2018年7月特別号 (1)
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新都心の市役所移転
合併協定書無視した「浦和中心の街づくり」に終止符を!
審議会が「吉田プロジェクト」にお墨付き
 大宮市と与野市、浦和市が合併して、さいたま市が成立したのが2001年。3市が調印した合併協定書では、市役所の場所は「新都心周辺」と明記されていますが、ずっと無視して浦和に市役所を置き続けています。私は07年の初当選以来、「合併協定書を守れ!」と追及を続けるとともに、新都心駅東口の長距離バスターミナル用地に市役所を建てる「吉田プロジェクト」を提案。5月30日に本庁舎整備審議会は「新市役所は新都市駅から半径800㍍以内」という答申を出し、「吉田プロジェクト」の実現に大きく踏み出すことになりました。

 合併協定書では、市役所の具体的な位置を話し合う審議会を、合併後「速やかに設置」と新市役所の3提案定めています。
 「速やかに」とは、行政用語で通常1~2年、遅くても3年の意味ですが、浦和市長だった相川前市長は審議会を設置せず、清水市長も放置し続けました。
 私は07年の初当選以来、大宮住民の立場から合併協定書の履行と、審議会設置を議会で追及し続け、「新都心最後の空き地」と言われた第8-1A街区に日赤病院を移した清水市長を批判。「新都心周辺で市役所が建てられる場所は他にもある」と認めさせました。
 12年6月には本庁舎整備審議会が設置されましたが、何年経っても答申が出ず、私は再三にわたり追及。
 ようやく今年5月30日に、市役所の位置は「新都心駅から半径800㍍以内」とし、「市は本答申を受けて、スピード感を持って本庁舎の整備方針の検討に取り組むこと」という答申が発表されました。

バスタ上に市役所可能
5年後メドに建設着手

 昨年9月議会で、清水市政は新都心駅東口に長距離バスターミナルの建設用地を購入。私はここに市役所を建てる「吉田プロジェクト」を提案しました。
 議会では市役所の場所として、他に熊谷裕人議員(立憲国民・大宮区)が屠畜場を移転してその跡地を、中島隆一議員(自民真政・中央区)が、与野の中央区役所を提案していました。
 6月13日の一般質問で、私は改めて確認しました。

吉田一郎 議会で提案が出た長距離バスタ、屠畜場、中央区役所のうち、答申の範囲に含まれるのは?
真々田都市戦略本部長 中央区役所は新都心駅から1・2km離れているので含まれない。他は含まれる。
吉田一郎 昨年2月の総合政策委で、私の質問に対して市は、①2023年を目途に新市役所の建設に着手する、②バスターミナルの上に市役所を建てることも否定しない、③新都心周辺ならば、市役所は大宮区でも中央区でも問題ないと答弁していたが、改めてそれで良いか確認したい。
真々田都市戦略本部長 当時の答弁と基本的にその趣旨は変わっていない。
吉田一郎 答申にある「スピード感」とは具体的にどういう意味か。「速やかに=通常1~2年、遅くても3年」と同じか。
真々田都市戦略本部長 「できるだけ早く」の意味だと理解している。【動画で見る】

 吉敷町ガードの屠畜場(食肉市場)は敷地が狭く、地下は高速道路で、高層建築には制約があります。
 新市役所の位置は、「吉田プロジェクト」が最有力になりました。

反発する浦和のドンに
合併協定書を手に反論

 市役所が浦和に置かれ続けたことで、「さいたま市の中心=浦和」が既成事実化され、都市開発や公共施設の整備は浦和に集中してきました。
 合併後17年も経って、ようやく「新都心に市役所」の約束実行に向けて動き出しましたが、6月議会では「浦和のドン」青羽健仁議員(自民・浦和区)が、「明治2年に浦和県が設置されて以来、浦和は行政の中心と言うプライドを持っている」「市長がそれに違ったことをするなら、(浦和)市民の先頭に立って戦う」と、審議会の答申を無視してまで、浦和の市役所を死守する構えを見せました。
 私は6月29日の本会議で「浦和県はもともと大宮県だった」「合併協定書に基づいた『吉田プロジェクト』実現のために、大宮市民の先頭に立って戦う」と反論。
 合併協定書に調印したはずの浦和が、協定書を公然と破るのならば、合併は解消するしかありません。

