2020年1月特別号 (1)
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新都心に市役所を
移転先「吉田プロジェクト」が最有力に
パスタ用地に10階建て庁舎、市が完成予想図を作成
 合併協定書を無視して浦和に市役所を置き続けているさいたま市。18年5月に本庁舎整備市役所移転の3候補地審議会が「市役所は新都心駅から800㍍以内に」という答申を出したのを受けて、12月13日にようやく3つの候補地を発表。私が提案したバスターミナル用地に市役所を移転する「吉田プロジェクト」が最有力になりました。
 市が移転候補地として発表したのは、①屠畜場(食肉中央市場)、②コクーン2と3、③長距離バスターミナル用地の3ヵ所です。
 ③は17年2月20日の総合政策委員会で、私が「バスターミナル用地に1階はバス乗り場、その上に市役所を建設するのは可能か」と問いかけ、同年9月議会で「吉田プロジェクト」として提案した場所です。
 ①は熊谷裕人元議員(大宮区、現・立憲民主党参院議員)が「くまがい構想」として提案していました。
 私は12月13日の市庁舎検討特別委員会で、3つの候補地での建設可能性を問いただしました。

吉田一郎 ①で食肉中央市場を移転するコストは?
都市経営戦略部副参事 用地取得や施設整備で約220億円かかる。
吉田一郎 食肉中央市場を宮ヶ谷塔に移転する計画があるが、いつ移転するのか。
都市経営戦略部副参事 最短で2028年度。
吉田一郎 ②はコクーンに打診はしたのか。
都市経営戦略部副参事 情報提供はしたが、打診はしていない。
吉田一郎 用地取得にいくらかかる見通しか。
都市経営戦略部副参事 約156億円程度。

 市庁舎の建築費用に用地買収や既存施設の移転費用を加えると、①と②は430億円かかることが判明。
 ③は市有地なので新たに用地買収は必要なく、向かいの新都心公園を「市役所前広場」として使えます。
 建設中のバスターミナルは、オリンピック開催に合わせた暫定的な乗り場(木造平屋建て)なので、いつでも市役所に建替えられます。

 現庁舎を県に売却し
 新たな財政負担ゼロ

 バスターミナル用地に市役所を建設する場合でも、217億円がかかります。
 しかし市は浦和の市役所が法的耐用年数を迎える2026年の3年前=23年度に市役所移転に着手することを想定し、96億円を目途に「庁舎等整備基金」を積み立てています。
 つまり費用の半分近くは基金で賄うことができます。浦和の市役所の土地を売却して残り120億円を調達すれば、市役所は新たな負担ゼロで新都心へ移転できます。
 埼玉県庁も建替え時期を迎え、県議会では昨年「県庁舎等建替え検討特別委員会」を設置しました。
 現在の浦和の市役所を県に売却して、県庁の移転先にすれば良いのです。
 「浦和優先」の市政に終止符を打つべく、私はタダで市役所を移転できる「吉田プロジェクト」の実現のため、引き続き全力で取り組みます。
市が作成した「吉田プロジェクト」の完成予想図
3候補地の利点と欠点

北部医療センターが統廃合の対象に!?

「病院を守れ!」と追及し、全会一致で決議
 厚生労働省は9月26日、ガンなど高度な医療実績が少なく非効率な医療を招いているとして、「再編統合について特に議論が必要」な全国424の公立・公的病院のリストを発表。統廃合や病床数削減、診療機能縮小などの対応方針を20年9月末までに決め、25年までに実施するよう求めました。
 埼玉県内では7つの病院がリストに載りましたが、そのうちの1つがさいたま北部医療センター(旧大宮総合病院)です。北部医療センターは昨年3月、ステラタウン向かいに移転したばかりです。移転前(17年度)のデータで経営効率が悪いと判断し、再編統合の対象にするとは理不尽です。
 そこで私は12月4日の一般質問で、市が国に抗議してリストから外させるように求めました。

