2010年12月特別号 (1)
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09年度決算審査 清水市政の

「浦和優先隠しを徹底追及」

地域に公平な市政実現には、税収と予算配分の公開を

 決算審査とは、市が昨年度何にいくら使ったのか議会でチェックするものです。さいたま市が抱える最大の問題は、浦和への一極集中や予算格差です。
 清水市政は「地域に偏りのない公平公正な市政」を掲げています。そこで私は、予算配分の偏りをチェックするために、旧4市(または区)ごとの収入と支出の資料を公開するよう、決算特別委員会を通じて求めましたが、清水市政は提出を拒みました。
 相川前市政は、大宮と浦和の予算配分について、怪しげな数字ながらも、議会で公開していました。
 清水市政に変わり、私は「合併から09年度までの都市基盤整備等の投資額」を公開するよう求めたところ、財政局は「そのような資料は存在しない」と称して、公開を拒みました。
 そこで私は、9月24日の決算審査で追及しました。【関連動画】


吉田一郎 相川前市長の時には旧4市別の投資額を集計していたが、清水市長になり行わなくなったのか。
財政局 それ以後、旧4市別に集計していない。

合併後の都市開発総額(09年度末まで)
市街地再開発 土地区画整理
大宮 274億8700万円 407億3509万円
浦和 1376億1300万円 732億0619万円
与野 147億7900万円 81億1658万円
岩槻 0円 135億2297万円
※旧3市に跨るさいたま新都心は「与野」に算入
「決算特別委員会資料」より

旧4市別の市税収入で公開された部分 (09年度)
個人市民税 固定資産税 軽自動車税 都市計画税
大宮 110億8626万円 316億5180万円 3億4092万円 71億8647万円
浦和 128億9302万円 297億6887万円 2億6894万円 68億8577万円
与野 23億0386万円 68億1880万円 4420万円 15億4970万円
岩槻 24億7590万円 57億5548万円 1億2406万円 12億0633万円
「決算特別委員会資料」をもとに集計

 ところで、都市局は私の要求に応えて、合併から09年度までの旧4市別の都市開発総額を公表しました。
 なんと再開発事業では、大宮は浦和の5分の1という恐るべき格差です!

大宮多い法人市民税
一部議員だけに提供

 税収についても、私は昨年度の旧4市(または区)ごとの市税収入を公開するよう求めました。
 財政局は個人市民税(普通徴収分)の地域別内訳は公開しましたが、法人市民税や事業所税は拒みました。
 しかし私は、清水市政が一部の議員だけに、法人市民税の地域別内訳のデータを秘かに手渡していたことを突き止め、9月24日の決算審査でこのデータを片手に、財政局を追及しました。

吉田一郎 なぜ(人口が多い)浦和の方が多い個人市民税は公開して、(企業が多い)大宮の方が多い法人市民税は公開しないのか!

 すると清水市政はたちまち狼狽し、審議は中断。1週間言い訳を考えたあげく、「そのデータは統計的に問題がある数字だ」と言い出しました。
 「問題がある数字」なら、それを一部の議員に提供したことも問題です。
 私は10月15日の本会議で、「清水市政の『浦和優先隠し』に続く『大宮搾取隠し』は断じて許せない」と強く批判するとともに、ただちに正式な旧4市別の徴税額を公開すべきだと要求し、昨年度の決算認定に反対しました。

旧4市の財布を分け
大宮の税収は大宮に

 市長が変わっても、大宮の豊かな財源を、浦和の開発に注ぎ込んでいる実態は、そのままです。
 清水市長は「情報公開日本一」を掲げるのなら、旧4市別の収入と支出をきちんと公開すべきです。
 そして、旧4市の財布を分けて、大宮の税収は大宮の街づくりに使う仕組みを確立すべきです。
 それを行わず、大宮の税収を浦和の開発に使い続けるのならば、地方自治法第7条に基づいて、旧大宮市の分離独立を実現しなければ、大宮の発展はありません!

