2007年5月特別号 (1)
2面へ
無所属の議員にも
議会での発言権を

署名にご協力ください
議員に発言の権利すらない!さいたま市議会の実態
「私に発言させてください」
 4月のさいたま市議選に北区から無所属で立候補し、5027票(候補者10人中4位)のご支持を頂いて当選した吉田一郎です。5月から市議の任期がスタートし、2日に浦和の市役所で初の臨時議会に出席しました。
 そこで知った驚愕の事実。さいたま市議会では、どこの会派にも属さない無所属の議員は本会議で討論に参加し、発言する権利が認められていないのです。
 本会議でできるのは、1年にたった2回(6月と12月)10分ずつの一般質問と、議事進行についての異議申し立てだけ。もちろん採決に加わって賛成(または反対)することはできますが、「どうして賛成(または反対)なのか?」を表明する機会がなく、無所属議員は議決権の一部を奪われていることになります。
 「無所属議員に発言の権利はない」と定めているのは、地方自治法や条例、規則ではなく、「さいたま市議会申し合わせ事項」という「議員同士の自主的な紳士協定」です。この申し合わせ事項には法的な根拠がないので、区役所の情報公開コーナーやさいたま市のホームページでは公開されておらず、浦和の議会事務局の図書室でしか見ることはできません。実質的に住民の目から隠されているのです。

私は住民からの2つの請願を紹介議員として臨時議会に提出しました。
●請願第3号「さいたま市議会申し合わせ事項についての請願」
「さいたま市議会申し合わせ事項」を法的根拠が明確なものにして、新人議員を含めて内容を改めて協議し、住民に広く公開するよう求める……という内容。
●請願第4号「ルールに則った公正な議会運営を求める請願」
 各委員会の正副委員長が事前に自民・公明・民主・共産の「談合」によって決められ、議会事務局がそれをリストとして配布したことは、公正な委員長選出を妨げるとともに、法的に問題があるのではないか……という内容。
 採決結果は以下の通りで否決されました。
◇請願第3号 賛成5
(吉田、無所属の会=添野、土井、野呂、細川)反対50 退席8(共産党)
◇請願第4号 賛成1
(吉田) 反対54 退席8(共産党)
 議員はすべて選挙と言う洗礼を受けた住民の代表であり、対等のはずです。しかし、一部の議員だけが法的根拠のない「申し合わせ事項」によって議会での発言権を奪われ、その見直しに、自民、公明、民主の「相川与党」が反対しているのです。

大宮市に比べ圧倒的に後退した民主主義
 かつて大宮市議会では、無所属の議員も「1人会派」と見なされて政党所属の議員と同等に自由に発言することができました。合併にあたって住民投票を行わず、区名や区割りについても住民無視を続けてきたさいたま市ですが、議員ですら議会で発言できません。理不尽な「申し合わせ事項」見直しのために、署名にご協力ください。

2007年5月特別号(2)
「議会改革」の名で進められた議会改悪
有名無実と化した相川市政への「チェック機能」
 4月の市議会選挙では、民主党をはじめ「議会改革」を掲げた候補者が多数出現しました。しかし、さいたま市が発足して以来、「政令指定都市にふさわしい議会作り」や「効率的な議会運営」を口実にした改革によって、議会の形骸化と議員の特権化が進み、住民の声はますます議会へ届きにくくなっているのが実情です。

議員の一般質問は、
年間120分→20分に短縮

 議員が行政の問題点について、市長や幹部職員に問いただすのが一般質問です。
 かつての大宮市議会では各議員は年4回、1回30分以内(つまり年間120分)で一般質問を行うことができました。
 現在のさいたま市議会では、一般質問は年2回、1回10分以内(年間20分)となり、6分の1に減りました。しかも「10分以内」というのは答弁の時間も含んだものなので、市側がもたもた喋れば問題点を突っ込んで問いただす余地はありません。これでは「行政に対するチェック機関」としての議会の役割は果たせません。
 私は一般質問は年4回、時間無制限にすべきだと思います。「徹夜市議会」になってでも問題点は徹底的に審議するのが議会のあるべき姿でしょう。最低でも旧大宮市並みの質問時間は確保すべきです。

住民からの請願受付は、
議会初日まで→3ヶ月前まで

 請願とは住民が市議会で審議して欲しい要望を提出できる制度です。
 かつての大宮市議会では請願は議会初日までに提出すれば良かったのが、現在のさいたま市では原則として3ヶ月前までに提出することになりました。
 私は請願は旧大宮市並みに、議会が始まるまでに提出すれば受け付けるべきだと思います。

大政党だけで議運を独占!
密室審議で決められる議会運営

 議会運営のルールを協議するのが議会運営委員会(議運)です。政令指定都市になってから議運のメンバーは5人以上の会派(現在では自民、公明、民主、共産)に限定されました。そして新たに傍聴不可、議事録非公開の「議運理事会」なるものが設置されて、議会運営が密室審議で決められるようになりました。
 私は議運に無所属の議員も参加させ、密室的な議運理事会は廃止すべきだと思います。

議員年収は4割アップ、不透明な
政務調査費は7割も値上げ!

 「政令指定都市にふさわしい報酬を」という理由で、3年前に議員の年収は4割も上がり、そのうち政務調査費は月20万円→34万円へ7割もアップしました。
 政務調査費のずさんな使い道はマスコミ等で報道されていますが、「領収書を必ず提出させて政務調査費の使途を明確化させる」だけでは不十分です。本来は市会議員としての活動経費のはずの政務調査費が、政党活動や国会議員の宣伝のために使われているのも当たり前です。
 私は政務調査費は廃止すべきだと思います。

定数削減で議会
から少数意見を排除

 旧大官市の議員定数は合併前の44→25に減り、4つの区に分割されました。政党に属さない無所属の候補者が、4~8の定数をめぐって全国政党所属の候補者と対等に戦うことは難しく、無所属の当選者は私を含めて3人だけになりました。
 さいたま市10区のうち、5区の最下位当選者は無所属でした。これ以上、定数削減が行われたら、市議会は全国政党の議員に独占されるようになりかねません。地方議会には、政党の都合に左右されず、地域のニーズや少数派の意見をストレートに代弁できる無所属議員の存在も不可欠なはずです。
 私は議員報酬を減らしても、これ以上の定数削減はすべきではないと思います。

すべての議員に発言権を与え、十分な質問時間を保障することが、「議会改革」の第一歩です。
大宮市民の声が届く市議会復活のために、全力で頑張ります!
さいたま市議会議員(北区)無所属 吉田一郎 やっぱり大宮市民の会代表 

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