吉田一郎 市はどう考えているのか。JRが埼京線を減らした時は、国土交通省出身の阪口副市長が行ったが、地元出身の日野副市長が国に乗り込んで、北部医療センターを守るべきだ。
清水保健福祉局長 あくまで再検討対象のリストなので、市として外すように求めるつもりはない。
吉田一郎 再検討を止めろと申し入れないのか。
清水保健福祉局長 国からは都道府県に対して議論を行ってもらいたい旨なので、埼玉県の地域医療構想調整会議で検証されるものと思っている。

 一般質問では他にも鳥羽恵議員(共産・見沼区)が、保健福祉委員会では青羽健仁議員(さいたま北部医療センター自民・浦和区)が追及しましたが、清水市政は「県と協議する」「国に対して直接要望することは考えていない」と、北部医療センターを守る姿勢に消極的でした。
 そこで12月20日の本会議では、さいたま北部医療センターを再編統合の議論対象から除外するよう求める決議を全会一致で可決。私が提案したように、市が直接厚生労働省に対して、北部医療センターは小児科の終夜診療を行うなど地域医療に貢献する重要な医療機関だと説明するよう求めました。

■許せない!「人の命も浦和優先」
 01年の合併でさいたま市になってから、大宮の公立・公的病院が次々と南へ移転しています。
 大宮医師会市民病院(240床)は09年に浦和との境に移転し、大宮日赤病院(さいたま日赤・606床)も17年に新都心に移転してしまいました。
 社会保険庁が運営していた大宮総合病院(現さいたま北部医療センター)は、大宮市当時はベッド数254床の規模でしたが、01年のさいたま市成立後は「浦和にも社会保険庁の病院(埼玉メディカルセンター)があるから」と統廃合の対象になり、粘り強い運動で病院は存続できたものの、ベッド数118床に縮小されました(新病院に移転後は163床)。
 一方で、さいたま市は浦和の市立病院は総額421億円かけて建替え、今年1月に528床から637床に規模を拡大して新病院がオープン。さらに浦和美園に順天堂大学病院(800床)を巨額の公費を投じて誘致しようとしています。
 北部医療センターを本気で守ろうとしないのなら、さいたま市の実態は「人の命も浦和優先」です!
吉田一郎市政報告会 2月11日(祝) 14:00~16:00 プラザノース第4セミナールーム(入場無料)
2020年1月特別号(2)
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移転後の
市民会館

料金格差を追及し集会室値下げを実現
それでも浦和と比べ2~3倍、ホールは値上げ!
 大宮の市民会館が22年4月に中央デパート跡地の再開発ビルに移転します。移転による心配の1つが料金の値上げです。現在の市民会館おおみやの集会室の料金は、浦和駅前のコミセンの約5倍です。30人以下の集会室は私の要望を受け入れて料金を大幅値下げしましたが、それでもまだ2~3倍の格差が残ります。

 浦和は料金が安く
 大宮は料金を高く

 私は17年10月4日の決算特別委で、浦和コミセンと市民会館おおみやの料金格差を問題にしました。

吉田一郎 なぜ5倍も料金が違うのか。
文化振興課長 コミセンは市民のコミュニティ醸成のため料金が低く抑えられていて、市民会館は文化施設で福祉向上が目的。
吉田一郎 移転を機に、集会室はコミセンとして所管を移し、料金も浦和コミセン並みにすべきだ。
文化振興課長 新しい場所にニーズをもとに作るので、いま委員が指摘したように、今度は施設に求められる機能に見合った料金にしていきたい。

 昨年12月6日の文教委員会で、市は移転後の市民会館の料金を発表しました。
 30人以下の集会室については、「市民の相互交流の促進」のためにと料金を値下げすることになりましたが、それでもまだ2~3倍の格差があります。私は引き続き追及しました。

吉田一郎 新しい市民会館は「市民の相互交流の場」としての機能が加わるというが、どういう意味か。
文化振興課長 コミュニティセンターとしての機能も併せ持った施設になる。
吉田一郎 なぜ同じコミュニティ施設なのに、浦和駅前に比べて大宮駅前の施設は料金が2~3倍なのか。
文化振興課長 大宮駅の周辺には公民館など無料の施設もある。
吉田一郎 浦和駅の周りには公民館はないのか。
文化振興課長 浦和駅の西側には仲町公民館、岸町公民館がある。
吉田一郎 大宮住民からは浦和よりも高い料金を取って搾取すると、大宮住民がそう理解してもいいのか!

