2010年12月1日 第20号
奇妙な入札結果が相次ぐ…「1社を除いて、すべて失格」「最高値が落札」
 競争入札は、安い価格を提示した企業が落札するのが本来ですが、さいたま市の工事入札では最近、「奇妙な入札結果」が相次いでいます。
 入札に参加した企業(またはグループ)が次々と「失格」になり、1社だけ残った企業(またはグループ)が、高い価格を提示していたにも関わらず、落札するというものです。
 例えば、9月議会で審議された美園小学校の機械設備工事契約には、6つの企業グループが参加しましたが、そのうち、5グループが失格となり、一番高い価格を出していたグループが落札しました(下表参照)。

価格(税抜) 結果
Aグループ 3億4599万円 直接工事費と共通仮設費で失格
Bグループ 3億4608万円 直接工事費と一般管理費で失格
Cグループ 3億4630万円 直接工事費と一般管理費で失格
Dグループ 3億5727万円 直接工事費で失格
Eグループ 3億5730万円 一般管理費で失格
Fグループ 3億5748万円 落札

 また駒場スタジアムの改修工事でも、参加した9グループのうち8グループが失格となって、価格だけで見れば7位だったグループが落札しています。同様のケースは、下水道工事でも続出しています。
 入札では、最低制限価格が設定され、これを下回って「安すぎる価格」を提示すると失格になります。「安かろう悪かろう」の工事を防ぐためです。
 しかし、今回の「奇妙な入札」は、最低制限価格は満たしていても、その内訳(直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費)のいずれかが、値段が安すぎて失格になっています。内訳の見積りは複雑でしょうが、「1社を除き、全て計算を間違えた」では、偶然すぎます。
 一方で、09年度の決算審査にあたって、9月22日に包括外部監査人である公認会計士の江口氏から報告があり、馬宮コミニユティセンターの修繕工事の入札について、「予定調和的に行われているのではないかと見受けられる」、つまり談合をにおわせるような指摘がありました。
 その修繕工事で落札した企業は、美園小学校の工事で落札したFグループでもあり、現職の県会議員と密接な関係にある企業です。
 そこで私は9月29日の本会議で、美園小学校の機械設備工事と駒場スタジアム改修工事の契約について、「1社を除いてすべて失格という入札結果には、はなはだ疑問であり、制度の見直しが必要だ」と訴え、反対しました。

上尾道路の開通で渋滞がますます激化 新大宮バイパスは大宮でも立体交差化を!
 上尾道路の開通で、今後新大宮バイパスの渋滞が懸念されます。そこで10月5日の決算審査では、遅々として進まないバイパスの立体交差化について追及しました。

吉田一郎 三橋中央通り線(大宮西口駅前通り)の4車線化が進んでいる、新大宮バイパスとの交差点まで4車線化する時に、同時に立体交差に出来ないのか。
道路計画課 将来は立体交差を予定しているが、当面は平面交差を予定している。バイパスの西側も4車線化する時に、国へ立体交差化を要望しようと考えている。
吉田一郎 バイパスと交差する道は、浦和では志木県道(浦和西口駅前通り)と埼大通り(北浦和西口駅前通り)が立体交差になっているが、あそこは2車線ではないのか。
道路計画課 その通りです。
吉田一郎 ようするに、浦和ではバイパスに交差する道は、2車線でも立体交差にするが、大宮では東西両側が4車線にならないと立体交差にしないということか!
道路計画課 国とはそのように協議を整えた。

 バイパス西側の4車線化は、治水橋の新築も必要で、一体何十年後になるかわかりません。清水市政は「浦和駅周辺の4車線環状道路」の建設に莫大な予算をつぎ込んでいますが、大宮でも公平に渋滞緩和に努めるべきです!
 この件に関する問い合わせは048-829-1496 道路計画課へ
吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。
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