2015年12月特別号 (1)
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岩槻人形会館
2つ建設計画

ズサンな実態が次々明るみに
何を目的とした施設か清水市政も説明できず
 清水市長はオリンピックを口実に、岩槻人形会館を5年以内に建設すると宣言。しかも岩槻城址公園周辺と旧岩槻区役所跡地の2ヵ所に建てると言い出しました。人形会館を2つ作れば、当初見込みの建設費(40億円)や運営赤字(年間1億4000万円)は大幅に膨れ上がります。10月8日の予算委員会で7000万円の調査費が審議され、私は清水市長の無謀な計画を徹底追及しました。
 「人形のまち=岩槻」に建設する岩槻人形会館は、「岩槻の人形」を紹介するための施設かといえば、そうではありません。
 私の追及で、市が展示品として用意している4300点の人形に、岩槻の人形は1つもないことが改めて判明しました。
吉田一郎 岩槻人形会館は、一体何のための施設か。
文化施設建設準備室長 岩槻人形を柱に、地域の歴史・文化的資源である人形文化に親しむ機会を提供する。
吉田一郎 ようするに岩槻の人形を紹介する施設か。
文化施設建設準備室長 岩槻の人形と言うことではなく、広い意味での人形。
吉田一郎 わずか1~2分で説明が変わってしまった。収蔵品のうち、岩槻の人形は何点あるのか。
文化施設建設準備室長 戦前の岩槻は、頭などパーツの産地だった。
吉田一郎 では、岩槻製のパーツを使った人形はいくつあるのか。
文化施設建設準備室長 現在特定できていない


世界中の人形収集で
購入費用は際限なし

岩槻人形会館建設予定地 市が所有している人形は、岩槻人形組合を通じて、閉鎖された西沢人形記念美術館(越生町)から購入したもので、65年に死去した日本画家の西沢笛畝氏が趣味で収集したものです。
 西沢美術館の収蔵品7千点のうち、貴重な人形は収集家たちが購入してしまい、残った人形をさいたま市が岩槻人形組合を通じてまとめ買いしたのです。
吉田一郎 岩槻人形会館を運営していくうえで、今ある人形だけでは足りないと思うが、今後の収集は?
文化施設建設準備室長 収蔵品の柱になっている西沢笛畝コレクションの収集を重視している。
吉田一郎 結局、岩槻の人形会館じゃなくて、西沢美術館をもう1回建てるのか。
文化施設建設準備室長 日本の人形文化の伝承に役立つものならば、西沢笛畝コレクションに限らず収集していきたい。
吉田一郎 西沢氏は東南アジアの人形なども集めていたが、市が所有する人形のうち、海外人形は何%か。
文化施設建設準備室長 3割弱というところ。
吉田一郎 「世界の人形文化の伝承」で、海外の人形も買い揃えるつもりか。
文化施設建設準備室長 収集の対象にはなってくる。
 これでは開館後も展示品の人形収集に、莫大な税金が費やされそうです。

2ヵ所分散によって
集客力の増減調べず

 岩槻人形会館を、旧岩槻区役所跡地(展示・収蔵コーナー)と岩槻城址公園周辺(教育・歴史・普及コーナー)の2つ建設する理由を、清水市政は「施設の間を来場者が行き来して、街の回遊性が高まる」と説明しています。
 しかし鉄道博物館にしても、電車の展示があり、運転体験や歴史の説明コーナーもあり、展示と体験が一体となった総合的な博物館だからこそ、多くの来場者を集めているのです。
吉田一郎 他の博物館で、2つに分けたら来場者が増えた事例があるのか。
文化施設建設準備室長 現在把握していない。
吉田一郎 客が増えるか減るかも検討しないで、人形会館を2つ建てるのか。
文化施設建設準備室長 まちの魅力向上、賑わいの創出、人形文化の振興という効果を期待している。
吉田一郎 具体的な検証もせず、他の事例も確かめずに、勝手に頭の中で期待しているということか。
文化施設建設準備室長 ご指摘の通り、貝体的な検証はしておりません。


