2011年11月特別号 (1)
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決算審査 大宮と浦和の
都市開発に1750億円の格差
浦和への予算集中で、わずか10年で全国合併史上最悪の事態に
 大宮市と与野市、浦和市が合併して今年で10年ですが、決算書査で恐るべき数字が明らかになりました。
 合併以来のさいたま市の都市開発総額では、大宮と浦和で1750億円もの格差がついていたのです!

 私は合併後の都市開発の総額を、旧4市別に明らかにするよう求め、別表のデータが公開されました。
 駅前の市街地再開発では、大宮は浦和の5分の1、郊外の土地区画整理でも、大宮は浦和の半分強です。
 さらに湘南新宿ラインを浦和駅に停めるための274億円を合わせると、わずか10年間で1750億円もの格差が判明しました。
 合併前の大宮市の市税収入は、浦和市を毎年20億から50億円上回り、00年は大宮市810億円に対して浦和市は720億円でした。
 大宮の豊かな税収が浦和へ集中投入されているのが、さいたま市の実態です。

清水市長の下で格差拡大
新たに浦和へ900億追加

 10月3日と11日の決算特別委で、私は予算格差について追及を繰り返しました。

吉田一郎 こんな極悪非道な予算配分になっているのはなぜか。
財政課 各所管が事業計画に基づいて、必要な経費を上げて来ているからで、私たちが意図的に配分をしているわけではない。
吉田一郎 財政課は各所管の責任だと白状したが、では1750億円の格差を、次の10年間で埋め合わせることはできるのか、それとも不可能なのか。
市街地整備課 今後それぞれの事業で、進捗が進むにつれて予算が配分されると思う。
吉田一郎 さいたま市は、格差を埋めるつもりはないということか。平等にしようという発想はないのか。
市街地整備課 今後の事業に合わせて、予算を配分していく。

 浦和の開発事業ばかりを進め、それに合わせて予算をつけるのでは、格差はさらに開くばかりです。
 現に清水市政は今年度、新たに武蔵浦和第三街区(総事業費341億円)と、浦和駅西口南高砂地区(同400億円以上)の開発に着手しています。
 浦和駅のホーム新設に今後必要な事業費(150億円)も加えれば、大宮と浦和の格差は2700億円近くに膨れようとしています。

大宮の税収は大宮で使う
法的に可能だが実施拒む

 予算格差を解消するには、旧4市の財布をきっちり分けて、大宮の税収は大宮で使う仕組み(タッチゾーン方式)の導入が必要です。

吉田一郎 大宮の税収は大宮の街づくりに使う仕組みは、法的に可能か。そして導入するつもりはないのか。
財政課 タッチゾーン方式は、北九州市で採られたことがあるので、法的には可能だが、さいたま市としてはその考えはない。
吉田一郎
 つまり大宮の税収を大宮で使うには、大宮はさいたま市から分離独立するしかないということか。
市町村の独立は可能か。
政策局長 地方自治法上、廃置分合の手続きに基づいて可能と答弁しています。

 大宮住民が納めた税金を、大宮の街づくりや大宮住民のために使うには、合併を解消するしかありません。
 そして、各地域にこれまで投じた予算額をもとに、さいたま市の負債も分割して、清算すべきです。

合併後の都市開発総額(2010年度末まで)
市街地再開発 土地区画整理
大宮 274億8700万円 463億3728万円
浦和 1389億6048万円 823億8068万円
与野 147億7900万円 86億2892万円
岩槻 0円 161億4610万円
旧3市に跨るさいたま新都心は「与野」に算入 「決算行政評価特別委資料」より

浦和の市役所は「仮庁舎」に!
合併協定書に基づいた提案を、清水市政が拒否
 合併協定書では、新都心を候補地に市役所を建設し、浦和の市役所はあくまで「当面の間」の使用に過ぎないと明記されています。
 そこで私は9月14日の一般質問で、浦和の市役所は一時的な場所であることを示すよう求めました。

