年2月特別号(3)
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自民・公明・民主・共産が7割アップさせた

政調費の減額を実現しました!

4年間受け取らずずさんな使い方批判し続け無所属議員は旧大宮市以下の月18万円へ
 さいたま市では、04年に「政令指定都市になった」というだけの理由で、政務調査費は7割も上がり、自民・公明・民主・共産など、当時すべての議員が揃って賛成しました。
 6年前に合併した岩槻の議員は、「さいたま市になった」という理由で、月額2万円から34万円へと、一挙に17倍もアップしています。 09年4月からは会派支給分(月14万円)と議員支給分(月20万円)に分けて、無所属議員だけ減額する一方で、「共産党としてすべて使いたい」という党利党略的な要求は認めて、共産党だけは全額が会派支給となっています。
 政務調査費のおかしな使われ方も問題です。
 さいたま市議会では、09年に「政務調査費の使途基準」を策定しましたが、各政党・会派の代表が議長応接室に集まり、「談合」のように決めたものです。
 政務調査費を使った海外視察も野放しで、08年12月議会では市民からガイドライン制定を求める請願(※1)が提出されましたが、自民・公明・民主・共産が反対し、否決されました。【関連動画】

市民の請願をもとに更なる見直しも確認

 私は09年2月議会で『政務調査費の1割以上減額を求める請願』を紹介議員として提出しました。
 なぜ「1割以上」かと言うと、07年春の市議選直前に、市民団体が立候補予定者にアンケートをしたところ、民主・公明・共産の候補者が「1割以上減額すべき」と回答したからです。
 しかし採決では、民主と公明は態度を変えて、「1割以上の減額」に反対し、請願は否決されてしまいました。
 私は昨年12月議会で再び同じ内容の請願を提出しました。請願の審議は先送りにされましたが、2月7日に自民と公明が、政務調査費をぎりぎり1割減額する議案を出しました。
 そこで8日の本会議で、提案者の日浦田議員(公明党)を問いただしました。

吉田一郎 7割上がった政務調査費を、なぜ1割しか減額しないのか。
日浦田議員 改めて議論を進めていく出発点として提案している。
吉田一郎 海外グルメ視察など、市民から批判が出ている使途は見直さないのか。
日浦田議員 これからも引き続きしっかり議論を重ねるべきだと思う。【動画で見る】

 今後の更なる減額や使い方の見直しを確認できたので、私も賛成することにし、15日の本会議では全会一致で可決されました。
 これで7年前に34万円へ上がった政務調査費は、無所属議員は旧大宮市を下回る18万円になりました。
 私は今後も政務調査費の見直しを要求していきます。

政務調査費の金額(月額)
無所属 会派所属
(旧大宮・浦和市) 20万円 20万円
(旧与野・岩槻市) 2万円 2万円
さいたま市04年6月まで 20万円 20万円
04年7月から 34万円 34万円
09年4月から 20万円 34万円
11年4月から 18万円 30万円

政務調査費を使っての海外視察に節度とモラルの向上を求める請願(※1)

<請願の趣旨>
 さいたま市議会は、政務調査費を使った海外視察についてのガイドラインを制定してください。

<請願の理由>
ニューヨークのリブステーキ 平成20年11月に5泊7日でアメリカのニューヨーク、ボストン、シカゴの3都市に、さいたま市議会の民主党・無所属の会議員4名による海外視察が行われ、その1名の議員が市民の税金による政務調査費で視察したのにもかかわらず、以下のような文章をインターネットで世界中に発信しました。
ボストンのロブスター「ステーキハウスへ夕食に出かけました。人気の店でほぼ満席。勧められるままTボーンステーキを注文したら、何と900gもあるステーキでした。無理して完食したら、店の人が褒めてくれましたが、お腹は、はち切れそうでした」
「視察の間に2kg弱、肥えての帰国」
「あれだけのボリュームの食事をまともに食べていれば、身体のボリュームが大きくなるのも頷けます。でもシカゴのTボーンステーキは凄かった。日本では食べられないだろう
なあ…。」
シカゴのTボーンステーキ さらに、その「Tボーンステーキ」「ボストンのロブスター」などの写真までアップされております。
 市民が読んだりその写真を見た時、不愉快に感じられる方もいるのではと思われます。
 市民の税金による政務調査費で視察に行くのでありますから、節度をもち、発表の仕
方にもそのモラルの向上を求めます。
 以上、地方自治法第124条の規定により、請願を提出いたします。