合併時の約束を守れ!
10年間にわたる追及と提案
大宮市旗を掲げ追求2008年6月 ▼前大宮市長の抗議文を読み上げ、合併協定書に基づいた新市役所の審議会はいつ設置されるのかを追及。▼新都心第8-1A街区にサッカープラザを建てる相川市長の計画に対し、新都心で市役所を建てられる場所は他にあるのかと追及。政策局長は「用地の確保は大変難しい」と答弁。
12月 ▼「市民ニーズが変化した」と区役所の建替え論議を優先しようとした副市長の発言を追及。
2009年6月 ▼新たに就任した清水市長に、合併協定書の履行義務と審議会を設置するよう追及。
2010年2月 ▼新市役所の建設時期を質問し、政策局長が「15年後(=2025年)に着手(基本設計に入る)を想定」と答弁。
9月 ▼新入職員の研修マニュアルで、合併協定書の紹介から「将来の市役所の位置は新都心」という部分が削除されていたことを追及。▼小学生の社会科副読本で、新都心のことをほとんど教えない内容を追及し、翌年度から新都心の写真が表紙に。
社会科副読本「わたしたちのさいたま市」2011年6月 ▼第8-1A街区に日赤病院を移転する計画に、新都心で他に市役所を建てられる場所はあるのか追及。政策局長は「どこかにある」と答弁。
9月 ▼合併協定書では「当面の間」と書かれている浦和の市役所は、本庁舎ではなく「仮庁舎」にすべきと提案。▼第8-1A街区に建てる計画だったオフィスビルの半分以上を市が賃借し、市役所を移転する構想を清水市長が拒否したことを本会議で暴露。
2012年2月 ▼合併協定書に明記された審議会の設置を10年以上行っていないことについて、本会議で清水市長に謝罪を要求。▼全会派が提出した大宮・与野・岩槻の公共施設の再編を求める決議に、「市役所は浦和のままで放置するのか」と反対。
6月 ▼ようやく設置された審議会について、清水市長が「市庁舎は新都心周辺に限定しない」と発言したことを追及。「合併協定書の趣旨を踏まえる」と答弁させる。
11月 ▼審議会設置から半年近く経っても委員が選任されていないことを追及。「年内開催の準備を進める」と答弁させる。▼浦和の市役所の耐震化を追及。財政局長は耐用年数を10年伸ばし「2035年まで」と言い出す。
2015年6月 ▼浦和の市役所耐震化で新たな建物を建設。その耐用年数は20~40年と言うので「それまで浦和に市役所を置き続けるつもりか」と追及。▼合併協定書に市役所は「新都心周辺」と明記されている約束をどう思うのか追及。都市戦略本部長に「その趣旨は尊重する」と答弁させる。
2016年9月 ▼審議会の答申が4年経っても出ないことを追及。他市の市庁舎審議会では2~3年で答申が出ていることを明らかにさせる。
10月 ▼浦和の市役所の耐用年数は「2036年まで」と言い出した財政局長を追及し、法に基づいた耐用年数は2026年であることを明言させる。
2017年2月 ▼新都心駅東口に計画中の長距離バスターミナルの上に市役所建設は可能かを質問したところ、市は否定せず。▼新市役所の建設に着手する時期を質問し、「6年後(=2023年)を目途に考えている」と答弁させる。▼新市役所は新都心周辺ならば大宮区でも問題ないと答弁させる。
9月 ▼市が新都心駅東口に長距離バスターミナル用地を購入。この用地に市役所を建設する「吉田プロジェクト」を提案。都市戦略本部長が「審議会で十分論議してもらい判断する」と答弁したところ、浦和の議員が激しいヤジを飛ばして撤回。
2018年7月特別号(2)
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委員人事の
『談合』に喝!
●委員会開催の前日に「委員長就任宣言」!?
 議会で議案を審議する場には、本会議と常任委員会があります。本会議は60人の議員全員が参加、常任委員会は総合政策、文教、市民生活、保健福祉、まちづくりの5つに分かれ、それぞれ12人ずつの議員が所属。この他に予算、決算を審議する委員会と、議長が諮問する特別委員会があります。
 6月議会では、常任委員会の所属替えがあり、私は都市開発や道路整備、水道・下水道を担当するまちづくり委員になりました。
 6月7日には新メンバーの各常任委員会で、委員長と副委員長の選出が行われました。会議規則では、正副委員長は委員の「単記無記名投票」による選挙で、当選者を決めることになっています。
 ところが6日、小川寿士議員(立憲国民・北区)が「明日、総合政策委員長に就くことになります」とtwitterに書き込む事件が発生。なぜ選挙の前日に「委員長就任宣言」ができるのでしょう?