吉田一郎 浦和の市役所を「本庁舎」と呼んでいるが、「仮庁舎」と改称すべきだ。法的には可能か。
政策局長 本庁舎や仮庁舎について法令上の規定はないが、一般市民に混乱を生じさせないために、仮庁舎と称する必要性はない。
吉田一郎 合併協定書には「当面の間」とある浦和の市役所を、永久の場所であるかのように「本庁舎」と呼んでいること自体が、混乱を招いているではないか。

 昨年2月議会で、清水市政は市役所移転を、15年後をメドに着手すると言っていましたが、今年9月議会では、浦和の市役所の耐震補強を実施し、法定耐用年数を超えても使い続ける姿勢を明確にして、市役所移転を「将来の世代」などと言い出しました。
 10月末から11月にかけて、合併10周年の記念式典やシンポジウムは、すべて浦和で開催されています。
 清水市長の下で、合併協定書は事実上破棄され、「さいたま市の中心は浦和」という既成事実が永久化したことで、都市開発や道路整備、公共施設の建設は、今後ますます浦和へ一極集中されようとしています。

逗子 合併時の約束守られず独立
逗子独立運動発祥の地 「結婚の時の約束が守られなかったから離婚」があるように、市町村でも「合併の時の約束が守られなかったから合併解消」というケースが、戦後だけで70ヵ所あります。
  例えば、横須賀と合併した逗子では、①住民の意志を無視して合併された、②合併時の約束だった学校や漁港の整備が実行されなかった、③行政サービスに格差 があった…などで住民の不満が高まり、黒字財政だった逗子の富が、借金財政の横須賀の整備に使われている現状に対して、「横須賀から独立し、自分たちで逗 子を立て直そう」と、逗子独立期成同盟会を結成。住民投票を実施し、横須賀市議会では否決されたものの、神奈川県議会では僅差で承認され、1950(昭和 25)年に分離独立を果たしています。

「大阪都構想」で
政令市再分割の動き広がる
 平成の大合併で、多くの政令指定都市が生まれましたが、都道府県との「二重行政」という無駄が増え、住民の声が届きにくくなった政令市の弊害も、全国的に問題化しつつあります。
  その解決策の1つが、大阪の橋下前知事が掲げている『大阪都構想』です。大阪市は大阪府と合併して「大阪都」になり、大阪市を人口30万~80万人の特別 区に分割して、市町村並みの権限を与えるという案ですが、これを埼玉に当てはめれば、さいたま市は埼玉県と合併して消滅し、人口50万人の大宮特別区がで きて、市町村並みの権限が与えられ、事実上もとの大宮市に戻ることになります。
 一方で、大阪市の平松市長は、政令市の権限をさらに強化し、予算を集中投入できる『特別自治市』を提唱していますが、清水市長も2月議会で政令市の分割に反対し、特別自治市の実現を目指す姿勢を明らかにしました。
 大阪市長選は『大阪都構想』が争点ですが、その結果次第では、政令市を再分割する動きが全国に波及しそうです。

2011年11月特別号(2)
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大宮総合病院の移転で、深夜診療の充実を
 宮原メディカルセンターが閉鎖された時、私は大宮総合病院で小児科オールナイト診療を存続させましたが、小児科の二次救急を実施していないため、入院が必要だと救急車を呼ぶ状態です。
 大宮総合病院は、プラザノース北側の市有地へ移転改築することになっています。そこで私は10月7日の決算審査で、移転を機に深夜でも小児科の入院を実施できないか追及しました。

吉田一郎 大宮総合病院の移転にあたり、市有地を無償で貸すという話だが、小児科の二次救急を実施し、その場で入院できるようにすることを条件に付けられないのか。
地域医療課 今後、移転にあたって小児科の入院体制を整備し充実させることを掲げている。
吉田一郎 宮原で実施していた内科のオールナイト診療の復活は、条件にできないのか。
地域医療課 医師のみならず看護師も不足しており難しいが、さらに調査研究していきたい。【動画で見る】

 大宮総合病院は運営していた社会保険庁が解体し、今後について国の方針が定まらないため、移転の時期は未定ですが、あくまで公的な運営を維持し、オールナイト診療の充実を図るように、私は今後も追及を続けていきます。

