2010年3月26日 号外 (1)
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「副都心」になるはずの富士重工跡地島忠が契約を無視して駐車場に転用!
予算委で写真を手に暴露!経済不況で島忠による「賑わい創出」が無理なら、市は安く買い戻しを
 かつて旧大宮市が、「大宮発展のための新たな中心地」として、新市役所を核とした副都心(北部拠点宮原)を建設しようと、107億円で購入した富士重工跡地。さいたま市は北区役所(プラザノース)を建てただけで、旧中山道に面した南側部分を、昨年1月に35億円で島忠へ売却。新藤享弘元大宮市長をはじめ、大宮住民の怒りを呼びました。
 市は売却にあたり、「島忠は大型ホームセンターに加えて本社も建設し、副都心としての賑わいが創出できる」と説明していましたが、1年以上経っても着工していません。
 それどころか島忠は、契約を無視して隣の住宅展示場に駐車場として用地を貸していたことを、私は予算委員会で暴露し、市の責任を追及しました。

私に指摘されるまで、市は島忠の契約違反をまったく知らず
契約違反の駐車場 市は昨年、島忠へ土地を売却するにあたって「1年以内に着工すること」「10年間は市と交わした利用計画(ホームセンターと本社建設)に準じた土地利用を行うこと」という契約を結んでいます。着工もせず、駐車場として貸し出していることは、明らかに契約違反です。
 そこで私は2月26日の補正予算審議で、駐車場と化している現場写真を明らかにしたのに続き、3月9日の予算委員会で改めてこの問題を追及しました。

吉田一郎 島忠が着工していないのは契約違反ではないか。
大宮北部まちづくり事務所長 昨年12月に島忠から、経済情勢が急転し市場が悪化したことに伴い、事業計画の再構築のため着工を延期したいとの申し出があり、市は6月末までの着工延期を認めた。
吉田一郎 市は駐車場への転用を把握していたのか。
大宮北部まちづくり事務所長 駐車場への転用を、まちづくり事務所が知ったのは2月26日で、島忠へ確認したところ、電気工事工業組合やスバル興産、スバルがオーナーの住宅展示場に貸し出していたことがわかった。【動画で見る】

 つまり市は島忠に着工の延期を認めたものの、駐車場への転用は、私が補正予算審議で指摘するまで知らなかったという、いいかげんな実態が明らかになりました。
 契約違反があった場合、市は島忠に違約金を請求したり、土地売却の取り消しを要求することができます。島忠が「経済不況による事業見直し」を理由に、ホームセンターや本社の建設計画を縮小し、土地の一部を転売してしまったら、何のために大宮の貴重な一等地を島忠へ売ったのかわかりません!
 私は3月16日の予算委で、「島忠が無用になった土地を抱えて因っているのなら、市は改めて将来の公共用地として安く買い戻すべきだ」と提案しました。

同じ「副都心」でも、武蔵浦和や浦和美園と大きな格差!
 市の総合振興計画では、北部拠点宮原と武蔵浦和、浦和美園、岩槻の4ヵ所が「副都心」と位置付けられています。 しかし清水市政は、昨年12月に岩槻駅前再開発ビルに25億円を投じ、10年度予算では武蔵浦和の公共施設建設と用地購入・再開発に43億円、浦和美園の公共施設用地の購入と学校建設に26億円を計上しましたが、北部拠点宮原は予算ゼロです。
 ステラタウンとサティの開店以来、渋滞が激化した周辺の道路(指扇宮ヶ谷塔線)整備にすら取り組もうとせず、3月11日の予算委では、「(浦和と新都心を囲む)4車線道路のネットワークが完成した後に、着手するかと思う」などと言い出し、今後数十年間は整備を行わない姿勢が明確になりました。相川前市政をそっくり受け継いだ浦和優先ぶりは許せません!
吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。

(2)
1人70万円のアメリカ視察 本来の目的「姉妹都市訪問」はたった1日だけ!?
【関連動画】 市議会議員に海外視察は不要です。法律が違う外国の都市を視察しても、日本の街づくりにはそのまま適用できません。法律を改正できるのは、国会議員だけです。
 姉妹都市との相互訪問は、「外交儀礼」として必要でしょうが、人数は最小限にすべきであり、議長や副議長など議会を代表する立場の議員か、訪問先の言葉に通じている議員など、「なぜその議員を派遣するのか」を明確にすべきです。
 しかし、さいたま市議会では、議長応接室に各政党・会派の代表が集まり、密室審議の場でいわば「談合」のように海外視察の人選が決められているのが実態です!