人形会館の犠牲に?
宇宙劇場は閉鎖検討

 清水市長は「公共施設マネジメント計画」を策定し、市民が利用する公共施設は今後、複合化し減らしていこうとしています。
 この計画に基づいて、大宮図書館を大宮区役所と統廃合し、面積も3割縮小しようとしているのです。
 岩槻人形会館を2つ建設する計画は、明らかに「公共施設マネジメント計画」と矛盾しています。
吉田一郎 人形会館の建設も、公共施設マネジメント計画に基づいているのか。
文化施設建設準備室長 岩槻城址公園の予定地の面積は、計画に基づいている。
吉田一郎 2つ建てたら面積はどのくらい増えるのか。
文化施設建設準備室長 想定でお答えするのは控える。
吉田一郎 ようするに、人形会館の面積が1㎡増えれば、公民館や学校、図書館など市民が使っている公共施設の面積が、建て替えの際に1㎡減るということか。
文化施設建設準備室長 確かにご指摘の通りだと思う。
閉鎖が懸念される大宮宇宙劇場 清水市長が立てた「公共施設マネジメント計画」では、既存の博物館は全体で15%縮小するとしています。
 そして大宮駅西口の宇宙劇場は、浦和の青少年宇宙科学館と重複しているからと閉鎖も検討中で、今後35年間の施設更新計画には入っていません。
 プラネタリウムやホールなど、有料部分だけで年間13万5千人の来場者がある大宮の宇宙劇場を閉鎖して、その代わりに市の予測でも年間7万人しか来場者がいない岩槻人形会館を2つ建設するとは、まさに愚の骨頂です。


人形業者や学者の思惑で
 岩槻人形なき岩槻人形会館に
 なぜ市は岩槻人形会館に、岩槻とは関係ない人形を買い集めようとするのでしょう?
 岩槻には、岩槻人形を展示する歴史館や資料館がいくつかあり、人形業者が経営しています。「岩槻の貴重な人形」を見に来た来場者に、自社の人形をセールスするのが目的ですが、市が建設する人形会館に岩槻人形を展示されたら、自社の人形歴史館や資料館を訪れる人が減り、セールスにも影響しかねません。
 そこで人形組合は、岩槻と関係ない西沢苗畝コレクションの人形を市に買わせ、「世界の人形」を見に来た観光客に「地元岩槻の人形はこちらにありますよ」と自社の歴史館や資料館に誘導しようというのです。
 また市がアドバイサーとして雇った大学教授などの人形研究者らは、岩槻人形会館を自分たちの研究の場として考え、岩槻とは関係なく学術的に価値がある高価な日本人形を、市に収集させようとしています。
 市の委託で立教大の教授らが昨年3月にまとめた報告書では、「観光客が増えて岩槻が賑わうかも」と経済的な効果を期待する岩槻住民の声を、「文化よりも観光・産業の拠点であると考えている人が多い」と批判。「人形会館は人形文化の伝承を目的とする施設だと、岩槻住民に問い直すべき」と言い出す始末です。
 人形業者や、学者らの自分勝手な思惑で、何十億円もの市民の税金が費やされようとしているのが、岩槻人形会館の実態です。