被災者は雑魚寝、ホームレスはホテル住まい
 清水市政はホームレス対策事業として、年末年始に一時宿泊所を開設したいと、9月議会の補正予算で230万円を計上しました。
 しかしその内容は、大宮駅前のホテルを借り上げて、ホームレスを住まわせるというのです。
 年末年始なら、公共施設でホームレスを受け入れることができるのに、なぜわざわざホテルを借り上げる必要があるのでしょう?
  そこで私は9月8日の本会議で、「市が受け入れた大震災の被災者は公共施設で雑魚寝だったのに、ホームレスはホテル住まいか?」と追及したところ、保健福 祉局長は「民間宿泊施設を借り上げないと、国から補助金が出ないので、ホテルを借り上げることにした」と釈明していました。
 国が金を出そうが市が金を出そうが、結局のところ納税者の負担になるのは同じです。マスコミ受けが良い事業に金をバラまく民主党政権も問題ですが、「国から補助金が出るから」と必要以上のサービスを提供しようとする清水市政の姿勢も問題です。
 私は10月21日の本会議で、「ホテル代に230万円使うのなら、その金で年末年始にホームレスを雇い、全国でも十指の初詣客が訪れる大宮駅前を掃除して、越冬資金を稼いでもらうべきだ」と提案し、補正予算に反対しました。

宮原駅と日進駅のエスカレーターを運転再開
 駅のエスカ レーターは大震災から運転を停止していました。夏に懸念された電力不足も計画停電は行われず、大宮駅のエスカレーターは運転を再開していましたが、乗降者 が少ない宮原駅や日進駅はずっと停まったままで、駅利用者から「エスカレーターを動かして欲しい」という声が寄せられました。
 そこで私は9月 14日の一般質問でこの問題を取り上げることを決め、7日に建設局に対し、「ただちに市内すべての駅の自由通路のエスカレーターを運転再開すべきだ……と 追及する」と通告書を出したところ、市は私の追及を待たずに11日以降、各駅のエスカレーターを順次動かし始めました。
 市の素早い対応は立派です。私は今後も地域の要望を積極的に議会で取り上げていきます。

市民団体へ補助金乱発
駅前で「おはようございま~す」と挨拶すれば、市が補助金30万円!?
1年がかりで追及し、返還を実現
 最近「市民と行政との協働」という言葉が流行っています。つまり自治体が、市民団体やNPOと連携してまちづくりを進めるという手法ですが、補助金の乱発にもつながりかねません。
 私は南区がある市民団体へ交付した補助金について調べたところ、数々の問題点を発見。議会での追及に加えて住民監査請求を行い、90万円を返還させることができました。

 この補助金は「魅力あるまちづくり推進事業」の一環として、南区がⅠ会に年間30万円を3年間交付していたものです。
 Ⅰ会は「朝のあいさつ運動」と称して、代表者のS氏が南浦和や武蔵浦和の駅前に立ち、通勤客らに挨拶をしていましたが、S氏は南区でこれまで2回市議選に立候補したことがあり、今年4月の市議選にも出馬を予定していました(実際に立候補し、落選)。
 選挙が近付くと、立候補予定者が駅前で通勤客に「おはようございま~す」と挨拶をするのは一般的ですが、それと変わりません。
  政治団体や候補者を応援する団体には、補助金を交付できないことが規定されています。私が昨年9月と今年2月の市民生活委で「Ⅰ会の『朝のあいさつ運動』 は、S氏の選挙に向けた活動じゃないか」と追及したところ、市は「把握していない」「問題ない」と補助金の支給を正当化するだけでした。