 またホールの利用料金は約2倍の大幅値上げで、浦和コミセンとの料金格差は広がるばかりです。
 浦和には市民が会合や打ち合わせで自由に使えるテーブルが並んだ市民活動サポートセンターもありますが、大宮にはありません。
 合併から20年経っても損をするのは大宮市民ばかりです。

 市民会館借りた人
 の駐車場所確保を

 現在の市民会館は駐車場が無料ですが、移転後は再開発ビルの有料駐車場を使うことになります。
 大宮駅周辺の駐車場は満車になることが多く、集会室を借りた人が車で資料を運ぼうとしても、駐車できない恐れがあります。

吉田一郎 集会室に車で資料を運び、駐車場が満車なら車はどこに停めるのか。
文化振興課長 現在の市民会館の跡地に案内する。
吉田一郎 今の市民会館は1km近く離れている。どうやって資料を運ぶのか。
文化振興課長 再開発ビルで荷物を降ろした後、現在の市民会館に車を置いて、荷物を持たずに来てもらう。
吉田一郎 再開発ビルの管理組合と交渉して、集会室やホールを借りた人用の駐車スペースを確保すべきだ。
文化振興課長 実際に移転してみて、万が一そういった要望が多ければ再検討の余地はある。
吉田一郎 市民会館を借りた人用の駐車場を交渉していく可能性はあるのか。
文化振興課長 あります。

 また私は学校行事等で利用する際は、旧大宮区役所跡地を駐輪場として活用することを提案しました。
 利用者の視点に立って準備をしようとしない現状は、呆れるばかりです。

 「欠陥市民会舘」の
 年間経費は4倍に

集会室等の料金比較 市民会館は現在の場所に建替えれば50億円で済んだものを、清水市政は再開発の補助金も含めて484億円も投入します。
 また現在の市民会館の維持管理費は年間1億円ですが、再開発ビルの中に入ると、共益費や修繕の積立金などが必要になります。
 一体いくらかかるのか、市はこれまで答弁を逃げ続けていましたが、私の追及で共益費2億円、修繕積立金1億円が新たに加わり、年間4億円のコストに膨れることが判明しました。
 しかも6~9階に設置される大ホールは、搬入用のエレベーターが小さすぎて大道具や大き市民会館が入る建設中の再開発ビルな機材が運び込めず、市は「大きな演劇などの利用は誘致しない」とまで言い放っています。
 大宮市民会館はかつて『8時だヨ!全員集合』など人気番組の中継が行われましたが、市民会館は本来、市民が演劇やコンサートなどを楽しむための施設です。
 莫大な公費を投じて「欠陥市民会館」を建てる清水市政のやり方に、私は12月議会で改めて反対しました。

●五輪開催で夏まつり中止に!?継続求める決議
 8月1日と2日は大宮夏まつりです。東口や旧中山道に神輿や山車が繰り出し、西口では前後してサンバやよさこいのカーニバルで賑わいます。
 しかし今年は開催が危ぶまれています。大宮だけではなく、首都圏で夏祭り中止が相次ぎそうです。
 東京五輪の開催で、首都圏の警官が大量動員されるため、祭りの警備や交通規制の人手が足りず、警察が「祭り自粛」を要請しているからです。
 そこで中山道みやはらまつりの実行委の人たちが、11月27日に「地域の祭りの継続開催に積極的な支援を求める請願」を提出。伊藤仕議員(自民・北区)が音頭を取って、私を含め北区選出の議員が連名で紹介議員になりました(12月議会を欠席した伝田ひろみ議員を除く)。
 内容は今年も各地の祭りが継続して開催できるように、市が警察に協力を要請するなどの支援を求め、万が一中止になっても、祭りに対する補助金が来年度以降打ち切りにならないことを求めるものです。12月20日の本会議では請願に代わって同じ趣旨の決議が全会一致で可決されました。
 大宮の夏まつりは氷川神社のお祭りで、数百年間続いてきました。オリンピックを理由に警察が中止を要求するなんて罰当たりです。市内の他の祭りも含め、市は開催継続に積極的に取り組むべきです。