グルメ視察

肯定する市長を追及

 清水市長は1月に「埼玉改援隊」を結成してマニフェストを発表し、4月の市議選では「過半数獲得を目指す」と豪語しました。議会は市長をチェックするための存在です。議会の過半数を親衛隊で固めようとする発想は、危険です。
 そこで清水市長の真意を問いただすべく、2月1日と2日の本会議では、緊急質問が行われ、私も清水市長がマニフェストで掲げた「政務調査費の適正化」について、問いただしました。

吉田一郎 現状の政務調査費、月34万円は多すぎるから見直す必要があるということか。
清水市長 多すぎるか少なすぎるかについては、言うつもりはない。
吉田一郎 現在の政務調査費の使い道は適正か。海外視察でステーキ等を連日食べ歩くなどの事件が起きたが、どう思っているのか。
清水市長 適正に運用されていると理解している。【動画で見る】

 おかしな答弁です。清水市長は議会の外では「政務調査費は適正化が必要だ」と発表しながら、議会では「現状は適正だ」と言うのです。
 その後、自民党が『埼玉改援隊のマニフェストから、議会改革に関する事項の撤回を求める決議』を提出。私はさいたま市議会が進める議会改革は「自画自賛」「自己満足」に過ぎないが、清水市長も議会改革を掲げる資格はないと、本会議で一刀両断にしたうえで、賛成しました。

●政調費乱用の議員を続々と推薦する改援隊

 2月9日に、埼玉改援隊の第1次推薦候補者リストが発表されました。海外グルメ視察へ行った民主党議員4人のうち2人が名を連ね、うち1人は政務調査費で3ヵ月間に150回もタクシーを使っていた議員です。
 統一地方選を前に「大阪維新の会」など、首長による「改革」を掲げた新党がブームですが、清水市長の埼玉改援隊は「改革」とは無縁です。

報酬定数

選挙控えて宣伝合戦

●議員報酬は「懐が痛まない」10%減を可決

 12月議会で共産党が議員報酬の23%減額案を提出していましたが、2月7日に自民・公明が10%削減案を出しました。 6月から議員年金が廃止され、毎月9万9000円の掛け金が天引きされなくなるので、議員にとって懐が痛まない10%(約8万円)の減額案が可決されそうでしたが、逆風にあえぐ民主党は、「自分が提案したことにしないと手柄にならない」と焦ったのか、10日の総合政策委員会で突如『10%減額を1ヵ月早く実施する修正案』を提出しました。
 しかし民主党は12月議会で、みどりの風や未来の会とともに「議員報酬20%削減」を議長に提案していたのです。露骨な「手柄横取り作戦」には、みどりの風からも「我々は20%削減を主張していたはずだ」と反発され、修正案は否決。15日の本会議で自民・公明案が可決されました。
 私は7年前に大幅アップした議員報酬を元に戻す(=旧大宮市と同額に)と言う共産党案に賛成しましたが、否決されたので、「減額しないよリマシ」と、自民・公明案にも賛成しました。【関連動画】

●立候補説明会の終了後に「議員減らそう」!?

 議員定数は合併前の129人から64人に半減していますが、4月の市議選から60人へ削減されることが決まっています。
 2月7日に自民・公明が『議員報酬10%削減案』を提出すると、民主党は対抗して『議員定数を54人への削減案』も提出しました。
 しかし、4月の市議選の立候補予定者への選管の説明会は、すでに1月26日に終わっていて、選挙間際になってもっと定数を減らそうと言い出すのは、新人候補者に対しあまりに無責任です。
 私は15日の本会議で「定数削減なら12月議会までに論議すべき」「民主党の選挙向け『宣伝活動』には付き合いきれない」「議員が身を削ると言うなら、まず民主党議員が多用している政務調査費を使った海外視察を止めるべきだ」と批判。民主党の定数削減案は否決されました。
『吉田一郎 市政レポート』のバックナンバーや、市議会での動画集が、インターネットでご覧になれます!