2015年12月特別号(2)
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大宮区役所と大宮図書館の移転・統廃合計画
大宮東口を「浦和の郊外」にするな
 清水市長は大宮区役所を取り壊し、大宮図書館と統廃合して市民会館の南側へ移転しようとしています。
 その規模は6階建てで、南区役所(サウスピア)の10階建てより小さく、図書館は3割縮小されます。
 浦和の市役所は手狭で、市役所に入りきれない部署は、労働団体が所有する「ときわ会館」を年間1億2000万円の家賃を支払って借りています。
 大宮区役所を高層化して建て替え、市役所機能の一部を移せば、家賃を払わずに済みます。9月17日の予算委では、「大宮区役所へ移りたい」と申し出のあった水道局などの部署を、清水市政が断ったことが判明しました。
 新しい大宮区役所と図書館の建設費は137億円です。かつて大宮市は、市役所建て替えのために100億円の基金を積み立て、200億~300億円規模の庁舎建設を想定していました。大宮の庁舎は規模を半分に縮小された形です。
 大宮区役所の移転で深刻な問題は、大宮駅東口の中心街が空洞化することです。
 1日数千人の市民が訪れる役所や図書館が無くなり、市街地の外れに移ったら、中心街で買い物や食事をする人も減り、大宮東口は、一挙に寂れます。
 浦和駅周辺は、市役所や県庁、埼玉会館や市民会館、美術館、中央図書館、コミセン、市民活動サポートセンター、国際交流センターなどの公共施設が中心街に点在し、街の回遊性が確保され、パルコやJRが西口駅前に建設するデパートなど大型店も増えています。
 清水市長が岩槻人形会館を2つ建設すると言う理由も、「施設の間を人が行き交い街が賑わう」です。
 大宮東口の公共施設を統廃合してしまうのは、明らかに矛盾しています。
吉田一郎 郊外と都心は違う。プラザノースのような郊外の拠点なら、公共施設を1ヵ所に集めて便利になるのはわかる。しかし都心は施設が分散しているから、人がその間を移動して、食事や買い物をして賑わう。大宮は都心ではなく郊外として整備するということか。
区政推進室 大宮駅と新都心駅の中間に位置しているので、双方からの御休み処という感じで、氷川参道を上がっていただければ。
吉田一郎 新都心から大宮駅へ歩く人のためにでは、大宮区民のことは考えていないのか。
区政推進室 大宮区民の方が使える位置に決めた。
吉田一郎 支離滅裂だ。
 首都圏の北の拠点・大宮駅周辺は、埼玉県を代表する都心であるべきです。
 都心機能は浦和に一極集中し、「おもてなしの街」などとまるで田舎の観光地のようにネーミングして、大宮を「浦和の郊外」にしてしまおうという清水市長の計画は許せません。


公共施設を利用できるか
判断するのは民間団体!?
市民活動サポートセンター
新たな利権の温床にメス【動画で見る】
 浦和駅前の市民活動サポートセンター(サポセン)は、指定管理者制度によって、さいたまNPOセンターに運営を任せていました。
 しかし契約満了の来年4月から市の直営にすることが、自民・公明と私の賛成で可決しました。
 新聞では「直営化で市民活動が制限される恐れがある」と報道されましたが、果たしてどうでしょうか。

サッカー応援団体は
NPOが利用お断り

 私が直営化に賛成した理由は、図書館や公民館、コミュニティセンターも含めて、市民が日常的に使う公共施設の運営を民間に任せる指定管理者制度には反対だからです。私はサポセンがオープンした8年前から、議会でただ1人、直営化を主張してきました。
 10月16日の本会議では、サッカーチームを応援する団体が「市民活動ではない」とサポセンの利用を断られ、「公園の清掃をするなら利用しても良い」と条件を付けられた実例を紹介。「市の公共施設なのに、民間団体が利用の可否を決めるのはおかしい」「市が責任をもって判断すべきだ」と指摘しました。
 指定管理者の選定にも疑惑があります。さいたまNPOセンター代表のN氏は、サポセンの開設にあたって、指定管理者の選定基準を決めた検討委員会の座長を務めた人物です。いわば「入試問題を作った人が、入試を受けてトップ合格した」ようなものです。
 市は指定管理料として年間5533万円をさいたまNPOセンターに支払っていますが、指定管理者制度を新たな利権の温床にしてはいけません。

浦和に偏った利用実態
直営化で追及が可能に

 サポセンが抱える最大の問題は、「利用団体が著しく偏っていること」です。登録団体の7割が浦和の団体で、大宮の団体は市外の団体より少ないのです。
 民間に運営が任せっきりになる指定管理者制度では、議員が議会で問題点を追及しても、執行部の答弁は「指定管理者に伝えます」という程度で、ほとんど意味がありません。しかし直営になれば、市にその場で改めさせることもできます。
 私は今後、サッカー応援から原発反対まで、幅広い団体がサポセンを利用できるよう議会でチェックするとともに、浦和に偏った実態を執行部にきちんと把握させ、大宮や与野、岩槻にそれぞれの地域の市民活動をサポートする拠点を設置するよう求めていきます。