一部の議員だけに提供された区ごとの法人市民税収入(09年度)
法人税割額 均等割額
西 区 2億7170万円 1億4763万円
北 区 17億3573万円 5億2388万円
大宮区 48億7466万円 13億3815万円
見沼区 5億3282万円 2億9064万円
中央区 12億4511万円 3億4880万円
桜 区 3億8053万円 2億1591万円
浦和区 17億0048万円 5億2266万円
南 区 39億6981万円 3億7246万円
緑 区 2億1929万円 1億9530万円
岩槻区 4億4947万円 2億3571万円
合計:大宮97億1521万円 浦和75億7644万円 与野15億9391万円  岩槻6億8518万円

地域戦略ビジョン

浦和駅には1千億円以上投じる一方で

大宮北口「時代変わった」と計画放棄

【関連動画】 旧大宮市が策定した『大宮都心構想』で、大宮駅の新たな中心として計画されたのが、北口開発です。
 つまり、①大宮駅と大栄橋の間の線路上に、デッキを建設し、北口を開設して、東~北~西の回遊ルートを作る(大宮駅高度化計画)。②鉄道工場向かいに複合公共施設を建設し、北口の核とする(西口都心北側拡大計画)…という内容です。
 そして大宮市は、複合公共施設の用地として、鉄道病院跡地を購入し、現在は桜木駐車場になっています。
 しかし、清水市長が7月に発表した『大宮駅周辺地域戦略ビジョン』では、北口の計画はありません。

桜木駐車場は売却か?
 10月4日の決算審査で、私は旧大宮市のホームページに載っていた『大宮都心構想』を手に追及しました。

吉田一郎 なぜ、大宮駅高度化計画や西口都心北側拡大計画が、『地域戦略ビジョン』では抜けているのか。
都市局 『大宮都心構想』は、当時の時代背景で策定したと認識している。『地域戦略ビジョン』は、現在の社会経済情勢を踏まえた。
吉田一郎 大宮市のマスタープランでは、「広域商業地」だった桜木駐車場が、『地域戦略ビジョン』では、住宅地に変わったのはなぜか。
都市局 大規模未利用地の土地利用転換という考え方を位置付けた。

 このままでは、富士重工跡地を島忠へ売却したように、旧大宮市が多額の税金を投じて購入した桜木駐車場も、マンション業者などへ売られかねません。

清水市政の罪は重大!
 さいたま市は浦和駅周辺の開発に1000億円以上投じたあげく、続いて武蔵浦和や浦和美園の開発を進め、さらに沿線開発を含めると3000億円と言われる地下鉄7号線の岩槻延伸を準備しています。
 しかし、大宮駅周辺の再開発は、西口は保育所と駐輪場を建てて終了、東口は「地権者の合意が得られない」と頓挫して、北口は「時代が変わったから」を理由に、計画を放棄するのです。
 『地域戦略ビジョン』の正体は、浦和への一極集中を推し進める『壊滅陰謀ビジョン』に過ぎません!

2010年12月特別号(2)
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人形会館

何を展示する施設か曖昧なまま、年度内着工は許さない!!

追及につぐ追及の連続で着工延期を迫る

 「無駄な箱物はもういらない!」を掲げたはずの清水市長は、大宮盆栽美術館に続いて、岩槻人形会館を建てようとしています。
 その費用は26億円(用地費12億円+建設費14億円)で、今年度中に着工する予定ですが、いまだに「何を展示する施設か」がはっきりしないままです。私は人形会館の着工を延期させ、計画を白紙撤回させるべく、徹底追及しました。