2011年2月特別号(4)
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「浦和駅周辺4車線環状道路」の建設に積極的な一方で大宮北部では道路一本作る計画もない現状を徹底追求
吉田一郎vs清水市政
 相川前市政は、渋滞がほとんど起きていない新都心周辺の4車線環状道路の建設に力を入れていました。そして清水市政は、浦和駅周辺の4車線環状道路の建設を、優先的に取り組んでいます。
 一方で大宮では、環状道路の建設計画は存在せず、特に旧16号線より北側では、道路一本作る計画すら存在しません。
 大宮北部では、サティやステラタウンのオープンで渋滞が激しくなりましたが、さらにさいたま市は、旧大宮市が購入した富士重工跡地を島忠へ売り払い、850台の駐車場を備えたショッピングセンターが間もなくオープンします。
 市は渋滞の原因となる市有地売却を行ったのですから、渋滞緩和の道路整備に責任を持つべきです。

数十年来の渋滞個所を放置するのは許せない!

 大宮北部の交通渋滞で、ネックとなっているのが旧16号や駅前通りとの交差点です。数十年来の「渋滞の先頭」を解消すべく、私は昨年10月5日の決算審査で集中的に追及しました。【関連動画】

■大栄橋交差点の改良で、旧中の渋滞解消を

吉田一郎 大栄橋交差点より北側の旧中山道は、私が幼稚園の頃から40数年問、毎日ずっと渋滞だ。両側にはビルが建って、場所が空いてきた。電柱をずらして正式な右折車線を作れば、渋滞もだいぶすっきりするはずだ。
道路環境課 ご指摘の通り、旧中山道は両側にビルが建って空いてきている。いずれ電線地中化の工事に着手する構想があるので、いつとは言えないが、いずれ考える。
大栄橋交差点 ※まったくあてにならない姿勢です。交差点の改良だけなら予算もかからず、すぐに実行できますが、清水市政にその気はありません。
 旧中山道の抜本的な渋滞解決には、東側を並行する旧大宮市役所通り(氷川緑道西通り線)の2車線化が不可欠で、旧大宮市は98年に都市計画決定をしました。東口駅前通りから南側は工事が本格化しましたが、旧16号までの北側は後回しで、08年9月のまちづくり委員会で追及し、「南側の整備を見つつ、北側にも着手していきたい」と言明させました。

■堀の内を迂回する、産業道路のバイパスを

吉田一郎 産業道路で渋滞が激しいのは、旧16号(堀の内交差点)の北側だ。旧16号の南側では新しい産業道路(天沼中央通りの4車線化)を作っているが、サッカー場から旧16号までの、整備状況はどうか。
道路計画課 旧16号と、その南側の4車線化が終わってから、という順番になっている。
吉田一郎 終わってから着手するのではなく、北側も同時に着手することばできないのか。
道路計画課 これからの予算配分等の要素が絡むと思う。
※旧大宮市は、渋滞が激しい堀の内交差点や東町交差点を避けて、新しい産業道路(サッカー場~旧16号~天沼中央通り~北袋)を建設する計画を立てていました。  旧16号南側の整備が完成する時期は未定で、それから北側の整備に着手するのでは、完成は何十年後になるかもわかりません。サッカー場~旧16号はわずか200メートルです。大宮にも予算を配分し、早急に用地買収を行うべきです。

■新大宮バイパスは、大宮でも立体交差化を

吉田一郎 三橋中央通り線(大宮西口駅前通り)の4車線化が進んでいる。新大宮バイパスとの交差点まで4車線化する時(2014年度)に、同時に立体交差にできないのか。
道路計画課 将来は立体交差を予定しているが、当面は平面交差を予定。バイパスの西側も4車線化する時に、国へ要望しようと考えている。
吉田一郎 バイパスと交差する道は、浦和では志木県道(浦和西口駅前通り)と埼大通り(北浦和西口駅前通り)が立体交差になっているが、あそこは2車線ではないのか。
道路計画課 その通りです。
吉田一郎 ようするに、浦和ではバイパスに交差する道は、2車線でも立体交差にするが、大宮では東西両側が4車線にならないと立体交差にはしないということか!
道路計画課 国とはそのように協議を整えた。
※バイパス西側の4車線化は、治水橋の架け替えも必要で、何十年後になるかわかりません。大宮でも公平に立体交差化に着手すべきです。

