2013年1月特別号 (1) 2面 3面 4面 |
財政破綻招く地下鉄建設は許さない 清水市長、岩槻と浦和美園に予算集中し、「5年後着手」を宣言 |
清水市長は10月1日、浦和美園~岩槻の地下鉄7号線の建設について、「検討段階から実行段階へ移った」と宣言。開発予算を集中投入して、5年後に建設に着手する決意を明らかにしました。
地下鉄建設は、沿線開発費を含めると3000億円を超え、開業後の採算も取れず、毎年巨額の赤字を出すことが、市が依頼した専門家の調査で明らかになっています。財政破綻を確実に招く無謀な地下鉄建設は、なんとしても阻止しなくてはなりません!
浦和美園~岩槻(7.3km)の地下鉄の建設費は、トンネルと車両購入で800億円、沿線開発を含めると総事業費は3000億円で、市民1人につき24万円強、4人家族なら約100万円もの負担です。
市は昨年度、専門家6人による検討委員会で調査させ、昨年2月に採算性の予測結果を公表しました。 それによると、人口減少社会の到来で、浦和美園~岩
槻の乗客は、開通時の1日2万3900人が、15年後には2万2200人に減少し、国の基準である「開通後30年以内に黒字転換」は不可能だと判明しまし
た。
埼玉高速鉄道の赤羽岩淵~浦和美園は、1日8万5100人の利用者がいますが、10年度決算では41億円の最終赤字を出して1276億円の負債を抱え、
県や市が出資や貸付、補助金など、12年間で計1530億円もの税金を投じています。 その3分の1しか乗客が見込めず、さいたま市内しか通らないため、
市が単独で赤字に責任を持つ地下鉄の岩槻延伸は無謀です。
地下鉄賛否の住民投票実施拒否し建設強行へ
清水市長は昨年10月1日の本会議で、岩槻への地下鉄建設を「これまでの検討段階から、実行段階に移行した」と宣言。浦和美園~岩槻に開発予算を集中投入し、5年後に地下鉄建設に着手すると発表しました。
しかし検討委員会では、1200億円以上かけて浦和美園の開発を進めても、乗客増は2400人、中間駅周辺の開発に330億円投じても、乗客は400人しか増えず、黒字転換は見込めないと公表しています。
専門家の声を無視して、「地下鉄延伸に対する地域の思い」を実現するために、議会や市民と一丸となって計画を進めると言い出した清水市長を、私は同日の本会議で即座に追及しました。
吉田一郎 清水市長は「地下鉄建設は地域の思い」だと言うが、具体的にどこの地域の思いなのか。 森田政策局長 沿線も含めた市民の思い。 吉田一郎 さいたま市民全体の意向を確認するために、住民投票を実施しないのか。 森田政策局長 住民投票は検討してない。 吉田一郎 住民投票を実施せずに、「市民の思い」をどうやって確認したのか。 森田政策局長 市民に確認したわけではなく、我々が今後進めていく気持ちを伝えたもの【動画で見る】 |
05年に岩槻市が合併した際、大宮や浦和では地下鉄建設に反対の声が強く、合併協定書に「地下鉄建設」の文字は入っていません。
しかし、清水市長は「自分の思い=市民の思い」という勝手な理屈で、地下鉄建設に3000億円も投じようというのです。
大宮の豊かな税収使い
浦和の次は岩槻へ投入
市議会でも、自民・公明・民主・共産・改革の議員で構成する地下鉄7号線延伸事業化特別要員会が、浦和美園の大型開発を進めて地下鉄建設を促進するよう求める提言書を、8月31日に清水市長へ提出しました。
9月には商工会議所など財界が中心となって期成会が結成され、市民の意向はおかまいなしに、地下鉄建設に向けた「大政翼賛体制」が築かれつつあります。
10月1日の本会議では、私の追及によって市が合併から昨年度までに投じた旧4市別の都市開発総額は、大宮が浦和を1618億円下回り、さらに湘南新宿
ラインを浦和駅に停めるための立体高架化事業420億円を加えると、2000億円もの格差が判明しました。
このうえ、岩槻と浦和美園に3000億円を投じるのでは、私たちの街・大宮の発展は永久に不可能となってしまいます。
確実に財政破綻を招く地下鉄7号線の建設を阻止するためには、市長を変えなくてはなりません。
合併後の都市開発総額(2011年度末まで)
市街地再開発 | 土地区画整理 | |
大宮 | 274億8700万円 | 516億7600万円 |
浦和 | 1475億5500万円 | 933億9400万円 |
与野 | 147億7900万円 | 90億9900万円 |
岩槻 | 0円 | 194億1000万円 |
(10月1日本会議での蓜島都市局長の答弁より)
建設費不要で岩槻から都心へ直通電車
嘘の答弁で「吉田プラン」漬し図る
吉田一郎 直通運転は技術的に可能なのに、要望するつもりはないのか。 蓜島都市局長 東武鉄道に確認したところ、野田線と伊勢崎線に配属されている車両では、両線の乗り入れ運行はできず、今回の運行に使用したのは、博物館所有の電車との回答だった。 吉田一郎 野田線や伊勢崎線を走っている8000系の電車なら、直通運転ができるはずだ。 蓜島都市局長 先の答弁は、東武に確認した結果だ。【動画で見る】 |
ところが同日、東武鉄道は8000系の車両を使用して、直通運転を11月末まで延長し、岩槻など野田線各駅や北千住にも停車させると発表。「乗り入れはできないと東武に確認した」という答弁は、ウソだったことが明らかになりました。
配島政策局長は10月1日の本会議で、「運行は可能だった」と白状しましたが、議会を欺いてまで「吉田プラン」を拒否し、地下鉄建設を強行する清水市政のやり方は許せません!