●野田線ダイヤ改正で普通電車の本数維持を
 東武鉄道は野田線のダイヤを3月14日に改正します。主な内容は①大宮発の終電(岩槻行き)を0時17分から0時46分に延長。②日中に運転している急行電車を船橋行きにして所要時間を最大16分短縮。③朝夕の大宮~柏に区間急行を運転。
 区間急行は急行と同じく、大宮~春日部間は岩槻にしか停まりません。電車の本数が多い朝夕に運転すると普通電車が減便され、北大宮や大宮公園に停車する本数が減ることが心配です。
 そこで私は12月議会に「東武野田線に区間急行が新設されても普通電車の本数維持を求める請願」を提出。12月6日のまちづくり委員会で審議されましたが、交通政策課は「東武は区間急行をラッシュ時に運転しないと言っている」と説明したため、請願は「事実誤認だ(民主改革)」と否決されました。
 ところが交通政策課が「東武から公式発表があった」と10日に配布した資料では、高校生の下校ラッシュとなる16時台に2本の区間急行が運転されることが判明。20日の本会議では、委員会で請願に反対した議員の一部が賛成にまわりました。
 野田線の速達性が向上すれば便利ですが、通過駅の利便性を損なわないよう市は要望すべきです。

●旧浦和市との「密約」もとに11.5億円の利権
 指定管理者制度とは、「経費節減やサービス向上が図れる」と、公共施設の管理運営を民間に任せる制度です。12月議会では45施設の契約更新が審議されました。
 業者の選定は原則として公募ですが、文化センター(南区)は非公募で旧浦和市の外郭団体である文化振興事業団に決めると言うので、私は12月6日の文教委員会でその理由を問いただしました。

吉田一郎 文化センターが「非公募」の理由は?
文化振興課長 文化振興事業団は文化センターが開館した時に管理を任せるために設立した。
吉田一郎 指定管理者制度を導入した時、引き続き任せると文書を交わしたのか。
文化振興課長 そういう文書は交わしていない。

 文化振興事業団は旧浦和市との「密約」をもとに、文化センターの管理運営を11億5008万円で獲得するほか、市民会館おおみやの管理運営も「非公募」で任せられるなど、他の業者からの応募がない選定で、市が5年間で21億8261万円を支払い、6施設の管理運営を任せるという清水市長の提案に私は反対しました。
 指定管理者制度という名の下に、公共施設の管理運営を「新たな利権」にしてはなりません。
2020年1月特別号(3)
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「指扇行き」電車復活を再提案
日進・指扇を通過する回送に乗客を
 11月30日のダイヤ改正で、埼京線の本数は日中3割も減少し、川越線も夕方から夜にかけての下り電車が減らされて、JR発足当時(87年)よりも本数が少なくなりました。
 かつて指扇と南古谷の間にある車庫に入る電車は「指扇行き」として運転されていましたが、09年に西大宮駅ができた時に指扇駅の駅員を削減。終点で寝ている乗客を起こしたり、忘埼京線と川越線のダイヤ改正(左)と改正後(右)れ物をチェックする駅員が足りなくなったため、車庫に入る電車は大宮で終点になったのです。
 私は昨年2月15日のまちづくり委員会で、市がJRに「指扇行き電車の復活」を要望するよう求め、車庫に入る夕方から夜にかけて大宮駅から指扇駅に駅員を派遣するか、シルバー人材センターで「寝ている乗客を起こす係」を雇うことを提案しました。
 私の提案に対して、市は「JRに伝える」と答弁していましたが、今回の川越線減便で改めて伝えるように、12月4日の一般質問で問いただしました。