領収書を調べてみたら
偽造などの疑惑を発見

 そこで私は、Ⅰ会が補助金の使い道として市へ提出した領収書などを調べたところ、新たな疑惑が発覚しました。
  (1)Ⅰ会は「折鶴で大きな竜を作り展示すること」を目的に補助金を申請したのに、実際には年間22万9200円が印刷機のリース代に使われていた。 (2)印刷機のリース会社が発行したという領収書は、文房具店などで売られている簡易なもので、領収書の筆跡と、Ⅰ会が南区へ提出した書類の筆跡が全く同 じ。(3)折鶴の材料費と運送費の半分以上が、S氏の夫が経営する会社へ支払われている…。
 この他にも、補助対象事業の「折鶴竜」をS氏が商標登録していたことや、「会議費」と称して飲み物や菓子代に補助金を使っていたことなども判明しました。
 こうして私は9月1日、市がⅠ会に昨年度の補助金30万円の返還を求めるか、清水市長や南区長が替わって弁償すべきだと、住民監査請求を提出しました。
 住民監査請求とは、監査委員に市が過去1年以内に行った支出について監査を行い、必要な措置(今回の場合は補助金返還の勧告)を行うよう求める制度です。
  さらに監査対象とならない過去の補助金60万円についても、10月18日に私が紹介議員となって返還を求める請願を議会に提出。11月の市民生活委員会 で、各会派の委員が追及するよう手筈を整えたところ、清水市政は観念して、Ⅰ会と補助金返還を交渉。10月末に90万円が返却されました。

区の補助金バラマキが
新たな利権の温床に?

 地域の市民団体へ支給している補助金の額は、区によって大きな格差があり、南区での支給の多さが目立っています。
 北区や西区では1団体への支給額は最高で10万円ですが、南区は30万円、さらに区長が特に認めて100万円を支給された団体もあるほどです。
 最近、区長の権限を増やすことが論議されていますが、一部の市民団体との癒着や、補助金のバラマキにつながらないよう、厳しいチェックが必要です。

魅力あるまちづくり事業補助金
  の交付団体数と金額
団 体 補助金額
西 区 2 200,000円
北 区 5 441,000円
大宮区 5 604,955円
見沼区 0 0円
中央区 7 594,900円
桜 区 1 100,000円
浦和区 9 1,956,282円
南 区 11 3,560,268円
緑 区 1 100,000円
岩槻区 7 1,198,000円
合 計 48 8,755,405円
(2010年度)

憲法違反「玉串料」に公金から補助
全会一致で適正化求め決議
吉田一郎委員  9月議会で、私は5300頁に及ぶ文化事業や市民団体への補助金の審査書類を提出するよう要求し、チェックしたところ、市が文化事業補助金として、氷川神社への玉串料や宮司への御礼に補助金を交付していたことを発見しました。
 玉串料に公金を支出することは、最高裁で違憲だという判決が出ています。
  10月6日の決算特別委で、私は「玉串料」と書かれた出金伝票を手に追及したところ、市は「あくまで氷川神社に会場費を払ったものと認識している」と開き 直ったため、私は12日に補助金3万円の返還を求める住民監査請求を提出。慌てた市は翌13日、補助金を取り戻してきました。
 他にも、私は現職の国会議員が代表を務める団体に補助金が出ていたことや、日付のない決裁書類を大量に発見し、10月14日の決算特別委では、「補助金交付事務の適正化」などを求める附帯決議が、全ての委員の賛成で可決されました。
 清水市政は、文化芸術都市創造条例を制定し、建設費予算の1%を市民団体や文化活動への補助金に充てようとしていますが、補助金を乱発すれば、審査は一層ズサンになるだけです。
GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/

2011年11月特別号(3)
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選挙が終わったら…
「東南アジアへ視察に行きたい」と要綱改正
「買春疑惑」の県議会も海外視察解禁へ
 海外視察には、姉妹都市の訪問など議会の公式行事として行く視察と、議員が政務調査費を使って勝手に行く視察とがあります。
 3年前、民主党議員4人が政務調査費147万円を使ってアメリカへ視察に行き、グルメ三昧を繰り広げた事件が発生しました。
  私はこの事件を徹底批判し続け、昨年度は海外視察を全面自粛に追い込みましたが、選挙が終わってホッとしたのか、11月に姉妹都市の鄭州へ7人の議員が視 察へ行ったのに続き、年末には自民・公明・民主・改革の議員10人が、政務調査費を使いタイ・ラオスへ視察に行こうとしています。
 政務調査費を使った海外視察には規定は存在せず、議会の公式視察を定めた「議員派遣要綱」に準ずるとしています。
 要綱では、これまで海外視察先を姉妹都市と先進地域に限定していましたが、東南アジアへも視察に行けるようにするため、国際交流議員連盟では、世界どこでも行けるように要綱を改正してほしいと議長に申し入れ、議長も了承しました。
  そこで私は10月21日の本会議で、「市民が傍聴できず会議録も残らない議員連盟で、要綱改正を決めるのはおかしい」「海外視察の拡大は、市民の声に逆行 している」と批判したところ、民主党議員が反論し、「海外視察へ行くのは当たり前のこと」「畑のことを見に行くなら、フランスへ行くのもあり得る」と完全に開き直りました。
 埼玉県議会では8年前に、タイ・カンボジアを視察した帰り、バンコクで「買春疑惑事件」を起こし、全国的な批判を浴びて以来、海外視察を自粛していましたが、年内にも海外視察の再開を決めようとしています。
 増税ラッシュが迫るなか、県議会と市議会が相次いで海外視察の解禁・拡大に踏み切ることは許せません。