市民活動サポートセンターの
 地域別の利用団体数

全体 大宮 浦和 与野 岩槻 市外
登録団体数 1057 129 703 77 17 131
備品貸出 189 19 127 8 12 23
ロッカー 306 33 206 9 2 56
メールボックス 52 4 39 0 0 9


●新しい病院へのタクシーとバスの改善を提案【動画で見る】
土呂駅東口広場 東大宮総合病院が7月に土呂駅東側へ移転し、彩の国東大宮メディカルセンターになりました。
 新病院の位置は土呂駅から徒歩約12分ですが、タクシーを利用する人も少なくありません。しかし東口広場にはタクシーは3台程度しか停まれず、増えた客待ちのタクシーが線路沿いまであふれています。
 そこで私は9月8日の一般質問で提案しました。
吉田一郎 東口広場には盆栽のモニュメントがあるが、周りに植木鉢みたいな物が並び、内側は使えない空間だ。それをどかしてタクシー待機場にしたらどうか。
関都市局長 議員ご指摘の通り、タクシー事業者や道路管理者(警察)とさっそく協議して、今後の駅前広場の利用形態について検討したい。
吉田一郎 病院へのバス乗り入れの具体的な要望は。
関都市局長 大砂土東(見沼区)と土呂2丁目(北区)から出ているが、交通空白地帯(既存のバス路線がない地域)ではないので難しい。
吉田一郎 北区のコミュニティバスは、総合病院や中央病院を経由するようになって、乗客が4割増えた。
関都市局長 絶対にやらないというわけではない。採算性を見ながら協議していきたい。
 大きな病院がなくなった東大宮方面からの利便性の確保は、特に重要なはずです。

●マイナンバーで誤解生む自動交付機の改善を
自動交付機操作画面 マイナンバー制度が始まり、番号通知カードが郵送されています。国は「他人にマイナンバーを教えないように」と宣伝していますが、「区役所の自動交付機で住民票を取得したら、勝手にマイナンバーが載っていた」という相談を受けました。
 操作画面では「個人番号を記載」するかのボタンが出ますが、政府は盛んに「マイナンバー」と宣伝しているので、正式名称が個人番号だと知らない人も多そうです。また「全部事項記載の証明が必要」だと言われ、全部のボタンの「記載」を押す人もいるようです。
 私は10月16日に市民局の担当者に対して、①ボタンは「個人番号(マイナンバー)」と表示する、②本籍・続柄記載の画面と、個人番号(マイナンバー)記載の画面を別にする…などを提案しました。