不透明な人選:民主党「ステーキ議員」が再びシカゴへ!?
 3月16日に、各政党・会派の代表が関根信明議長の応接室に集まり、7日間のアメリカ視察について話し合いました。
 参加者は自民党4人(関根議長、新藤、稲川、萩原)と、民主党2人(細川、三神)の計6人で、議員派遣実施計画書には「海外姉妹都市・友好都市の訪問を計画した」とあるものの、実際には姉妹都市のリッチモンド市を表敬訪問するのは1日だけで、その前後にワシントンで1日、シカゴで2日半も滞在することになっています。費用は1人70万円、計420万円です。
 シカゴと言えば、1年4カ月前に民主党の市議4人が政務調査費を使って海外視察へ行き、900gの特大ステーキやイタリア料理などを食べ歩き、グルメ三昧を繰り広げたことで市民から批判を浴びていましたが、今回の視察メンバーにもその中の1人が含まれています。

視察の目的・参加者・日程を市民に伏せたまま、採決強行!
 昨年12月議会で可決された議会基本条例では、「議会運営の透明性」や「市民への説明責任」が明記されていますが、海外視察の実施を決めた3月19日の本会議では、傍聴に訪れた市民に、視察の資料は一切配布されませんでした。
 そこで私は異議申し立てを行い、視察の目的、参加者、日程などを読み上げ、傍聴者に明らかにし、会議録にも残すよう関根議長に要求しようとしましたが、関根議長は採決を強行。
無所属議員2人(吉田、北村)と共産党を除く議員が賛成して、議員6人の海外視察が承認されました。 市民に説明できない海外視察は、廃止すべきです!

  7日間アメリカ視察の日程
5月16日 成田出発、ワシントン到着
5月17日 ワシントンで公共施設等視察。リッチモンドへ
5月18日 リッチモンド市表敬訪問
5月19日 午前シカゴへ。公共施設等視察
5月20日 終日シカゴで公共施設等視察
5月21日 午後シカゴ出発
5月22日 午後成田到着

警備員を削減して住民が学校警備!? 清水市長の「思いつき」を批判し、延期させました
【関連動画】 さいたま市では、市内の全小学校など103校の正門に、警備員を配置しています。「不審者の乱入による犯罪から、子どもたちを守る」という理由で、相川前市長が06年1月から導入したもので、年間経費は1億8100万円。政令指定都市で小学校に警備員を置いているのは、さいたま市だけです。
 清水市長は10年度予算で「経費削減」を理由に、予算を6500万円減額して学校警備員を午後だけに縮小し、代わって午前中(4~5時間)は、自治会などの地域団体やPTAなどからボランティアを募って警備に当たることを提案しました。
 清水市政は「『地域の学校は地域で守る』という新しい体制を築く」と言いますが、登校時の交通安全のボランティアと違って、午前中ずっと拘束するのでは、仕事や家事がある人には無理です。
 また警備員と同じ仕事、つまり学校に出入りする人を校門でチェックして、インターホンを通じて職員と連絡を取り、万が一不審者が凶器を持って侵入しようとしたら、それを食い止める対処をしなければならず、ボランティアでは不可能です。
 市では「ボランティアに謝礼を出す」と言いますが、その額はわずか1000円(時給ではなく、午前中の総額)です。
 清水市長は4月から警備員の削減を実施すると言っていましたが、いきなり協力を求められる自治会などから猛反発を受け、学校が混乱するのは目に見えています。
 3月の予算審議では、自民党を中心に各会派から、当分の間、午前中も警備員を継続するよう反発が相次ぎましたが、私は3月16日の予算委員会で、警備員削減の予算案がまだ審議中なのにも関わらず、教育委員会が「地域ボランティア募集」の文書を地域団体などに配布していた事実を指摘。「議会を無視して勝手に削減を進めるのか!」と抗議したところ、予算審議は中断し、桐淵教育長が謝罪。清水市長も「とりあえず2~3ヵ月は午前中も警備員を残す」と発表しました。
 9年前に大阪・池田市の小学校で侵入者に児童が殺傷される事件が起きましたが、それ以降、同様の犯罪は起きておらず、だいいち市立保育園では警備員を置いていません。
 私は3月19日の本会議で、「『地域の絆が大事だ』とは言っても、責任が重い安全対策まで住民に任せようと言うのは無理。どうしても経費削減が必要ならば、校門に防犯カメラ等を設置することで、学校警備員の廃止を検討したらどうか」と、清水市長に提案しました。
『吉田一郎 市政レポート』のバックナンバーや、市議会での動画集が、インターネットでご覧になれます!GoogleやYahoo!で「やっぱり大宮市民の会」と検索 してくださいhttp://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/9297/

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