ずさんな鑑定を基に
割れた人形に補助金
 人形会館は、05年に岩槻市が合併した際、相川前市長が岩槻人形組合の要望に応じ、建設を掲げました。
 この時、市は1900万円の補助金を出し、人形組合を通じて、越生町の笛畝人形美術館から人形4300体を購入しました。
 今年夏、私が岩槻人形会館開設準備委の会議録を調べたところ、傷みが激しく展示に耐えられない物が、多数あると判明しました。
 人形組合の委員は、「美術館から引き取る時に確認したが、作業中に触っている所からぐずぐず開いてくるような、大変怖い思いをした」と証言しています。
 つまり人形組合は、展示できない人形があると知りながら、市の補助金を使い人形を購入したのです。
 私は8月20日、記者クラブで人形の惨状を発表。新聞がこの問題を報じるなか、補助金支出時に人形組合が市へ提出した人形の鑑定書を公開させ、9月30日の決算審査で追及しました。

吉田一郎 触るだけで亀裂が走るような人形を、なぜ補助金を出して買ったのか。
文化施設建設準備室 人形組合の方で、貴重な人形を確保したいと判断した。
吉田一郎 鑑定書には人形の来歴も、修復の必要性も書かれていない。得体の知れない人形を、修復が必要かもわからないまま、人形組合が「貴重だ」と言うので買った、ということか。
文化施設建設準備室 そういう考え方もあるかと思うが、人形文化を継承していくのがポイントと考えた。【動画で見る】

180万円の費用をかけ、2年がかりで修復が終わったのは僅か15体です。
 今後、人形すべてを展示できる状態にするためには、いくら費用がかかるかは、メドすら立っていません。

岩槻人形会館なのに
岩槻人形ゼロと判明

 4300体の人形は、人形コレクターの故・西沢笛畝氏が収集したものです。
 しかし、10月29日の市民生活委で追及したところ、岩槻人形は1つもないことが明確になりました。

文化施設建設準備室 江戸・明治期の岩槻人形と言われる数十体を展示したい。
吉田一郎 その数十体は、市が所有しているものか。
文化施設建設準備室 (大宮の)市立博物館で所蔵し、大和田の旧家が寄贈した30体だが、専門家が「場所や時代から、岩槻の物だと思われる」と言っている。
吉田一郎 人形会館の展示用に管理している人形には、岩槻人形はゼロで、市立博物館の人形も、岩槻の物かの確認はこれからなのか。
文化施設建設準備室 今の段階では、そういう状況。

 岩槻人形を飾る施設でないのなら、一体なぜ市が26億円もの税金を使って建てるのか、わかりません!

世界の人形博物館に
キティちゃんも…?

 岩槻人形会館は何を展示する施設なのかも曖昧です。
 破損した人形が多く展示品が足りないと、中国や東南アジアの人形も飾り、「世界の人形博物館」にする案が出たり、「岩槻人形がない」と批判を浴び、設計図に急きょ「岩槻人形コーナー」を加えています。
 10月29日の市民生活委で、私が「キティちゃん人形だって、日本が世界に誇る人形文化ではないか」と言ってみたところ、執行部は慌てて「キティちゃんにつきましても、企画展のイベントとして実施を検討してまいります」と言い出しました。まさに迷走状態です。
 本来なら、3月までに発表するはずだった入館者数や収支、経済効果の予測なども、全く立っていません。
 人形会館の着工は延期し、改めて内容や建設の必要性を考え直すべきです!

公開された場では質問封じ!?
【関連動画】 議会では、自民・公明・民主・共産などが、「人形会館の建設促進」を第一の目的に掲げた文化振興議員連盟を結成しています。
 8月21日付『朝日新聞』で、人形の修復問題に関して「吉田一郎議員が議会で追及する構え」と報じられると、清水市政は9月1日に文化振興議連の議員だけに、人形の修復状況を説明し、議員からの質問に答えました。
 一方、9月10日の市民生活委員会で、私が質問しようとしたところ、池田まり議員(民主党・西区)が突然、この場では質疑は行わないことにしようと言い出しました。
 市民が傍聴できず会議録に残らない、建設推進派の集まりでは自由に質疑を行い、市民が傍聴でき会議録が残る正式な委員会では、反対派の追及を封じる「清水与党」は問題です!