●「鉛筆書き公文書」の実情を全庁調査させました
 公文書は鉛筆での記載は禁止されています。ところが「区役所で鉛筆書きの書類を見た」という市民の通報があり、9月14日の総合政策委で問いただしました。
吉田一郎 行政文書や決裁書類は、ボールペンで書かなければならない規定があったはずだ。
総務部長 鉛筆や消えるボールペンは容易に改ざんできることから、公文書の作成に使用できないことを研修において周知している。
吉田一郎 実際に鉛筆で書いているのを見たという市民がいるが、把握しているのか。
総務部長 もし使用していたら、適切な筆記用具を使用するよう厳重に指導したい。
 私の追及を契機に、総務課が各区役所のくらし応接室の公文書を調査したところ、1万7936件の文書中、689件(3・8%)が鉛筆書きだったことが判明。特に北区役所では1703件のうち276件と、16・2%もの公文書が鉛筆で書かれていました。
 結果に驚いた総務課では、調査対象を全庁に拡げて「公文書は鉛筆で書いてはいけないこと」を徹底することになりました。職員の規律の緩みは深刻です。
GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/
2015年12月特別号(3)
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共産党が嘘のビラ
議員ボーナス増額の採決態度
議会では退席(賛成)チラシでは反対!?
 さいたま市議会では2年前からHPで、それぞれの議員がどの議案に賛成し反対したのか、採決態度の一覧表を公開しています。しかし議員のボーナス増額の審議で、共産党議員が事実とは異なる表を載せたチラシをまき、市民から告発の声があがりました。【動画で見る
 6月議会で議員のボーナスを年間17万6000円アップする議案が審議され、自民党が「実施日は議会が決める」という修正案を提出しました。
 ボーナスが上がれば、議員の年間報酬は1331万円を超え、さらに政党・会派に所属する議員は、年間408万円の政務活動費も使用しています。
 採決で反対したのは、私と川村準議員(無所属・南区)だけで、自民・公明・民主は賛成。共産党は「議員として反対すべきだ」と発言しながら、ボーナス増額は退席し、自民党の修正案には賛成しました。
 この採決態度は、市議会の公式HPでも公開されています。
 ところが8月末、共産党の神田義行議員(北区)と守谷千津子議員(南区)が配ったチラシの「議案採決表」では、期末手当(ボーナス)の引き上げについては「共産×」で、あたかも共産党だけが反対したかのような内容でした。
 そこで大宮と浦和の市民が、議員がチラシに載せる採決表は、市議会HPと異ならないよう求める請願を提出し、10月14日の議会運営委で審議されました。
 共産党議員は「チラシを議会で取り上げるべきではない」「検閲にあたる」「表現の自由だ」と文句を言っていましたが、他の議員からは「これまでルールがなかったが、今後は市民に誤解を与えないようにすべき」と共産党を諌める声があがりました。
 16日の本会議で、私は「共産党議員はボーナス増額に『反対すべきだ』と言いました…と書けば事実だが、採決で退席や賛成したのだから、採決表で『×=反対』と載せたら話は別」「政治家として道義的に問題だ」と指摘しました。
 市議会のHPをインターネットで確認する市民は、ほとんどいません。自分が退席や賛成した議案を、市民には反対したかのように装う議員を根絶するためにも、『ロクマル(市議会だより』に採決態度の一覧表を掲載すべきです。

▼公式採決表(市のHPより)
公式採決表
共産党チラシの採決表▼
共産党チラシの採決表

吉田一郎が反対した議案
■一般会計補正予算(4)
 特養を建設するために旧大宮市民の血税15億円を使って購入した宝来の土地を、特養入居待ちが1900人いるにも関わらず、グラウンドゴルフ場に転用。また大宮区役所と大宮図書館を統廃合して、市民会館の南へ移す計画に反対。
■国民健康保険事業特別会計補正予算(1)
 08年に最高5万円も大幅値上げした国保税。昨年度15億5100万円もの黒字を出したのなら、値下げすべきです。
■一般会計補正予算(5)
《1面参照》
■一般会計・特別会計決算
《4面参照》
■水道事業会計決算■下水道事業会計決算
 下水道料金は過去10年間で2・27倍の大幅値上げ。水道事業は51億4807万円の大黒字。水道と下水道の事業を統一して、料金値上げを止めるべき。
■斎場・火葬場への指定管理者制度の導入
 指定管理者を非公募で、これまで業務委託を受けていた浦和総業に任せるのは不透明で、市民にメリットもありません。
■大宮図書館への指定管理者制度の導入
 図書館の運営を民間企業に任せた結果、貸し出しが少ない郷土資料が廃棄されたケースが全国で問題に。
■無料定額宿泊所の面積基準の拡大
 ホームレスを集めて生活保護を受給させる「貧困ビジネス」の無届け施設こそまず取り締まるべきです。
■建築物制限条例の改正
 大宮警察署を浦和との境へ移転したり、大宮駅発着の長距離バスを、さいたま新都心発着に移そうとする都市計画には反対です。
■救急車6台の購入
 1台3531万円の新型救急車の配備が浦和4台、大宮・岩槻各1台というのは偏っています。入札参加が1社だけしかなく、値段が昨年より462万円アップしたのも問題です。
■市道の認定
 地下共同溝建設のために、まだ存在しない道路を市道に認定。カーナビで表示されたら混乱します。
■浦和駅中ノ島地下通路の整備工事委託契約
 浦和駅と西口バス乗り場を結ぶ地下通路を、JRに請求されるまま4億8124万円(最終的に8億0500万円)支払って建設。
■浦和駅周辺の市有地をJRへ譲渡
 湘南新宿ラインを浦和駅に停めるための高架化事業に441億円を投じましたが、さらにJRへ60億円分の市有地を無償で譲渡。
■大宮区役所新庁舎建設には市内業者の参加を
 市内業者ではなく「地元業者」、つまり大宮の建設工事には、大宮の業者を参加させるべきです。
■浦和駅周辺の更なる整備にJRは地元商店街の声を
 これまで1670億円の税金を投じた浦和駅周辺の更なる整備よりも、合併以来放置されて来た大宮駅周辺の整備を進めるべき。
■地方背負う制新型交付金の財源確保を国に求める
 「ローカル・アベノミクス実現のため」の交付金バラマキには反対です。
■議員派遣(福島)
 議長応接室で会派間の談合のように参加者を決定するやり方は不透明です。