■東口駅前通りは、産業道路まで6車線化を

吉田一郎 大宮駅東口駅前通り(中央通り)は、氷川参道まで6車線だがその先は2車線で、65年間そのままだ。10年5月に発表した『大宮駅周辺地域戦略ビジョン』では、産業道路の東側まで「東西シンボル都市軸」として優先的に整備するプロジェクトに入っているが、具体的にいつまでに整備するのか。
都市計画課 東口の街づくりの整備や、旧16号や産業道路の整備状況を勘案して検討する。
吉田一郎 『地域戦略ビジョン』では「おおむね10~20年で取り組む」と明記されている。10~20年で取り組まないのか。
都市計画課 いつ着工するかの判断はつかない。
※市は浦和駅を東西に貫く田島大牧線の4車線整備に、毎年数十億円の予算を注ぎ込んでいますが、清水市政は自らまとめた『大宮駅周辺地域戦略ビジョン』に基づき、大宮の東口駅前通りも早急に整備すべきです。

旧大宮市の将来計画は放棄せずに早期着手を

 さいたま市になって、旧大宮市が立てた計画が次々と放棄されています。私は大宮北部の将来的な道路網整備にも不可欠な、これらの計画の復活を再三にわたり要求し続けています。

■大宮北部を東西に結ぶ道路の早期実現を

 大宮北部の問題は、東西を貫く道路がないことです。指扇宮ヶ谷塔線(サティ北側の道)の計画がありますが、私が昨年3月11日の予算委員会で問いただすと、道路計画課は「現在、整備事業はやっていない」「いつになるか、今のところ未定」と、計画の事実上放棄が判明しました。
 私は旧大宮市の都市計画で、自衛隊通りと大和田公園通りを結ぶ構想が存在していたことを発見。これなら北中学校と寿能町交差点の100㍍を整備すれば、東西道路が完成します。
 08年6月のまちづくり委員会で、私はこの構想が消えた理由を追及。市は「04年に旧市の計画を見直した時に構想から外した」と釈明していましたが、昨年10月5日の決算審査で、道路計画課に「現在の整備路線の進捗と交通状況を見ながら時期を判断する」と、将来の整備を言明させました。しかし最優先で着手すべきです。

■首都高大宮線の北伸で、高速道路網に接続を

首都高が建設予定の新大宮バイパス中央分離帯 新大宮バイパスの中央分離帯には、宮前町まで40年前から首都高の用地が確保してあります。 さらに建設中の上尾道路とともに、桶川で圏央道に接続する計画で、完成すれば大宮と東北道や関越道が高速道路でつながり、東日本の広域ネットワークと直接結ばれます。
 私は首都高の北伸を再三にわたって要望。09年に国と県、市、首都高、東日本高速の5者で「新大宮上尾道路検討会」が組織されましたが、国の政権交代の余波で頓挫しています。市は新浦和橋の無料化のために、33億円を支出しましたが、用地買収済みの宮前町までは、市の単独事業としてでも早期に建設すべきです。

■大宮再生のカギを握る北口開発の実現を

 旧大宮市が策定した「大宮都心構想」では、大宮駅北口の設置を盛り込んでいました。
 これは大栄橋と大宮駅との間に、新宿駅南口のような人工地盤を建設して北口広場を作り、大宮駅の新たな玄関口にしようというものです。
 北口広場が出来れば、旧16号の東西や、旧中山道や国道17号線を北から来るバスやタクシーは、大栄橋を通って直接北口に乗り入れ、大宮駅までの所要時間が大幅に短縮されるほか、東口や西口の渋滞緩和の切り札にもなります。
 しかし昨年10月4日の決算審査で、清水市政は「時代が変わったから」と称して、北口開発の放棄を言い出しました。
 大宮駅北口ができれば、東口~銀座通り~北口~ソニックシティ~西口という回遊ルートが形成されて、中心街の活性化が格段に進みます。
 北口開発は、21世紀の大宮再生に必要不可欠なプランです。放棄は絶対に許せません!
さいたま市の道路整備計画
【2013年度末まで】
大宮 6区間 3.371km
浦和 12区間 6.344km
与野 なし
岩槻 3区間 5.130km

【2018年度末まで】
大宮 2区間 1.585km
浦和 2区間 1.785km
与野 なし
岩槻 なし

【2019年度以降】
大宮 3区間 1.650km
浦和 2区間 2.100km
与野 なし
岩槻 なし
2010年3月 道路計画課
『さいたま市道路整備計画』より
吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。

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