「枯れた盆栽」の代替品の算定根拠は
「銘品ではなかろうか…」で3500万円!?

 盆栽美術館の展示用に、市が5億円で購入した盆栽が枯れた事件で、2点(計3500万円相当)は盆栽を預けていた盆栽園が責任を認め、盆栽3点で弁償する和解案が提出されました。
 しかし、9月2日の本会議で、私が鑑定額の根拠を問いただしたところ、「珍品であっただろうと思われる」「銘品ではなかろうか」といった内容でした。

吉田一郎 漫画『美味しんぼ』を思い出した。「まったりとして味わいのある」「風格のある味」というセリフと同じじゃないか。算定根拠は、いずれも鑑定者の主観的な判断か?
市民スポーツ文化局長 客観的な判断に、主観的な部分を加味した。
吉田一郎 では、客観的な判断とはどの部分か?
市民スポーツ文化局長 客観的なのは、樹齢や枝ぶり。【動画で見る】

 ところが、9月10日の市民生活委員会で再度追及したところ、樹齢は盆栽園側の主張に過ぎず、枝ぶりの基準とは「太さなど」というもので、鑑定基準に客観的なものはないことが明確になりました。

盆栽1鉢が年収3年分
自公民共は揃って承認

 盆栽3点のA氏とB氏による評価額はバラバラですが、合計すると3550万円と3500万円で、ほとんど同じです。
 しかし、A氏とB氏は盆栽の被害額が3500万円だと知ったうえで、鑑定したことが判明しました。
 また私は、盆栽園が3点の盆栽を入手した時の価格や鑑定結果を明らかにするよう求めましたが、市は「把握していない」と、頑なに拒んでいます。
 いくらで入手したのかわからない盆栽に、「銘品ではなかろうか」とお墨付きを与えただけで3500万円になると言うのです!
 私は9月29日の本会議で、鑑定額1250万円と言う「黒松」の写真を手に登壇。
「人間が2~3年汗水流して働いた分と、この盆栽は同じ価値があると思う議員は、どうぞ和解案に賛成して下さい。私はそうとは思えないので反対します!」と呼びかけましたが、自民・公明・民主・共産の議員らはこぞって賛成し、和解案は可決されました。

代替盆栽3点の鑑定額
真柏 五葉松 黒松
樹 齢 約350年 約200年 約150年
A氏の鑑定額 1000万円 1300万円 1250万円
B氏の鑑定額 1200万円 1500万円 800万円

公共施設マネ計画で
存続見直しの対象に

1250万円の黒松 市は「盆栽美術館の入館者数が、年間目標5万人を超えた」と発表していますが、目標は当初の「観光客だけで15万~20万人」から大幅に引き下げたもので、目標達成はトリックです。
 市は今後、公共施設の維持管理に莫大な費用がかかると、「公共施設マネジメント計画」を策定し、統廃合や再編を進める予定です。
 9月10日の委員会では、盆栽美術館も存続見直しの対象となることが明らかになり、「収支状況や経済効果を含めた費用対効果を、改めて検証する」ことが確認されました。
 年間赤字1億3000万円を超えそうな盆栽美術館を、「聖域」にしてはなりません。
GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/

2010年12月特別号(3)
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地方議員年金廃止

市民の声を再び議会へ提出

特権維持にしがみつく議員を一喝!

【関連動画】 市議会議員の年金が、来年には破綻します。
 12年(3期)以上議員を務めると65歳から受給でき、さいたま市の場合では月額14万4667円から20万2368円を、国民年金とは別に受け取れる仕組みです。
 ところが全国で市町村合併が進み、掛け金を払う現職議員が大幅に減少したため、来年には破綻します。
 さいたま市議会では昨年6月議会で、自民・公明・民主・共産などが、「国策の合併に協力したのだから、国は議員年金の維持に責任を持つべきだ」と、多額の公費投入を求めて『市議会議員年金制度の安定的な運営の確保に関する決議』を挙げました。
 私はそれに対抗して、公費投入せずに議員年金の廃止を求める市民からの請願を提出しましたが、請願は審議にすらかけられず、自民・公明・民主・共産などによって「議決不要」とされ、葬り去られました。