2015年9月の会派別議案賛否一覧表
『吉田一郎 市政レポート』のバックナンバーや、市議会での動画集が、インターネットでご覧になれます!
2015年12月特別号(4)
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平成26年度清水決算
吉田一郎は立場から(大宮住人の)反対!
10月16日本会議で述べた反対理由(抜粋)
 9月議会では2014年度の決算審査が行われました。一般会計の実質収支は58億9000万円の黒字だったとはいえ、合併当初と比べて黒字額は半分に減少。市債の発行残高(市の借金)は4531億円で、前年度より166億円も増えています。私は赤字ハコモノ建設や無謀な地下鉄計画に熱中し、「浦和への一極集中」を続ける清水市政を批判し、決算認定に反対しました。【動画で見る】

●赤字垂れ流しのハコモノ建設に熱中する清水市政
 「『無駄なハコモノはもういらない』を掲げて市長になったはずの清水市長は、赤字垂れ流しのハコモノ作りに熱中しています。
 大宮盆栽美術館の昨年度の来場者数は、小中学生の社会科見学を合わせても6万0561人に過ぎず、収入1736万円に対して経費が1億5986万円と、1億4250万円もの大幅赤字を出しています。さらに大宮盆栽JAPANブランド化事業など、盆栽美術館の客寄せプロモーション等に費やした2500万円を合わせると、1億6750万円もの市民の血税が費やされています。
 このうえ、清水市政は盆栽アカデミーなるものも開設しようと画策し、昨年7月9日の盆栽美術館運営委員会では、宮原メディカルセンター跡地に、盆栽の保養施設を建設しようと論議されたことが暴露されています。長年にわたって大宮住民の命を24時間守って来た病院を閉鎖して、浦和の方へ移したうえに、その跡地に盆栽の保養施設を建てようとするなど、これほどまでに大宮住民をバカした施策は許せません。
 清水市長は続けて、岩槻人形会館を建設しようと、昨年度は2330万円を費やし、展示品の人形などを購入しています。岩槻人形会館は盆栽美術館とほぼ同じ赤字が出ることが予測されていましたが、今回『岩槻人形会館を2ヵ所建設する』と完全に開き直った計画見直しを行ったことで、赤字額は膨大なものとなります。
 これから高齢化社会・人口減少社会を迎えようとしているいま、赤字垂れ流しのハコモノ施設や、市長の趣味としか言えないようなイベントの数々に貴重な財源を投じている場合ではありません」