●談合結果がネット流出!初めての議会で追及
 実は正副委員長は、事前に各会派が集まって「談合」のように決めているのです。
 「談合」にあたっては、①無所属は正副委員長にさせない(万年ヒラ)。②共産党は副委員長のみ。③その他の会派の議員は全員、1期目で副委員長、2期日で委員長を経験させる…などの「掟」が存在するようです。
 こうして「談合」で正副委員長を決めた後、委員会冒頭であらかじめ打ち合わせておいた委員が、「委員長には××委員がいいと思います」と言い出して、選挙を省略(指名推薦)してしまうという、小学生の学級委員の選出以下のやり方がまかり通っています。
 私が11年前に初当選した時、最初に問題にしたのが「正副委員長の談合」でした。委員会開催前に私の家に正副委員長のリストが議会事務局からFAXで送られてきたり、インターネットの掲示板にリストが流出していたことを、07年6月11日の一般質問で追及したのです。

吉田一郎 議会運営理事懇談会と称する集まりで、会派間の談合のような形で決定した正副委員長の予定者リストを議会事務局が送付することは、果たして妥当なのか。正副委員長の公正な互選を妨げるおそれがある。
宮沢議会事務局長 そのことによって公正さが損なわれることはないと考えている。
吉田一郎 2ちゃんねるという1日何百万人も見るインターネット上で、各委員会の委員長名が既に出ている。まだ委員会も発足していないのに、全国に流れてしまっている。
宮沢議会事務局長 議会事務局は一切関知していないので、そういうことでよろしくお願いします。

●選挙の実施を要求し、投票で委員長を選出
11年前の私の追及の後、委員会人事に関する各会派の「談合」結果を議会事務局が公然と発表することはなくなり、それまで各会派の理事だけが参加し、議員ですら傍聴できなかった議会運営理事会に、無所属(=私)がオブザーバーとして参加したり、他の議員も傍聴できるようになりました。しかし今回は、議員が自ら「談合」結果をネットに書き込んでしまったというわけです。
 私は6月7日のまちづくり委員会で、会議規則に基づいた正副委員長選挙の実施を要求。投票の結果、委員長には浜口健司議員(立憲国民・南区)、副委員長には都築龍太議員(自民・緑区)が当選しました。
 委員同士で事前に「委員長には誰がふさわしいか」を語り合うのは自由ですが、選挙を省略して委員長を決めるやり方が横行しては、議会制民主主義の根本が揺らいでしまいます。