自公共が再び悪あがき
民主は態度変えて賛同

 今年9月議会で、私は再び議員年金の廃止を求める市民の請願を提出しました。
 9月29日の本会議で、私は「1千数百万円もの報酬を10数年、20数年受け取っておきながら、老後の蓄えがないと言うのなら、その浪琴」そ問題だ」「所属政党に献金して金がないと言うのなら、自分の政党に『金を返してくれ』と交渉すべき」と訴え、議員特権の維持にしがみつくような「見苦しい悪あがき」は止めるように呼びかけました。
 その結果、昨年は議員年金の維持を主張した民主党が立場を転じ、請願に賛成しましたが、共産党は「議員年金は特権的ではない」と公費投入と年金維持を要求。自民・公明も同調して、請願は否決されました。

国も来年6月に廃止へ
多額の公費投入許すな

 しかしその後、国も地方議員年金を来年6月に廃止する方針を決め、さいたま市議会の「悪あがき」は無駄な抵抗に終わりそうです。
 ただし、国の廃止案では、すでに受給している元議員や、12年以上議員をしている有資格者には、現行通りの議員年金が支給され、受給資格を満たさない議員にも、これまでの掛け金の63%が払い戻され、合計1兆3400億円もの公費投入が必要だと言われます。
 民間の共済が破綻すれば、給付は止まり、掛け金は戻りません。議員年金の給付はただちに止め、掛け金はすべてパーにすべきです!


大宮駅をもっと便利に!

武蔵野線との直通電車
東北新幹線の全列車停車

JRへの要望を提案し実現
 12月4日から、大宮駅と武蔵野線との直通電車が、本格的に運転されます。
 立川・八王子方面へは、臨時電車『むさしの号』が正式運行となって、本数が3.5往復に増え、新たに南越谷・新松戸・西船橋方面へも『しもうさ号』3往復が運転されます。
 かつて大宮市は、直通電車を走らせてほしいと、繰り返し要望していました。
 しかし、さいたま市は消極的ではと、私は09年2月17日のまちづくり委員会で、担当者に発破をかけました。

吉田一郎 神奈川・三多摩・千葉・茨城方面との交流も盛んになると思うが、武蔵野線の貨物線を利用した、八王子方面や常磐線もしくは船橋・千葉方面との直通電車の増発・新設について、市はJRへどのように要望を行っているのか。

 JRとの協議では、「通勤時しか需要がない」「ホームや線路に余裕がない」と難色を示していましたが、東北新幹線の青森開業と合わせて、直通電車がスタートすることになりました。

『はやぶさ』大宮に停車
 来年3月から、東北新幹線で『はやぶさ』が運転されます。現在の『はやて』より高速で停車駅も少なくなり、大宮駅を通過するのではと懸念されました。
 私はまちづくり委員会で、「東北新幹線が開通した時、大宮市議会は『全列車停車せよ』といった決議を上げたはずだ!」と、JRへの要望を強く訴えました。
 『はやぶさ』の停車駅は、東京・大宮・仙台・盛岡・新青森と決まり、全列車停車を維持できました。
 私は今後も、大宮駅の利便性を高めるために、積極的な提案をしていきます!