●地下鉄建設は断念し、岩槻発展は「吉田プラン」で
 道路や公園、下水道など基本的な都市基盤整備はまだまだ不十分であり、市内中心部を南北に貫く旧中山道ですら、歩道がない危険な区間が放置され続けています。財政黒字が続き余裕のあるうちに、『東京に隣接した住み良いベッドタウン』としてのインフラ整備を重点的に行うべきです。
 とはいえ、財政破綻を招く無謀な地下鉄建設には反対です。地下鉄7号線の岩槻への延伸は、これまで建設費が770億円と見込まれていましたが、昨年新たに発表された調査結果では、建設費は900億円に跳ね上がり、採算性の予測も悪化しています。
 市は昨年度、地下鉄7号線の需要を確かめるために、3030万円かけて浦和美園と岩槻の間に快速バスを走らせましたが、乗客は1日80人にも満たず、需要が存在しないことがはっきりしただけです。
 沿線開発を含めると3000億円にのぼると言われ、開通後も毎年巨額の赤字負担が確実な地下鉄建設計画はきっぱりと断念すべきです。私が2年前の市長選挙を通じて幅広く提唱した東武野田線と伊勢崎線の直通運転、いわゆる『吉田プラン』を東武鉄道が2016年度に実施します。岩槻や東岩槻が東京と1本で結ばれることを好機ととらえ、岩槻は『吉田プラン』を基本に据えた街づくりを進めるべきです。」

●大宮市が購入した一等地を売り払う「焦土作戦」
「清水市長は大宮区役所を大宮図書館と統廃合し、市民会館南側へ移転しようとしています。
 移転先は大宮駅から離れるため、車での利用が多くなり、中心街へ寄ることがなくなります。大宮駅東口では十字屋や長崎屋、中央デパート、大宮ロフトが次々とパチンコ屋になってしまいました。このうえ中心街から行政機関まで消えては、県下最大の商業地と言われた大宮駅東口の衰退に拍車がかかります。
 これまでさいたま市は、富士重工跡地や下町分庁舎など、かつて大宮市が大宮の将来の発展のためにと大宮市民の血税で購入した一等地を次々と売り払い、浦和優先の開発予算に注ぎ込んできました。
 清水市政は、大宮市が大宮駅北口開設の核となる複合公共施設を建設するために購入した鉄道病院跡地(市営桜木駐車場)を、ホテルにしてしまおうと画策しています。さらに大宮の超一等地であり、大宮のシンボルである旧大宮市役所を更地にし、街の賑わいに何ら貢献しないタクシー待機場することは、大宮に対する焦土作戦であり、絶対に許すことはできません。
 市が昨年12月と今年8月に実施した大宮区役所の移転説明会では、区役所移転反対の怒りの声や住民投票の実施を求める声が巻き起こり、怒号まで飛び交う事態となっています。大宮区役所は市役所機能の一部を合わせて、現在の場所に高層化して建て替え、図書館など他の公共施設はそれぞれ別の場所に配置して、大宮駅周辺の街の回遊性を維持するべきです」

●旧4市の財布を分け、大宮の税収は大宮のために
「さいたま市は市民活動サポートセンターや中央図書館、国際交流センターなど、あらゆる中核的な公共施設を浦和にばかり集中させ、浦和区に子ども総合センターまで建設しようとしています。
 また新都心周辺と明記した合併協定書を無視して、浦和に市役所を置き続け、昨年度は5700万円かけて浦和の市役所の修繕を行い、総額39億1000万円かけて耐震化したうえ、危機管理センターや消防指令センター等を新たに建設しています。
 さいたま市の中心は浦和だと既成事実化することで、開発予算や道路整備予算は浦和に集中的に投入されています。本定例会の決算審査に先立って、9月3日の本会議で昨年度の旧4市別の市街地再開発と土地区画整理事業に係る決算額を質問したところ、都市局長は答弁を拒否するという暴挙に出ました。
 この事態は議会運営委員会で問題になり、『議員からの質問にはきちんと答弁するように』と楠本議長が抗議の申し入れを行いましたが、清水市政の『浦和優先隠し』は許せるものではありません」
「さいたま市も浦和への一極集中を改め、タッチゾーン方式を導入し、大宮・浦和・与野・岩槻の財布をきっちり分け、大宮の税収は大宮で使い、大宮のことは大宮で決める仕組みを作るべきです」