危険な踏切の改良を
東北線・高崎線の優先工事を要望
 北区にはたくさん踏切があります。土呂駅横の中島踏切が改良され、車道と歩道が分離されてから、歩行者や自転車は安全に、車も踏切が開いてすぐ発進できるようになり、渋滞緩和にもなりました。
 さいたま市内には52ヵ所の踏切があり、すべて大宮か岩槻です。改良で車道と歩道が分離されたのは、東北本線4ヵ所、高崎線1ヵ所、川越線3ヵ所、東武野田線4ヵ所の計12ヵ所に過ぎません。グリーンベルトでとりあえず歩行空間を確保した踏切も8ヵ所です。
 今後も踏切の改良を積極的に続けるべきだと、私は6月18日のまちづくり委員会で問いただしました。

吉田一郎 列車本数が多く、特急や貨物列車などスピードを出す列車も多い、東北本線や高崎線の踏切改良を優先すべきだ。
土木部長 接続道路に比べて、歩道が狭隘な踏切を優先と考えている。
吉田一郎 乗馬踏切は北大宮駅の横で、歩行者が多い。安全面で優先すべきだ。
土木部長 乗馬踏切は一度改良を行ったが、まだ危ないという話を伺ったので、県、関東運輸局、鉄道事業者で組織する道路踏切道改良協議会で、連携を図りながら安全対策を検討する。
吉田一郎 乗馬踏切に歩道もどきができたのは、私が小学生だった45年前だ。だから古すぎて、今の時代から見ると危険だと思うので、早く改良してほしい。宮原駅南側の踏切はグリーンベルトが敷いてあるが、交通量が多いのに、あれで改良はおしまいか。
土木部長 今後拡幅を予定して、JRと協議している。
吉田一郎 盆栽踏切は事故が多い。
土木部長 盆栽踏切は用地が必要になるので、可能なら今年度に用地を協力して頂いて、次年度に向けての整備を考えている。

 高崎線の旧大宮警察通りの踏切や、東大成ドンキホーテ横の踏切など、狭くて危険な踏切はまだまだあります。今後、着実に改良を進めていくよう、私は要望を続けていきます。
改良が古すぎた乗馬踏切 更なる拡幅が必要な宮原駅踏切 未改良のドンキホーテ横踏切

 駅前の銅像やブロンス像 

 長年放置し
 ボロボロ

何体あるのか市でも不明
定期メンテナンスを提案

 大宮駅東口の「こりすのトトちゃん像」や、鍾塚公園(ソニックシティ) の「白井助七翁之像」は大宮のシンボルにもなっていますが、他にも駅前や公園、学校、公共施設など、市内至る所に銅像やブロンズ像、石像などがあります。
 なかにはボロボロになった像も少なくありません。例えば土呂駅東口の幼い姉弟の像「やすらぎ」は、全体が緑青のまだらな錆で覆われ、一部には赤錆も出ています。
 一体メンテナンスはどうなっているのか、私は6月13日の一般質問で問いただしました。

吉田一郎 土呂駅東口のブロンズ像はボロボロだ。駅ができてから35年間、メンテナンスしてないのか。
望月都市局長 公園に設置されている像は必要に応じて修繕や清掃を行い、道路や駅前広場の像は、市民からの通報により清掃を行っている。定期メンテナンスは行っていない。
吉田一郎 駅前だったら5年ごと、公園は10年ごと、目立たない公共施設は20年ごとのように、所管を超えてメンテナンスのガイドラインを定めるべきだ。
望月都市局長 像に対する設置者や市民の思いが異なることから、メンテナンスはおのおのの状況に応じ、各所管で対処する。
吉田一郎 じゃあ土呂駅東口の像はメンテナンスしなくていい状況だから、35年間放ったらかしなのか。
中島建設局長 像の状況を詳細に調査して、必要に応じて補修をしてまいります。
吉田一郎 像は一体何ヵ所あるのか。
望月都市局長 都市公園には12体、道路や駅前広場には11体設置されているのを把握している。
吉田一郎 学校や公共施設にあるのは何体か。
久保田副教育長 教育委員会では現在把握していない。
真々田都市戦略本部長 その他の公共施設も、現時点で把握していない。【動画で見る】