1社除き失格の入札
浦和重点の道路整備

13議案に反対

吉田一郎が反対した議案
■平成21年度決算 《1面参照》
■平成21年度水道事業決算
 毎年30数億円の黒字を計上しており、料金値下げを検討すべきです。
■一般会計補正予算(3)
 浦和駅周辺の4車線環状道路の建設のため、1億1282万円もの予算追加。一方で、大宮の道路整備は後回しでは認められません。
■国保特別会計補正予算
 市は医療費給付を必要以上に見積もり、国保税を値上げしたものの、17億4000万円も余剰が出ることが発覚。それなら値上げは必要なかったはずです。
■大宮駅西口駐輪場工事請負契約
 公共施設を浦和へ集中させる一方で、大宮駅西口は新幹線ターミナルという立地を活かさず、駐輪場と保育園で再開発を終了させる清水市政に抗議し反対。
■駒場スタジアム改修工事請負契約■美園小学校機械設備工事請負契約
 競争入札を実施したところ、落札した1社を除いて、すべて最低基準を下回る「安すぎる価格」を提示して失格になったという結果には、はなはだ疑問です。
■市営住宅家賃滞納者への提訴(1)
 家賃を長期滞納している入居者に、家賃支払いと部屋明け渡しを求めて提訴。この入居者は母子家庭と称して生活保護を受給していますが、前夫と同居していることを市は把握しており、「注意深く見守っている」という対応では不十分です。
■盆栽枯死事件の和解 《2面参照》
■市道の認定・廃止
 新入職員研修で、さいたま市の歩みについて、「浦和レッズの優勝」は繰り返し教える一方、区名や区割りに抗議し地方自治法に基づいた直接請求署名が成立したことは教えないやり方に抗議し、関連議案に反対。
■会議規則の改正
 議員の単なる自己満足のために、1500万円も使った議場改修に伴う質問方式の変更。1人当たり5分しかない(旧大宮市議会は30分)質問時間の見直しこそ、まず行うべきです。
■地上デジタルテレビ放送の円滑な移行策の意見書
 来夏の地デジ移行を前に、共同アンテナ改修に国の助成等を求める内容。12年春に東京スカイツリーが完成すると、アンテナの向きを再び直したり、共同アンテナが不要になることも。それならば、地デジ移行の1年延期を求めるべきです。
2010年9月議会の会派別議案賛否一覧表
『吉田一郎 市政レポート』のバックナンバーや、市議会での動画集が、インターネットでご覧になれます!

2010年12月特別号(4)
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大宮の子どもたちに、大宮を知る社会科副読本を!
さいたま市の「教科書問題」

全国の教育界に波紋広がる

署名の受け付けを12月10日まで延長します

 教育委員会の社会科副読本『新しいさいたま市』が、浦和中心の内容であることに抗議して、『市政レポート10月特別号』で、「大宮の子どもたちに、大宮を知る教科書を」と署名を呼び掛けたところ、多くの方々にご協力をいただきました。
 また、この署名を契機に、11月15日付『日本教育新聞』に、市町村合併と郷土学習のあり方に関する私の記事が掲載されました。
 さいたま市の「教科書問題」は、全国的に反響を巻き起こしつつあります!
※他の区へも署名運動が広がったため、署名受け付けを12月10日まで延長します。


ひと言メッセージより
●小学校の娘が「たしかに浦和ばかりで、ヘンだよ」と言っていました。(本郷町・Wさん)
●私は小学校の時に『大宮の昔と今』を習ったのを、よく覚えています。教えないのは学ぶ権利を奪うことです。そんなバカなことがあってはなりません!(日進町・Tさん)
●他府県出身ですが、どう考えても大宮・新都心が詳しく紹介されていないのは、おかしいです。公平にすべきだと思います。(宮原町・Sさん)
●各都市を平等に扱わないということは、対等合併ではないということです。さいたま市ができた時には、対等だったはずです。(土呂町・Ⅰさん)
●さいたま市の中心は、浦和ではありません。(植竹町・Nさん)
●常に行なっている浦和駅の拡大工事に腹を立てています。(東大成町・Yさん)
●市長が変わったら浦和重視が変わると思って投票したのに。(上小町・Tさん)
●しっかりしろよ、大宮出身の清水市長!何をしているんだ、大宮選出の議員は!(東大成町・Fさん)
●市長が変わっても浦和寄りでは、合併は止め、元に戻した方が良い。(寿能町・Yさん)