学校給食の放射能測定を
 簡易な機器で迅速にと提案
 私は6月議会で、市内で流通する食材に対し、市独自の放射能検査を実施するよう要求し、9月13日からスタートしました。
 ところが、検査実施は週2日、1日2種類だけです。
 市内では何万点もの食材が流通しているのに、週に4品目しか検査しないのでは、まったく無意味です。
 そこで私は9月19日の保健福祉委員会で、改めてこの問題を追及しました。

吉田一郎 なぜ週2日しか検査しないのか。
保健所長 残留農薬や食品添加物の検査もしている。
吉田一郎 なぜ1日2品目しか検査できないのか。埼玉県は狭山茶の全銘柄を検査したし、福島では牛の全頭検査を実施している。
保健所長 私たちの機械では、朝からやっても1日2品目が限界。精度は落ちるがたくさん測れる機械もあるので、他では別の機械で測っていることは有り得る。
吉田一郎 じゃあ、簡易な機械でまずたくさん測り、そのうち怪しいものだけ精密に測ればどうか。
保健所長 もっと測るべきという意見はいろいろ頂いている。まず走り出すことが大事だと思っている。今後どう検査を進めていくかば、随時見直していきたい。

機械のリース料は、年間500万円です。一方、蕨では簡易な測定器を1台100万円弱で購入し、学校給食の食材6品目と、調理後の給食を毎日測定しています。
 私は10月21日の本会議で「蕨を見習って最低限、学校給食の食材は全て調べるべきだ」と提案しました。

岩槻区役所の移転強行被災地から若者引抜き
清水議案に反対しました
吉田一郎が反対した議案
■一般会計・特別会計決算 1面参照
■下水道事業会計決算
 昨年の最高4割もの下水道料金値上げは不当です。
■一般会計補正予算(5)
 東北の被災地で若者限定のキャンペーンを行い、市内開催の就職合同面接会への無料送迎バスを運行。被災地では人口流出が復興の妨げになると懸念されているのに、若者だけ引き抜こうとするのは、まるで「火事場泥棒だ」と批判。
■一般会計補正予算(6) 2面参照
■区の設置等に関する条例改正
■江川土地区画整理事業の事務所移転
 3万7832人の反対署名や岩槻のほぼ全ての自治会長の反対請願を無視して、岩槻駅前再開発ビルの経営救済のために、岩槻区役所を再開発ビルへ移転。岩槻区役所の移転は、岩槻の住民投票で決めるべきです。
■大宮駅西口複合施設の建設契約
 桜木保育園と桜木南保育園を統廃合。併設する民間保育園は家賃無料というのは疑問です。また新幹線の巨大ターミナルという立地を活かさずに、大宮駅前の公共施設は保育所と駐輪場でオシマイで、中核的な公共施設は全て浦和に集中させるという方針にも反対。
■財産の取得
 2億7080万円で購入するスポーツ広場を、大宮アルディージャへ専用練習場として無償で貸与。いくら何でもタダには疑問です。
■埼玉県都市競艇組合の加盟自治体数減少
 住民投票は行われず、鳩ヶ谷市議会では川口との合併が賛否同数だったにも関わらず、「議長の判断」で鳩ヶ谷市の消滅を決めたやり方を批判し反対。
■さいたま市議会資産等公開審議会委員の委嘱
 委員5人のうち、浦和が4人。本会議でこの偏りを追及しようとしたところ、自民・公明・民主・共産などの議員が多数決で「質疑と討論の省略」を決定。多数決で議員の口を封じるやり方は許せません。
■電力多消費型社会からの転換を求める意見書
 LED照明購入や家電買い替えにもっと補助を出すよう国へ要望。まだ使える照明や家電を捨てることが「省エネ」と言えるのかは疑問。また補助金乱発は財政破綻を招きます。
■議員報酬の10%減額の期間延長■政務調査費の4万円減額の期間延長
 「政令市になった」というだけの理由で、7年前に議員報酬は3割、政務調査費は7割もアップ。1割程度の減額では不十分です。また「共産党だけは全額会派に支給」「民主党議員の海外グルメ視察」など、政調費のおかしな支給方法や使途基準も見直すべきです。
■国保税の均等割廃止と上限撤廃を
 昨年最高5万円も上がった国保税ですが、上限を撤廃すれば、年間所得600万円以上の人は、際限なき値上げになります。
■議員派遣(中国視察)
 各会派の代表者が議長応接室に集まり、「談合」で参加者を決め、本会議では参加者や行程を傍聴者や市民に伏せたまま決定するのはおかしいと反対しました。
2011年9月議会の会派別議案賛否一覧表
『吉田一郎 市政レポート』のバックナンバーや、市議会での動画集が、インターネットでご覧になれます!