土呂駅東口のブロンズ像「やすらぎ」 像の多くは駅や公共施設、学校の開設、道路や橋の開通、公園のオープンなどを記念して、地元の団体から寄贈されたものですが、中心街のほんの一部の像を除いて、設置後は放置状態が続き、数十年が経つうちに、一体どこに像があるのか市でもわからなくなったというのでは、あまりにお粗末です。
 さいたま市は「文化芸術都市」を標榜して、10億円かけてバカ殿祭りのような芸術祭=トリエンナーレを開催していましたが、まず市内にある像の数と場所を把握し、きちんとメンテナンスするのが先のはずです。
 そして今後は、新たな像の寄贈は、原則としてお断りするべきです。
GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/
2018年7月特別号(3)
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消費税も日の丸も
句に詠んだらダメ?

九条俳句裁判で市が連敗
清水市長、最高裁に上告

 市は「九条俳句裁判」で負け続けています。
 三橋公民館の『公民館だより』では、俳句会が選んだ句を掲載していましたが、14年7月号で「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という句の掲載を、公民館が拒否したため、句を詠んだ女性から200万円の支払いを求められました。
 昨年10月の1審判決では、女性に対する「人格権の損害」が認められて、市は5万円の支払いを命じられ、10月20日の本会議で、控訴が審議されました。 掲載拒否の理由を教育委員会は「憲法9条の改正は、世論を二分する問題だったから」と説明しました。
 私は「世論を二分する問題だからダメ」なら、かつて学校現場で掲揚の是非が世論を二分した日の丸の美しさや、総選挙の争点になった消費税について、市民が日常生活で感じた気持ちを句に詠んだら、掲載を拒否するのかを問いただしたところ、教育委員会は答えられませんでした。

 5千円支払い不服で
 訴訟費用100万超

 5月18日の2審判決では、支払いは5千円に減額されたものの、再び市が敗訴しました。
 清水市長は最高裁に上告することを決定し、議会に承認を求めましたが、私は費用について6月7日の本会議で質問しました。

吉田一郎 弁護士代や印紙代などの費用はいくらか。
久保田副教育長 1審は弁護士の着手金32万4千円、2審は裁判所への申立手数料を加えて32万5500円、上告審の弁護士費用はこれから協議する。
吉田一郎 費用を決めてないのに、上告承認を求める議案を出すのはおかしい。
久保田副教育長 答弁を修正する。弁護士の着手金は32万4千円。【動画で見る】

 3回の裁判で、弁護士の着手金だけで100万円。報奨金や日当、実費を加えると市の負担はもっと膨らみます。
 5千円のためにこれ以上血税で争うよりも、市は掲載拒否の理由がおかしかったことを素直に謝罪し、和解すべきです。

「同性婚」に
市が証明書

実施求める請願可決
 他市に引っ越した後
 別れたらどうなるの?

 近年、同性愛や両性愛(男女どちらとでも可)、性同一性障害(身体と心の性が一致しない)など、LGBTと称される人たちの権利が主張されています。
 日本の法律では、結婚は男女間に限定されていますが、男同士または女同士でも金融機関や不動産、病院などで夫婦に準じた扱いを受けられるようにと、同性カップルに「パートナーシップ証明書」を発行する自治体が登場。15年の渋谷区を皮切りに、現在までに7自治体で発行しています。
 6月議会では、さいたま市でも「パートナーシップ証明書」の発行を求める請願が審議されました。
 自民党の方針は「混乱が生じる」と慎重ですが、請願の紹介議員に国政連立与党の公明党が名を連ねていたことから、6月18日の市民生活委員会では、自民真政(大宮派)が賛成にまわり、自民(浦和派)も「雰囲気にのまれて」賛成。全会一致で採択(可決)されました。
 6月29日の本会議で、私は「さいたま市で証明書を受け取った2人が、他市に引っ越した後に別れた場合、『パートナー解消』の届出ができず、市が発行した証明書が独り歩きしてし
まう。別れた際に金銭トラブルになれば、悪用される恐れもある」と、自治体独自の判断で公的な証明書を出すのは無責任だと指摘。
 同性婚を公的に認めるかどうかは、民法改正など国の制度として国民的な議論をするべきだと、請願に反対意見を述べました。 また「あの政党が名を連ねているから賛成ではなく、自分自身の考えで賛否を決めるように」と呼びかけたところ、採決では自民6人が退席しました。
 自治体独自の発行では、他の自治体で別の相手とカップルだと申告し、「重婚」も可能になります。証明書の発行は、慎重に調査を進めて判断すべきです。