2013年1月特別号 (2) 1面 2面 3面 4面 |
「歯みがき条例」で毎年80億円の財政負担!?
12月20日に各政党・会派の議員が「歯科口腔保険の推進のための条例案」を提出。その内容は、市民の責務として年1回の歯科検診や「正しい歯みがき」の努力を義務付けるものです。
私は同日の保健福祉委員会で、提出者の自民党と民主党の議員に、市民が全員歯科検診を受けた場合の財務負担額を問いただしたところ、「わからない」という回答でした。
そこで、執行部に確認したところ、市が現在行っている歯科検診(自己負担600円)は、歯科医が目で見てチェック簡単なもので虫歯が発見できる確率は不
明。口腔ガンなどの重大な病気は発見できたことがなく、毎年1万人の受診で市は6219万円を支出しており、125万人に検診が義務付けられれば年間80
億円近い財政負担になることが判明しましたが、翌21日の本会議で私以外は全員賛成して可決されました。
4年前に子ども医療費が中3まで無料化しました。安易な受診が増えたことで予想より財政負担が10億円増えましたが、それでも53億4772万円です。
自民党や民主党は歯科医師会に要望されて条例を制定してしまう議会の現状は問題です。
●職員にタイムカードを県は導入、市では否決
さいたま市では昨年度、80人の職員が1000時間以上残業し、最高1873時間の残業で783万円の手当を支給された職員が判明しました。
過度な残業の横行は財政負担を重くし、職員の健康を害します。そこで私はタイムカードの導入を求める請願を議会に提出しました。
11月29日の本会議で、私は残業の抑制にはまず正確な残業時間の把握が不可欠だと、タイムカード導入を支持するよう呼びかけましたが、自民・公明・民主・共産がこぞって反対し、請願は否決されました。
一方、埼玉県でも昨年度は最高2017時間の残業を行った職員がいたことが判明。上田知事は2月からのタイムカード導入を発表し、県人事課では「正確な勤務状況を把握できる」と言っています。さいたま市も見習うべきです。
●浦和の「有力議員」の横暴をはね返しました
12月議会では、清水市政の昨年度の決算について、浦和の公園修繕工事をめぐる不適正な事務処理や公文書偽造、「官製談合疑惑」などが明るみになり、すべての議員が反対しました。
しかし12月20日の議会運営委員会で、青羽健仁議員(自民党・浦和区)が、「全会派が反対なら、反対理由を述べてはならないのがルール」と言い出し、
民主・公明・改革は青羽議員の圧力に屈して同意。共産党は「ウチだけは意見を述べさせてほしい」と懇願し、青羽議員に修繕工事の件には触れず、討論は短め
にと条件をつけられたうえ、「特別」に認められました。
私はその場で青羽議員の横暴に抗議。「共産党のような『弱虫』とは違い、私は自由に意見を言って反対する」と宣言し、翌21日の本会議で、浦和の公園修
繕工事をめぐる「官製談合疑惑」などを徹底批判したところ、共産党や公明党も次々と不適正な事務処理を批判する意見を述べ、議会の言論の自由を守ることが
できました。 青羽議員は07年から2年間議長に就任した当時、本会議で相川前市政を批判した私を、退場処分や暴力排除して負傷させるなどの「言論圧殺」
を繰り返していました。
そこで私は09年にいったん議員を辞職。「すべての議員が発言できる議会を」と訴え、補欠選挙で2万7045票のご支持を頂きましたが、議会の言論を封じる動きには、徹底的に闘います。
ベンツ乗り回して生活保護
札幌市→詐欺罪で懲役4年、さいたま市→5年間放置
札幌で6月、ベンツなど高級外車を乗り回していた生活保護受給者が逮捕され、全国ニュースになりました。札幌地裁で「生活保護制度を悪用し、不正な利益を得た悪質な犯行」として、詐欺罪などで懲役4年の判決を言い渡されています。
一方さいたま市でも、9月24日の保健福祉委員会で、ベンツを所有する生活保護受給者がいることが判明しました。しかし清水市政は「不正受給」として訴えようともせず、5年間も保護費を支給し続けています。
生活保護の受給者は、多額の維持費が必要な車の所有は認められません。ただし、僻地に住んでいたり、身障者の通院用、仕事で使うなどの場合は、車の所有が許可されます。
さいたま市では身障者などに18台の所有を認めていますが、無許可の車も153台あります。