PTA・社会教育・民生児童委員・地方議会(第3種郵便物認可)
地方の時代だ 市町村の合併に伴い、旧市町村に関する学習が後退し、郷土について学ぶ機会が乏しくなることへの疑問を訴える吉田一郎・さいたま市議会議員。小学校の社会科で使用する副教材に、合併前の旧市町村が制作していた副教材の内容を盛り込むことなどを提案している。  
 市議会では決算特別委員会に所属しています。市費で制作した小学校社会科の副読本を目にする機会があり、その内容に驚きました。
 さいたま市は平成13年に旧浦和市、旧大宮市、旧与野市が対等の立場で合併して発足した自治体です。後に旧岩槻市を編入して現在に至っています。 この副教材では、旧浦和市に関する内容が非常に多く、旧大宮市に関する内容は、埼玉県全体について解説した部分でわずかに触れられている程度です。また、歴史がほとんど説明されていない、という問題もあります。
 市町村合併 
郷土学習を後退させるな
 合併前の各市には、それぞれ特徴がありました。旧浦和市は宿場町であり、文教と行政の中心地でした。旧大宮市は門前町であり、商業と交通の拠点でした。旧与野市は市場町、旧岩槻市は城下町です。 少なくとも、私自身は、旧大宮市で、独自の副教材に基づき、旧大宮市の地理や歴史を学びました。
 合併前の各市それぞれ、子どもたちは地理と歴史を学んでいたことでしょう。
 さいたま市の副読本は、30人ほどの教育関係者が検討を重ねて制作したものですが、3分の2が旧浦和市の学校に勤務している方です。旧大宮市、旧与野市、旧岩槻市の学校で勤務している方はわずかしか入っていません。
 地理に関する学習は、子どもを中心として同心円状に発展させていくことが望ましいと考えています。
 まずは、自分が通う学校の周囲について知ることから始め、次いで、旧市町村を中心とした身近な地域について▽自分が暮らす市町村全体について▽自分が暮らす都道府県について▽日本について▽世界について-と子どもたちは少しずつ、世界の全体を理解していくことが自然でしょう。

 旧浦和市以外に住む子どもは、市役所のある旧浦和市まで、かなりの距離感を持つことでしょう。郷土という実感はわかないのではないでしょうか。
 さいたま市となってからはわずか9年間の歴史しかありません。
 さいたま市の歴史を記述できないのはやむを得ませんが、合併前の郷土がたどってきた歴史を学ぶ機会も奪われることとなっています。
 ぜひとも、さいたま市の副読本には、合併前の自治体に関する記述を加えていただきたいものです。個々の教員の努力でも教えられるという指摘もありますが、教員の関心はさまざまです。
 限られた授業時間数で副読本のすべてを教えることは難しいかもしれませんが、少なくとも教えるための材料は用意しておくべきでしょう。
 地域の中核都市に、周辺の町村が編入合併したのであれば、事情は異なるかもしれませんが、同格の都市同士の合併ならば、郷土学習も同格に扱うべきです。
 これからも、市町村合併を模索する動きが出てくることでしょう。本市の経験から、合併協議では、郷土に関する学習についても検討することが必要だと考えています。

決算特別委(平成22年9月28日)
 吉田議員 旧4市ごとに別々の副読本を使ったり、一部のページを変えたりすることはできないのか。大宮の子どもは大宮について学び、岩槻の子どもは岩槻城を学ぶことは可能か。
 教育委員会 副読本は法的なものではなく、参考資料なので、ご意見を頂いて、反映できるところは反映していきたい。
 (吉田議員提供資料から)
次回は12月6日付掲載