吉田一郎が反対した議案
■一般会計補正予算(2)
 新都心への市役所移転が審議会で答申されたのに、浦和の市役所耐震化工事に1億9164万円を追加するのは税金の無駄です。
■市議選で配布するビラの公費負担導入
 選挙中に配布するビラ8千枚に、告示後ただちに選管の証紙を貼る必要があり、組織のない候補者が不利。
■岩槻人形博物館の展示制作委託
 人形業者の利益のために建設する赤字垂れ流しのハコモノには反対です。
■専決処分の承認(九条俳句の上告) 《3面参照》
■市道の認定
 まだ完成していない通行不能な道を認定し、カーナビに表示されたら大変です。
■旧優生保護法で不妊手術を受けた被害者救済を求める意見書
 調査結果を「与党に報告せよ」では、市議会が国に求める内容ではありません。
■自転車のまちづくり推進条例
 罰則のない「理念条例」を増やすことには反対です。
■議員派遣(米ピッツバーグ視察)
 人選が不透明なうえ、議会で承認する前に航空券の手配をし、運賃が安いカナダ経由ではなく、高いシカゴ経由を予約。

 政務活動費の不正使用疑惑 
 議場で領収書公開したら大混乱に 
 3月の議会では私の暴言ヤジに対して辞職勧告決議が出ましたが、中央区の市民が、広報紙発送で政務活動費17万2311円を二重請求した(うち6万1911円は後に返還)帆足和之議員(自民・浦和区)の辞職勧告決議を求める請願を提出。6月議会で審議されました。帆足議員の辞職勧告決議の請願審議は16年2月議会に続いて2回目です。
吉田一郎議員 6月11日の本会議で、私は「政務活動費の不正疑惑は、帆足議員だけではない」と、自民、自民真政、立憲・国民、共産の各会派が不正もしくは不適切に使った政務活動費の領収書(前号参照)を公開したところ、疑惑を指摘された議員たらが「やめろ!やめろ!」と一斉に騒ぎ出し、議場は大混乱に陥りました。
 さらに「札幌駅から鹿児島駅までのタクシー料金より高い、65万円ものタクシー代領収書」を暴露した途端、この領収書で政務活動費を得ていた自民真政(大宮派)に所属する新藤信夫議長まで、私の発言を再三にわたって妨害する始末でした。
 議員1人につき年間408万円もの政務活動費でおかしな使い方をしている議員は、「領収書」という証拠を出された以上、素直に返還に応じるべきです。【関連動画】
2018年6月議会の会派別議案賛否一覧表
『吉田一郎 市政レポート』のバックナンバーや、市議会での動画集が、インターネットでご覧になれます!
2018年7月特別号(4)
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大宮駅グラセン化構想
大宮駅北口求める声を市は「黙殺」!?
線路上の開発をJRに積極提案するよう要望しました
 さいたま市の誕生以来、浦和駅の周りはどんどん発展が進むのに、半世紀近くほとんど変わらない大宮駅東口。昨年8月に国から都市再生緊急整備地域に指定され、市は3月に「大宮駅グランドセントラルステーション化構想案」を公表しました。私は大宮再生の切り札となる北口開設や、周辺の道路整備と一体的に進めるよう提案し、「大宮再生の最後のチャンス」を逃がさないように全力で頑張ります!

