2009年5月29日 第14号 (1)
2面へ
すべての議員が発言できる議会を! 27,045票の力が議会を動かす
 当選の翌々日に「6月議会が始まるまでに、無所属発言権を認めると全ての政党・会派が合意

当選 吉田一郎 27,045 無所属
かねすぎふみこ 12,969 無所属(自民党市議団推薦)
中里やすいち 5,016 日本共産党

 私は、5月24日の市長選挙と同時に行われた市議会議員補欠選挙(北区)で、さいたま市議会始まって以来の27,045票という大量得票により、当選することができました。
 公職選挙法の規定により、当選の御礼は述べることが禁止されていますので、何とぞご理解ください
 今回の補欠選挙は、さいたま市議会では本会議での無所属議員の質疑・討論が禁止されており、3月12日の議会で、私が相川市長の提出した議案・予算案に反対理由を述べただけで、出席停止処分にされようとしたことに抗議し、議員をいったん辞職したことによって行われたものです。
 さいたま市議会では、6年前に自民・公明・民主・共産などの政党・会派の議員たちが「議会運営の効率化」と称して、法律をまったく無視したルール(市議会申し合わせ事項)を作り、無所属議員の発言を禁止してしまったのです。このような地方議会は、全国でもさいたま市と川崎市だけです。
 私は今回の補欠選挙で、「すべての議員が発言できる議会を」「大宮の声を市議会に!」を掲げ、政党の利益や利害とは関わりなく、大宮住民の代表として選ばれた議員が大宮の立場から、自由に発言できる議会の実現を訴えて、有権者の皆さんの判断を仰ぎました。
 共産党の候補は「ルールを破ったうえに、議席を放り出した議員には、住民代表の資格はありません」と連呼して真っ向から対立し、無所属の女性候補は、「当選したら自民会派に入る」という約束で、自民党の国会議員・県会議員・市会議員の全面的な応援を受けた組織戦を繰り広げ、壮絶な闘いとなりましたが、結果的に投票者の6割を超える多くのご支持をいただくことができました。

有権者の皆さんの審判が、さっそく議会を動かしました!
 5月25日に北区役所で当選証書をいただきましたが、翌26日にはさっそく議会運営委員会と同理事会が開かれ、無所属議員の発言権問題が協議されました。
 発言権については、認めるという方向性を確認したうえで「6月議会の開会(6月17日予定)までに、最終的に決定する」ことで、全ての政党・会派が合意しました。
 補欠選挙という有権者の皆さんによる直接の審判によって、ようやく議会を動かすことができ、「すべての議員が発言できる議会」という、民主主義の当たり前の仕組みが、実現できることになったのです。
 私は今後も政党には属さず、あくまで無所属の議員として、大宮住民の力で実現した発言権を積極的に活用して、相川市政に代わって新たに誕生する清水市政を、大宮の立場から厳しくチェックしていきたいと思います!

吉田一郎のこれまでの得票数
01年 さいたま市長選挙(落選)3,377票(市内全体)
03年 さいたま市議選挙(落選)2,595票(北区)
07年 さいたま市議選挙(当選)5,027票(北区)
09年 さいたま市議補欠選挙(当選)27,045票(北区)

吉田一郎は、市長から支給される政務調査費(年間408万円)を受け取らずに活動しています。

(2)
今年度の相川予算 浦和への公共施設の集中がより顕著に!
合併時の協定=新都心への市役所建設は反故にされ、「さいたま市の中心は浦和」が既成事実に

 さいたま市が抱える一番大きな問題は、相川市政による「浦和への一極集中」がもたらした、地域格差や予算格差です。
 今年度の予算でも、新たな中枢機能を持つ公共施設の建設は、旧浦和市(一部は旧与野市)に集中しています。

■子ども総合センター(浦和区)

 子育て支援の充実を図るため、大型児童館機能を含む子育て支援機能及び総合相談機能等を備えた中枢施設。
■児童センター(浦和区)
 「公共施設適正配置方針」に基づき、児童センターと老人福祉センターの複合施設を整備。
■シルバーバンク(浦和駅東口)
 団塊の世代の活動を支援。
■キャリアサポートセンター(北浦和駅東口)
 就職相談から就職活動支援まで一貫した就労施策を提供。
■認知症疾患医療センター(中央区)
 認知症高齢者等が地域社会で安心して暮らすことのできる環境づくりのため、認知症の専門的医療機関としての対応を行うとともに関連機関への情報提供、共同研修、連携調整等を行う中心機関。
■発達障害者支援センター(中央区)
 発達障害者(児)及びその家族が安心して地域で生活できるよう専門的な相談や支援を行う。

 さいたま市はここ数年、中央図書館や市民活動サポートセンター、国際交流センター、消費生活センターなど、中枢機能を持つ公共施設を次々と浦和駅周辺に建設し、保健所や病院(大宮医師会市民病院→市民医療センター)までも、浦和の方へと移しています。

複合公共施設の配置は、「4対1」で浦和優先
浦和に集中する地域中核施設 また市は武蔵浦和に、南区役所とコミニユティセンター、図書館、子育て支援センター、老人福祉センターなどを併設した、10階建ての複合公共施設を建設するために、今年度だけで36億3300万円もの予算を計上しています。
 このような複合公共施設は、浦和には4ヵ所(コムナーレ、プラザイースト、プラザウエスト、武蔵浦和)に対して、大宮は昨年5月にオープンしたプラザノース1ヵ所で、「4対1で浦和優先」です。

サッカーに代わる箱物建設で、清水市政は相川路線と同じ?
 このように、公共施設の建設が浦和に集中しているのは、市役所が浦和に固定化され、「さいたま市の中心は浦和」と位置付けられてしまったからです。
 そもそも8年前に、大宮市と与野市、浦和市が合併した時は、市役所は中間地点の新都心に建設するという「合併協定書」を結びました。しかし、相川市政は合併協定書の肝心な部分を反故にして、新都心の空き地にはサッカープラザを建てようとし、「新都心には市役所を建てる場所はない」と、市役所の浦和永久化を進めました。
 5月24日の市長選挙では、旧大宮で相川市政への不満が爆発し、清水勇人氏が新市長になりました(下表参照)。
 清水氏は公約で「サッカープラザの白紙撤回」を掲げましたが、当選後「新都心には、代わりに子供ミュージアムを建てたい」と発表しました。
 子供ミュージアムは、もともと民主党市議が昨年秋、政務調査費を使ってアメリカ視察へ行き、提案していたものですが、視察中に特大ステーキやロブスターなどを連日のように食べ歩き、市民の批判を浴びていました。
 「相川与党」だった民主党のおかげで市長になれた清水氏による、「海外視察への批判封じ」のための御恩返しのようにも感じます。サッカープラザにしろ、子供ミュージアムにしろ、新都心への「箱物建設」によって、市役所が浦和に固定され、相川路線と同様の「浦和中心のさいたま市」が続くことは、断じて認められません!
 私は6月議会で、清水市長に対して「合併協定書を守るつもりがあるのか!?」を厳しく問いただしていきます。

得票総数 旧大宮市 旧浦和市 旧与野市 旧岩槻市
清水勇人 155,966 76,967 55,355 11,387 12,257
相川宗一 98,816 20,299 57,886 8,944 11,687
中森福代 62,991 22,514 28,728 4,113 7,636
日下部伸三 32,249 23,747 5,460 1,829 1,213
松下裕 27,448 11,718 11,369 2,437 1,924
高橋秀明 26,397 12,868 9,533 2,677 1,319

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