これらの多くは、生活保護受給前に買った車を持っているケースで、市は「処分するように」と指導していますが、なかには不正受給で得た金や保護費を貯め込むなど、生活保護の受給後に車を購入したケースも10件ありました。
吉田一郎 高級外車を所有しているケースは。 保護課 高級外車というのでは、わかりません。 吉田一郎 では、具体的にべンツを所有しているのは。 保護課 わかっている範囲で2台ある。 |
1台は北区で、受給開始のだいぶ前に購入した(昭和55年型)ようですが、もう1台は緑区で、ベンツ購入の2ヵ月後に生活保護を申請。職員にべンツを発
見された後も、生活保護費をベンツのローン返済に充て、5年間にわたって乗り回している悪質なケースです。
車を隠し、「資産がない」と生活保護を申請したら、不正受給で詐欺罪です。
しかし、さいたま市は警察に訴えようともせず、「ベンツを処分して下さい」とお願いしているだけです。
吉田一郎 車に限らず、株や飛行機でも、大きな資産を隠して生活保護の受給をしても不正にならないのか。 保護課 そうですね…。そういう資産が後ほどわかった場合には、不正受給に該当する場合もあるかと思う。 吉田一郎 じゃあ緑区のケースは不正受給ではないか。 保護課 不正受給とみなさず、処分を指導中。 |
生活保護は、病気や障害などで本当に困っている人のための制度です。それを悪用して高級車のローンに充てる受給者を野放しにしていては、制度が崩壊してしまいます。
フィリピン人の受給者が激増
生活保護は本来、日本国民の最低限の生活を保障する制度ですが、実際には外国人にも支給しています。
何世代にもわたって日本に住んでいる在日韓国・朝鮮人が、全国では外国人受給者の4分の3を占めていますが、12月10日の保健福祉委では、私の質問によってさいたま市ではフィリピン人が最多だと判明。しかも民主党政権下の3年間で激増しています。
大阪では昨年、入国間もない中国人の大量申請事件がありましたが、私が「なぜフィリピン人が多く、激増しているのか」「永住者か一時居留者か」「海外への送金状況は」と追及しても、保護課は「把握していない」と逃げ続けています。
外国人の生活保護受給世帯
国籍 | 12年7月 | 09年7月 |
フィリピン | 105 | 67 |
韓国・朝鮮 | 89 | 58 |
中 国 | 42 | 24 |
ブラジル | 8 | 6 |
ベトナム | 7 | 6 |
GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/ |
2013年1月特別号 (3) 1面 2面 3面 4面 |
吉田一郎 耐震化の総事業費の見込みはいくらか。 安田財政局長 41億円。 吉田一郎 耐震化で浦和の市役所をあと何年使うのか。 安田財政局長 耐震化で建物の耐用年数は伸びるのではなく一般的に60年。平成27年度の耐震化完了から約20年ということになる。【動画で見る】 |
箱物に熱中する 清水市長 サッカープラザ ー転 白紙撤回から建設へ 岩槻人形会館も着工宣言 |
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2013年1月特別号(4) 1面 2面 3面 4面 |
このままでは 大宮が危ない 2013市長選 吉田一郎は 新たに決意しました |
吉田一郎は実行します |
大宮復活のために全力 |
■消滅した国々 吉田一郎〈著〉 南ベトナム、東ドイツ、ソ連をはじめとした、「今はない国々」のうんちくが並ぶ。公海上に人工島を造ったり、無人の岩礁を占拠したりして独立を目指して挫折した例もある。「国」があやふやなものに感じられてくる。 著者は合併で「消滅した自治体」となった旧埼玉県大宮市のさいたま市からの分離を訴える同市議。同市による旧大宮市への「植民地支配」を告発するあとがきが熱い。 (社会評論社・2940円) ▲2012年12月9日付『朝日新聞』書評面 |
吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間360万円)を受け取らずに活動しています。 |
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