 大宮駅と大栄橋との間の線路上に人工地盤を作り、バスやタクシーが乗り入れる北口広場目標を明確にさせた4地区を整備し、デパート・ホテルなどの「新しい街」を作れば、大宮の新たな玄関口が生まれ、中心街の回遊性が高まります。
 旧16号の東西や、17号や旧中山道を北から来る車が、大栄橋から直接大宮駅に入れれば、東口一帯の渋滞緩和にもつながります。
 しかし市の「構想案」には、大宮駅北口の建設は盛り込まれませんでした。
 4月から5月にかけて、市はパブリック・コメントを実施して市民からの意見を集めました。115人から170件の意見が寄せられ、そのうち17件は「大宮駅北口の開設」を要望する
声でした。
 ところが構想案の見直しに反映したのは、「道路ネットワークの強化」「地域の保健室が欲しい」「Wifi設置やイベント情報が得られる情報配信」「企業や大学の会議室共有」の4件だけで、北口開設を求める声に対してはほとんど黙殺しています。
 そこで私は6月15日のまちづくり委員会で、追及しました。

吉田一郎 市民から要望があり、議会でも私や自民真政の鶴崎議員(見沼区)や渋谷議員(大宮区)が具体的に提案し、市長も「取り組む」と答弁した北口開設が、まるっきりないのはなぜか。
東日本交流拠点整備課長 大宮駅は鉄道相互の乗換距離が長いので、東西通路の整備と併せて北口開設の方向でJRや東武と協議中。
吉田一郎 大宮駅の北側に東西連絡通路を作って、一番街やJACK大宮のあたりに出口を設置する話じゃない。私が言っているのは、大栄橋から車が出入りできる北口だ。
東日本交流拠点整備課長 市民からの意見や議員の提案のように、人工地盤を設置して大栄橋から車を入れる北口広場は、JRの理解や十分な協議が必要。実現には工期や費用負担、周辺のまちづくりに与える影響も勘案する必要がある。

 費用負担を含めて、JRが及び腰になるのはわかりますが、新宿駅南口では実現しています。
 市がJRと交渉を進めるうえで、広場だけではなく、共同事業でホテルやデパートなどの新しい街を建設し、線路上の開発でJRの収入が上がると市が積極的に提案したり、優遇措置を打ち出すなどの姿勢が必要だと、私はハッパをかけました。

 東口再開発で追及し
 2年後に4地区着手

 一方で東口の駅前開発について、「構想案」では南地区(高島屋周辺)、中地区(大一デパート北側)、北地区(一番街南側)、西地区(銀座通りと線路の間)の4つに分け、再開発ビルを建設するという内容です。
 東口駅前の再開発は、何度も構想が出ましたが、具体化したためしがありません。いつまでに実行するのかを確認しないと信用できません。

吉田一郎 具体的にいつまでに実現するのか。全体はわからなくても、10年後までにこれ、20年後までにこれのようなタイムスケジュールがないと、私も含めて大宮の市民は単なる大風呂敷だと受け止める。
東日本交流拠点整備課長 1つの目標として、2020年までに都市計画の手続きに入りたい。
吉田一郎 それは一体どの範囲か。大栄橋から下町まで全体なのか、4つのコアの地区なのか、そのうち1つの地区だけなのか。
東日本交流拠点整備課長 今後の事業展開の中で考えていきたいが、より明確化するために、今後の整備の肝となる所から都市計画の決定に入りたい。
吉田一郎 「肝となる所」とは、4つの地区と理解していいか。
東日本交流拠点整備課長 おおむねその範囲で事業に着手したい。
吉田一郎 頼もしい答弁だったので、うれしく思う。