2011年11月特別号(4)
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清水市長の下で浦和優先の道路整備を続けるか 市長を変えて、大宮でも道路整備に取り組むか
吉田一郎vs清水市政
 さいたま市は政令市とはいえ、合併による「足し算」で人口が100万人を 超えたに過ぎません。まともな歩道すらない幹線道路が多い現状は、歩行者にとって危険です。渋滞緩和のみならず、高齢者や障害者、子どもたちが安全に暮ら せる街にするためにも、また災害に強い街を作るためにも、道路整備は最優先の課題です。
 清水市長の下で昨年、今後約10年で取り組む『さいたま市道路整備計画』が策定されましたが、浦和駅を取り囲む4車線の環状道路と、その真中を貫く2車 線道路の「日」字型ネットワークの整備が中心で、都市開発(1面参照)と同様に、著しい浦和優先ぶりです。
 私は10月12日の決算特別委で、徹底追及をしたところ、所管の道路計画課は、大宮の渋滞状況を把握しないまま、整備計画を立てていたというズサンな実態が明るみになりました。


大宮の交通渋滞の状況は
 「把握しておりません」

■中途半端で混乱招く産業道路のバイパス
吉田一郎 産業道路を南側から整備をしているが、なぜ北側は旧16号で行き止まりなのか。入口を作るなら出口を同時に作るべきだ。今の産業道路で、一番渋滞が激しい交差点はどこか?
道路計画課 堀の内と東町と浅間台…、その状況に関しては、把握しておりません。
吉田一郎 北から来る車が、堀の内を先頭に渋滞するのが一番激しい。
南と真中だけ整備して旧16号で行き止まりになったら、車はみんな旧16号に入って堀の内で曲がることになり、堀の内交差点が大混乱になる。なぜ、旧16号から北側の数百㍍を同時に整備しないのか。
道路計画課 市では旧16号の4車線化を優先して進めている。産業道路は旧16号まで早期に実施できるよう調査を進めているか、旧16号以北は今後、これらの整備や交通状況を見ながら、産業道路のバイパス的機能を発揮できるよう合わせて検討していきたい。【動画で見る】

産業道路バイパス※ もともと現在の産業道路の東側に、産業道路のバイパスを作る計画でしたが、『道路整備計画』では旧16号以北の建設予定はなく、代わって清水市長のお膝元 の見沼区へ向けて、旧16号の4車線化を進めることになりました。まさに我田引水ならぬ「我田引道」です。また「浅間台」ではなく浅間町ですが、大宮の渋 滞状況はおろか、地理まで不案内な道路計画課に、まともな『道路整備計画』は立てられません!