吉田一郎 大宮から指扇に向かう回送電車の本数は平日と休日、それぞれダイヤ改正前と改正後で何本か。
望月都市局長 ダイヤ改正前は平日7本、休日2本、ダイヤ改正後は平日11本、休日4本だとJRから伺った。
吉田一郎 2月のまちづくり委員会で私が行った提案を、JRに伝えたのか。
望月都市局長 指扇行き電車の復活の可能性や、指扇駅での人材確保の提案についてJRに打診した。JRは「お客様の利用状況を踏まえて運転区間を設定しているので、現時点ではそのような計画はない」との答えだった。
吉田一郎 今回のダイヤ改正で私の提案をJRに改めて一言うべきだ。
月都市局長 再度の提案に関してJRに伝えたい。

 川越線は1時間に3~4本しかありませんが、乗客を乗せない回送電車が11本も日進や指扇を通過して行くのは理不尽です。
 さしあたって川越線の夜の下り電車を増やすために、市は私の提案をもとに、積極的に交渉すべきです。

オリンピック口実に
さいたま市も税金浪費

ドサクサ紛れで盆栽に
 3719万円
内容未定イベント準備2億円
 東京オリンピックでは、さいたま市内でサッカー(埼玉スタジアム)とバスケット(スーパーアリーナ)が開催されます。
 12月議会で清水市長は、オリンピック関連で5億5348万円の補正予算案を提出しましたが、その中には「盆栽振興イベント開催」と称して、新都心駅や大宮駅周辺での盆栽の展示、アメリカから盆栽関係者を招いてのシンポジウム、盆栽美術館で「映像や音、光を活用した展示」を行う費用3719万円が盛り込まれています。
 オリンピックのドサクサに、年間1億6877万円もの赤字を出す盆栽美術館に、さらに予算を注ぎ込むようなやり方は問題です。
 また「イベント開催支援事業」として警備員の手配や巡回バスの運行、事前プロモーションに2億2854万円を計上したものの、イベントの中身がわかりません。そこで11月28日の本会議で確認しました。

吉田一郎 イベントとは具体的に何なのか。
蓬田スポーツ文化局長 来年度の予算に向けて検討し、内容は今後審議してもらう。これから具体的に事業化されるが、色々なイベントを考えている

 2億円以上の準備費用をかけながら、何をやるのかこれから考えるのではお粗末です。これではイベント全体の費用がいくらかかるのかもわからず、私は補正予算案に反対しました。
 オリンピックを口実に、国に加えて自治体までもこんな調子で税金を浪費するのなら、世も末です。【関連動画】

 吉田一郎が反対した議案 
■一般会計補正予算(7) 《3面参照》
■病院事業会計補正予算■議員ボーナスアップ■市長・副市長・教育長のボーナスアップ■職員のボーナスアップ等 《4面参照》
■大宮西高校の閉校
 教育委員会は留年生が発生した場合の対応を考えておらず無責任。他の市立高に優先転入させるべき。
■無料低額宿泊所の設備・運営基準の新設
 一軒家に生活保護受給者を4人住まわせ、4人分の住宅扶助を徴収する貧困ビジネスを助長する内容。
■児童福祉施設(保育所)の耐火基準の維持等
 学習指導員を大卒に限定して、短大卒では就けなくすることには反対です。
■特定教育・保育施設等の運営基準の文言整理
 国が内閣府令に93ヵ所もの誤字・脱字等の誤りをしたため、全国の自治体で条例を修正するはめに。
■尾間木保育園の移転■指定管理者の指定(年輪荘)
 尾間木保育園を近くの緑消防署跡地に仮移転し、再び現在の場所に新築。現在の場所は道路に面さず送迎に不便。それなら消防署跡地に正式移転すれば建物を2回建てる必要はなく、現在の場所は隣接する老人ホーム・年輪荘を拡張して使用すべきです。
■市民会館うらわの休止と市民会館おおみやの移転 《2面参照》
■指定管理者の指定(盆栽四季の家、文化センター、市民会館) 《2面参照》
■指定管理者の指定(氷川住宅及びシビック住宅天沼)
 月収20~80万円の世帯向けの公営住宅は不要で、低所得者向けを増やすべき。
■東京五輪期間中の首都高通行料金の値上げ
 東京オリンピックの開催には一貫して反対です。
■市議会の議決すべき事件に関する条例の改正
 市の総合振興計画の策定にあたって、議会からの質問に市は「見解を述べることができる」では、答弁拒否も可能です。【関連動画】
2019年12月議会の会派別議案賛否一覧表
2020年1月特別号(4)
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消費税の7割を使い
議員・市長・職員ボーナス6年連続アップ
賛成にまわった共産に再考を求めたら発言中止に
 12月議会では清水市長が議員と市長など特別職、職員のボーナスを6年連続で増額を提案し可決。6年前と比べて毎年40億円も人件費が増加し、昨年の消費税率アップによるさいたま市の税収増(55億円)のうち、73%がボーナス増額で消えてしまう計算です。
 議員のボーナスは昨年度、5万9千円の増額が提案されましたが、春の市議選を控えて、2月議会では全会一致で否決されました。
 しかし市議選が過ぎた今年度は、2年分まとめて11万8千円の増額が提案され、可決したのです。
 市議選の直前には、市民の反発を恐れて否決しておきながら、選挙が終われば2年分アップするのでは、まさに「ペテン師」です。