享楽イベント(市長趣味の)「バカ殿まつり」(トリエンナーレ)は中止を
●税収増なき自転車レースに、3年間で10億円
 清水市長は赤字ハコモノ施設の建設に続いて、派手なイベント開催に巨額の予算を投じています。
 例えば10月24日に開催された自転車レースのツール・ド・フランス。市は昨年度「大会収支は536万円の黒字だった」と発表しましたが、税金から投入した補助金は3億2500万円にのぼります。
 また「企業や商店の売り上げ増など、経済効果は28億5000万円」と宣伝していますが、その多くはJRの運賃収入など、さいたま市とは関係ありません。そこで私は9月3日の本会議で問いただしました。
吉田一郎 ツール・ド・フランスの経済効果の内訳は。
野間スポーツ文化局長 市内では8億1700万円。
吉田一郎 それによって見込まれる市の税収増は。
野間スポーツ文化局長 イベント等に特化して税収増を見込むことはできないと認識している。
 ツール・ド・フランスの開催には、過去3年間で約10億円の税金が投入されました。清水市長は今年から新たにさいたま国際マラソン(11月15日)も開催し、1億5000万円を費やしています。
 国際マラソンはこれまで横浜で開催されていました。横浜市は財政負担が重いのに効果が少ないと、開催中止したものを誘致したのですが、駅伝シーズンと重なったことやコースにアップダウンが多いことが嫌われて、日本陸連のナショナル・チームのメンバーなど、有力選手はほとんど参加しませんでした。

●東京や戸田に3人しか乗れない小舟浮かべて1億円
 また「文化芸術都市の創造」を掲げて、清水市長は来年トリエンナーレ2016の開催を計画種は船とふとん山。昨年度は準備費用に3276万円、今年度はプレイベント開催に1億2227万円を投じています。その内容はというと…。
①種は船プロジェクト
「水辺からの視点で人々の記憶に触れる」を目的に、朝顔の種の形をした小舟を荒川に浮かべるというイベントを8月に開催。会場7ヵ所のうち4ヵ所は東京、メイン会場は戸田で、市内は浦和(秋ヶ瀬)と岩槻(元荒川)だけなのに、開催費用は全額さいたま市が負担。
 私と川村準議員は市民から預かった『種は船プロジェクトの見直し』を求める請願を提出し、9月議会で審議されましたが、清水市政は市外での開催を「さいたま市の宣伝になる」と強弁しています。
②ふとん山
10月2日から12日まで、プラザノースに布団100枚を積んだ山を作り、子どもたちが登ったりするというもの。目的は「遊びと、純粋に誰かを好きな気持ちとがひとつの体験となり、見ず知らずの土地で暮らす子どもたちが次々につながっていきます」で、意味不明。
③ホームベース・プロジェクト
 岩槻の人形業者・東玉の社員寮に、アルゼンチン・イスラエル・中国・日本の芸術家6人が3週間泊まり込んで製作した作品を、その場で5日間展示するというもの。人形店の客寄せにつながり、岩槻人形会館の建設計画とも絡んで、業者との癒着が疑われます。

●「バカ殿まつり」に浮かれる各政党の議員たち
 市民が開催する芸術展やコンサートに市が補助を出すのはわかりますが、さいたま市とまったく関係ない「芸術家」を呼び集めるのに巨額の税金を投じ、その内容は「市長の趣味」としか言いようがありません。
 私は10月16日の本会議で、「まるで江戸時代のお殿様が、厳しい年貢の取り立てにあえぐ民百姓のことなど顧みず、享楽的な遊びにふけっているかのようだ」「トリエンナーレなる『バカ殿まつり』は即刻打ち切るべき」と徹底批判しましたが、議会では自民・公明・民主・共産が揃ってトリエンナーレ開催を絶賛。
 このままでは来年度はトリエンナーレの本番として、さらに多くの市民の血税が、くだらないイベントの数々に費やされそうです。
吉田一郎は、市長から支給される政務活動費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。

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