■銀座通りの歩道整備は、今年度中に完成を!
大宮銀座通り吉田一郎 原発事故で東電は巨額の賠償金を払う。電線地中化は計画通り進められるのか。
道路環境課 東京電力からは現時点での計画には、協力するとの連絡をもらっている。
吉田一郎 大宮の銀座通りは酷い状況だが、電線地中化と歩道整備はどうなるのか。
道路環境課 電線共同溝の工事は昨年度実施した。今年度は事業者が電線を移して電柱を撤去し、市は歩道整備の工事を予定している。
吉田一郎 いつ頃をメドに完成するのか。
道路環境課 今年度を目標に進めたい。【動画で見る】

■大栄橋交差点は、用地確保できても先送り
吉田一郎 浦和の大田窪交差点は、「右折レーンの用地買収に取り組んで早期完成を目指す」と言っているが、旧中山道の大栄橋交差点の北側はもう用地が空いている。電柱さえ動かせば右折車線は整備できるのに、なぜやらないのか。
道路計画課 本市は『道路整備計画』に基づいて整備を進めている。13年度には見直しを予定しているが、限られた予算で効果的な整備ができるように、次回の計画で交差点の先行整備等の手法を積極的に取り入れていきたい。【動画で見る】
※大栄橋交差点は、私が幼稚園の頃から毎日渋滞しています。2013年度以降に見直しを検討するのではなく、来年度さっそく改良工事をすべきだと、11月14日に予算要望を提出しました。

■旧中の渋滞解消は、測量始めてもメド立たず
吉田一郎 旧大宮市役所通りは、東口中央通りより南側は整備を始めている。北側は今年から測量を始めるというが、事業認可のメドはどうか。
東口まちづくり事務所 思いとしては、あと3年で事業化に結びつければいいなと考えてる。
吉田一郎 では、開通するのは何年後か。
東口まちづくり事務所 支障物件が相当あるので、非常に時間がかかると認識している。
※旧中山道の混雑解消には、東側を並行する旧市役所通りの2車線化が不可欠です。私は08年9月のまちづくり委員会で中央通り~旧16号の整備を要望し、ようやく測量が始まりましたが、市は予算を付ける気もなくスローペースです。

大宮の旧16号より北側では
道路1本たりとも整備せず

■渋滞激しいステラタウン周辺も整備対象に

加茂宮広路線吉田一郎  北部拠点宮原のド真ん中の加茂宮広路線だが、国道17号から東大宮へ向かう砂本郷線まで、あと100㍍伸ばしてつなげないのか。現状では産業道路へ向かう 車は、植竹中学校の周りの住宅街の細い道に入り込み、17号へ向かう車は旧中山道で渋滞だ。なぜ加茂宮広路線は『道路整備計画』にも入っていないのか。
道路計画課 あと100㍍の部分は、03年に地権者と交渉したが同意が得られず、測量や境界確認もできない状態なので、冷却期間を置いている。引き続き説得に努め、早期完成を目指したい。【動画で見る】
※砂本郷線は国道17号の中央分離帯に阻まれています。まず加茂宮駅前の交差点を改良して、右折と左折のどちらにも行けるようにすべきです。


■浦和の環状道路進めても、大宮は放置プレイ
吉田一郎 浦和駅周辺では4車線環状道路など「日」字型に道路を作るのに、なせ大宮駅周辺には環状道路を作らないのか。北側の東西道路や、西側の南北道路は作らないのか。
道路計画課 北側の指扇宮ヶ谷塔線など外周部の道路は、現在整備中の道路の整備状況や交通状況を勘案して検討していきたい。
吉田一郎 ようするに、今後10年は検討もしないし、そのうち人口減少社会になって車が減るから、もう作らなくていいということか。
道路計画課 4車線の幹線を進めてから、あくまで状況を見ながら進めていきたい。【動画で見る】
※市は8年前、「政令市になったお祝い」と称して33億円も投じ新浦和橋の通行料を無料化しましたが、続けて浦和の環状道路を優先し、大宮の道路整備は放置し続ける姿勢は許せません!

さいたま市道路整備計画
さいたま市道路整備計画
『道路整備計画』のお問い合わせは ℡048-829-1496(道路計画課)まで
吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間360万円)を受け取らずに活動しています。

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