 実施延期で被災者に
 予算伴わないポーズ

 12月19日から即日にかけて、議員ボーナスの増額を1年延期する修正案と、今年度浮いた増額分の700万円を、台風19号の被災者支援に使うよう市に求める決議案が審議されました。
 12月議会では被害復旧や被災者支援に、7億4956万円の補正予算も審議されています。
 支援費用を追加するなら補正予算を修正しなくてはなりませんが、補正予算は原案のまま可決され、被災者支援の費用は1円も増えていません。
 そこで私は決議案を提出した総合政策委員会の玉井哲夫委員長(自民・浦和区)を追及しました。

吉田一郎 なぜ補正予算を増額修正しないのか。
玉井委員長 2月議会で、予算か当初予算を提出すると考えている。
吉田一郎 仮に当初予算で被災者支援が2億0700万円だった場合、清水市長は予算を700万円増やしたのか、もとから2億0700万円のつもりだったのかは確認できないのか。
玉井委員長 執行部が議会意思を酌んでくれると考えている。【動画で見る】

 ボーナスアップを見合わせて被災者の支援に使うのなら、ボーナスアップはきちんと否決して、12月議会で審議した補正予算を増額すべきです。
 それを行わず、被災者に使うかは執行部任せでは、ポーズだけです。
 川村準議員(無所属・南区)は「政務活動費を自粛すれば、2億4000万円が支援に使える」と指摘しましたが、その通りです。

 2日間の攻防戦で
 自民や共産が分裂

 今回の議員ボーナス増額では、共産党も賛成にまわりました。
 さいたま市議会では04年に議員報酬を一気に3割アップしました。
 私は当時、浦和の市役所前でハンガーストライキを行い抗議しましたが、その時から共産党は私と一緒に議員報酬やボーナス増額に反対し続けてきました(ただし政務活動費の7割アップには、共産党は賛成)。
 私は20日の本会議で、「これまで一緒に反対して来た人は、ぜひとも一緒に反対してほしい」と呼びかけたところ、渋谷佳孝議長は、私の発言を中止させる暴挙に出ました。
 18年12月議会では、議員ボーナス増額の補正予算を可決したことを批判したところ、発言を中止させられましたが、議員ボーナスの増額を批判するたびに発言中止が繰り返されるのでは、さいたま市議会に言論の自由はありません。
 それでも19日の本会議で私が「採決では退席の他に、欠席というやり方もある」と諭したところ、共産党の鳥羽恵議員(見沼区)は20日の採決では議会に来ても議場に入らず「欠席」。自民浦和派のドンこと青羽健仁議員(浦和区)は採決で反対にまわりました。
 議員ボーナスの6年連続のアップには、さすがに自民や共産からも、市民の立場にまわった「造反議員」が出たのは良いことです。