▲2010年11月15日付『日本教育新聞』


■「大宮空襲」の被害状況を再確認させました
【関連動画】 「鉄道の町」大宮は、戦時中に米軍の空襲を受けました。私も植竹中2年生の時、担任の金子先生が「米軍機に機銃掃射され、1㍍横にいたら、死んでたよ」と当時の様子を話していたのを覚えています。
 ところが今年2月、国から派遣された職員が、マスコミの取材に「本市は戦災を受けていないから道路が狭い」と話し、記事になりました。
 そこで私は9月8日の一般質問で、この「暴言」を追及。爆弾が落とされた浦和と合わせて、死者30名、負傷者約30名、全焼家屋423軒、被災者数1208名の被害が出たことを確認させるとともに、国から派遣された職員には、研修で本市の歴史を学ばせるよう求めました。

■合併協定書を正しく教えない職員研修を追及
【関連動画】 新入職員の研修マニュアルでは、合併協定書に明記された市役所の位置について「当面の間、浦和市役所とする」としか教えていないことを発見。
 9月27日の決算審査で、「なぜ『将来は新都心周辺』という部分を教えないのか」と追及。総務局は「職員として必要な重要部分だけ記載した」と釈明しましたが、私はこの答弁を許さず、「合併協定書は本市にとっていわば憲法であり、全文教えるべきだ」と要求しました。

■盆踊りを楽しむために学校で「地域の踊り」を
【関連動画】 大宮の民謡には「♪ここは大宮~」で始まる『大宮をどり』があり、盆踊りでは定番です。しかし市内の小中学校で教えているのはわすか5校に過ぎず、『浦和おどり』が11校、『岩槻音頭』と『与野ふるさと音頭』は各2校です。一方で、『ソーラン節』は112校、『花笠音頭』は28校で教えています。
 そこで私は9月28日の決算審査で、家族で盆踊りを楽しむためにも、まず地域の踊りを教えるべきだと、教育委員会に提案しました。

内科のオールナイト診療

「復活するなら浦和で」と画策!?

【関連動画】 大宮医師会市民病院(宮原メディカルセンター)が閉鎖され、市民医療センターとして浦和との境へ移転して、間もなく2年です。
 大宮医師会市民病院は、内科と小児科のオールナイト診療を行い、長年にわたって大宮住民の命を守って来ました。
 私は07年春に議員になって以来、「人の命も浦和優先か!」と閉鎖と移転に反対し続け、小児科のオールナイト診療は、大宮総合病院で継続させることができましたが、内科のオールナイトは中止されたままです。
 そこで、私は10月1日の決算審査で追及しました。

吉田一郎 夜中に救急車を呼ぶほどではないという時に必要な、内科オールナイト診療は復活できないのか。
地域医療課 大宮には小児科を担当してもらっているので、内科については市内全般を見渡した中で対応を考えていきたい。

 市は内科オールナイト復活を検討してはいるようですが、「小児科は大宮でやっているから、内科は浦和」と目論んでいるようです。
 しかし、そもそもオールナイト診療は、旧大宮市が力を入れて実現したもので、内科は小児科とともに、長年宮原メディカルセンターで実施してきたのです。
 私は10月8日の決算特別委員会で「小児科は大宮に残しても、病院は浦和の方へ奪われ、内科のオールナイト診療までも大宮から奪われるのならば、50万大宮住民の激しい怒りを招くだろう」と強く警告しました。
 今後も、大宮総合病院での内科オールナイト診療実現を、要求していきます!

大宮総合病院の移転
万が一は市で運営を

 プラザノース北側の空き地について、私は09年2月議会で「病院誘致の用地にする」と明言させることができました。
 市は「老朽化した大宮総合病院を、5年以内に移転する予定」と示していましたが、その後の進展について、私は10月1日の決算審査で問いただしました。

吉田一郎 5年以内に大宮総合病院を移転させる話はどうなったのか。
地域医療課 社会保険庁が運営している病院を、独立行政法人として運営を引き継ぐ組織の設立が、国会で廃案になった。「5年以内」という話も、国の方針が明確になることがまず先決。

 政権交代の余波で、大宮総合病院の今後は不明確ですが、私は万が一の場合、市立病院として運営を引き受け、プラザノース北側に移すよう提案しています。
吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。

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