 果たして2年後までに東口駅前の地権者の合意をまとめて再開発に着手できるのか、私は今後もチェックを続けます。

 今年度に道路整備案
 渋滞解消には北口を


吉田一郎 東口駅前が都市計画決定して広場を整備しても、そこへ行く道路が無ければ意味がない。東口駅前通り(大宮中央通線)は氷川参道の先から急に狭くなっている。産業道路のバイパスまで都市計画道路の見直しも同時にやるべきだ。
東日本交流拠点整備課長 今年度に調査を行い、路線の抽出や効果についての比較調査も並行して行う。
吉田一郎 それはいつまでにまとめるのか。
東日本交流拠点整備課長 今年度末に道路整備計画案を作っていきたい。

 旧中山道の渋滞緩和について、「構想案」では大栄橋交差点から吉敷町までの地下道路を掲げていますが、何十年先かわかりません。
 抜本的な解決には、大栄橋から駅に入れる北口を建設するしかありません。

開発が待たれる大宮駅と大栄橋
 大宮住民の意見を無視するな!
大栄橋から入れる北口建設の実現を

  「構想案」に寄せられたパブコメより
●北口、北口広場開設を計画に盛り込んでほしい。
●中山道の渋滞のため、北区方面から大宮駅へのアクセスが非常に悪い。また北銀座通り周辺は、築年数の経過した雑居ビルが点在し、再開発の絶好の機会である。北区民、見沼区民のためにも、大宮駅北口のプランを構想に盛り込んでほしい。
●北口と北口広場は、今後の大宮の発展を考える上で絶対に必要な施設なので実現してほしい。
●新宿駅南口に近い形で大栄橋と大宮駅を結合させて大宮駅北口を開設すれば、頑固な東口地権者の合意も必要なく、大宮駅周辺の利便、必要資金面からも最適と思う。
●「大宮駅北口開設に積極的に取組む」という市長答弁があったはずである。バス・タクシー等の東口集中による「旧中山道の渋滞」が解消されず、大宮駅を利用する者は困るだけではないか。
●北口開設の方が駅の混雑解消になるし、回遊性も確保される。また大栄橋と接続すれば、市民が自慢してきた駅への視点も継続される。駅利用者の視点が不十分。
●大宮駅北口建設を要望する。旧中山道の渋滞緩和のため是非とも必要な対応である。
●南北方面の道路は、旧中山道も17号も慢性的に渋滞している。北側の大栄橋から大宮駅にアクセス出来る北口を建設した方が良い。
●大宮駅北口の建設を盛り込むべき。東口周辺の交通渋滞緩和のためにも、北口の建設が必要。
●大宮駅北口を開設してほしい。渋滞緩和のために必要。
●金曜の深夜等に、東口、西口のタクシーが非常に混雑する。大宮駅のすぐ北の線路の上に人工地盤を作って、その上にバス乗り場とタクシー乗り場を作ってほしい。
●「大栄橋」交差点から「大宮駅東口入り口」交差点に至る道路の渋滞のため、バスは使わない。大宮駅北側線路上に人工地盤を築き、大栄橋と直結したバス乗り場を作って欲しい。
●東武鉄道とJRの経路が長くて不便である。大栄橋に北口を設けると駅の混雑、道路の混雑解消の一助になる。
●道路混雑の緩和と大宮駅の北側の発展を推進するためにも、自動車の発着場機能を備えた大宮駅北口を設ける必要がある。
●JR敷地内の空間の活用についても十分に検討すべき(駅北側の大栄橋との間の線路、駅舎上部の空間の活用等)。JRの見解も明らかにしてほしい。
●線路上の高度化や大栄橋を含めたペディストリアンデッキ化も検討してほしい。
●大宮駅北側の線路上に長距離バスターミナルをつくることは、利用者、商店街、バス会社等に有益ではないか。また氷川神社やNACK5スタジアムへの人の流れを考えれば、大宮駅北側にはJR北口の設置を盛り込むことが効果的である。

 「実現しよう!
 大宮駅北口」の集い

大宮駅の周辺開発について市の担当職員をお招きします
 日時:8月11日(土)15時~16時
 場所:プラザノース第3セミナールーム
吉田一郎は、市長から支給される政務活動費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。

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