   ボーナスアップで増える年収
   2013年  2018年  2019年案
 議員  1313.6万円→  1354.5万円→  1366.3万円
   (会派所属議員は他に政務活動費408万円)
 市長  1989.6万円→  2330.5万円→  2340.4万円
   (退職金は4年ことに2904万円)
 副市長  1619.8万円→  1354.5万円→  1366.3万円

  ボーナス・給与改定で増える財政負担
   今 回  14年度比
 議 員  706万円  3175万円
 市長等  54.8万円  471.4万円
 職 員  1.8億円  25.7億円
 教職員    13.5億円
  (教職員は19年4月に給与アップ済み)

今年中に
完成予定

私が提案した「ONライナー乗り場跡地」に
大宮駅西口の公衆トイレ設置が決定
 大宮駅は1日70万人が利用する全国有数の巨大ターミナル駅です。しかし新幹線の乗リ場がある西口には公衆トイレがありません。私は8年前から「大宮駅西口に公衆トイレを設置してほしい」という住民の請願を3回議会に提出するとともに、旧ONライナー乗り場跡地を候補地に提案していましたが、市は私の提案場所に公衆トイレを建設する覚書をJRと締結。年内に実現することが決まりました。
 新幹線が開通し、現在の西口ができた時、ニューシャトルとの乗換通路に公衆トイレができました。
 しかし国鉄が民営化されてJRになった後、いつの間にかトイレは店舗に変わり、改札外に公衆トイレはなくなってしまいました。

 大宮市議会で可決
 さいたま市は否決

 そこで私は11年12月に大宮駅西口に公衆トイレの設置を求める住民からの請願を提出。12年1月27日の保健福祉委員会で問いただしました。

吉田一郎 大宮市だった頃も含めて、大宮駅西口に公衆トイレを設置しようという動きはあったのか。
生活衛生課長 合併前の99年に請願が採択されて、広場への設置について地元の商店ビル社長と議会、行政の3者で話し合ったが、防犯上の反対意見が非常に強くて設置できなかった。
戸島義子議員(共産・見沼区)合併後はどういう動きをしたのか。
生活衛生課長 09年に生活衛生課で調査をしたが、地下に埋設物や構造物があって、広場内に設置可能な場所がない。
吉田一郎 私が思いついた場所を具体的に言うと、ONライナーという成田空港行きのバスがあり、以前は待合室があった。トイレもあったから地下の構造物等は問題ないはずだ。バス乗り場は他へ移って待合室もなくなり、JRの敷地だと思うが、あの場所なら公衆トイレは設置可能だと思う。
生活衛生課長 JRと関わるので、了解を取るのは難しい。

 私は同年2月8日の本会議で、「大宮市議会では可決した公衆トイレ設置を求める請願をさいたま市議会が否決すれば、大宮市民不在の合併だったと明らかになるだけだ」と警告しましたが、自民・公明・民主がこぞって反対し、請願は否決されてしまいました。

 請願を再三提出し
 JRと覚書を締結

 その後、大宮区で西口広場に有料トイレを設置する案を検討しましたが頓挫。
 私は17年に請願を再び提出しましたが、自民・公明・民主は審議を2年以上も先送りにしたONライナー乗り場跡地うえ、昨年3月に廃案にしてしまいました。
 それでも諦めず、5月に改めて請願を提出したところ、市は12月4日にJRと公衆トイレ設置に関する覚書を締結。場所は私が提案した旧ONライナー乗り場跡地に決まりました。ここなら西口交番や鉄道警察に隣接しているので、防犯上も問題ありません。
 用地はJRが提供し、今後は覚書に基づいて地質調査などを行い、20年度に工事に着手、年内完成を予定しています。
 請願は12月20日の本会議で「実現が決まり願意が達成されたから」と否決されましたが、私たちの街=大宮を住み良くするために、私は今後も粘り強く闘い続けていきます。
吉田一郎は、市長から支給される政務活動費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。

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